心肺機能を高めるためのトレーニングはいくつか種類がありますが、基本的には30分走ると決めたら、その30分間を自分がなんとか走り切れる範囲内で最も速く走ることです。10分なら10分でもOK。
また、これをやる前に10分ぐらいかる~く歩いてウォーミングアップするのを忘れないように。急に心臓に負担をかけてはいけません。
運動するペースを上げると、その分たくさんエネルギーが必要なので、どんどん脂肪を燃やさなければいけなくなります。脂肪を燃やすには酸素が必要ですから、運動が激しくなるほど呼吸も速くなり、鼓動も速くなります。心臓は肺から取り入れた酸素を血液に乗せて全身に送り込むポンプの役割をしています。
あまり運動に慣れていないと、肺が取り込む酸素の量も心臓が1回の鼓動で送り込める血液の量も少ないので、すぐ心拍数が上がり苦しくなって限界が来ます。
しかし、その限界ギリギリを何度か経験させると心筋はすぐに強化され、1回の鼓動で送り込める血液の量がどんどん増えていきます。血管の血の流れもスムーズになります。
それまで息切れしまくりだった運動も、心拍数を上げず、息切れもせずにできるようになるわけです。これがVO2MAXを高めるトレーニングの基本です。
「あなたがその時間または距離を走り切れる範囲」で最大限の速さなので、基本的に誰にでもできます。しかし誰にとってもまあまあ苦しい運動です。運動に慣れていない人はもちろんのこと、運動に慣れている人はさらに速く走ることになりますからね。
息切れするのは、息切れして苦しいだけでなく自分が情けなくて走るのが嫌になる人は多いのですが、これは息切れさせるためのトレーニングなので心配いりません。それがわかると、案外やれるものです。
ペースを上げ過ぎて決めた時間走り切れなかったら、最初は疲れるたびに歩いて息を整えて繰り返しても良いです。効果はちゃんと出ます。または、それを自転車でやっても構いません。
>5階建てのマンションの階段の上り下りを1日何回ぐらいすればマラソンできるぐらい体力付きますか?
歩くよりは階段の上り下りのほうが効果的だと思いますが、運動時間や距離や回数の問題じゃありませんよ。大事なのは、それなりに苦しくなるペースでやること。
だいたい1日20~30分週3回ぐらいやってれば1週間ごとにラクになっていき、1ヶ月もあれば以前のペースじゃぜんぜん息切れしない体になるし、2ヶ月もあれば1時間で10km走れるようになると思います。そこから、今度は距離を伸ばすようにしていきます。
ペースが遅ければ、少しずつしかエネルギーを使わないのだから酸素も少しずつでいいし、心臓も速く動く必要がないですよね。時間だけ無駄に過ぎ、心肺機能ではないところが鍛えられていきます。苦しくてもう無理と感じるから、これからはそうならないようにと心臓が強くなろうとするわけです。
自分がすでにできる水準の負荷で運動し続ける限り、なかなか体力は上がらないんですよ。歩くようなペースでは、半年やっても効果が無いのは質問者さん自身が経験した通り。LSDというゆっくり長距離を走るトレーニング方法もありますが、それは最低限の心肺機能を付けてからですね。
マラソンってのは42kmですからまだ先の話。
まずは自転車で1km走っても息切れしない体、10km20kmを走れるように目指しましょう。
運動は、ちゃんと練習すれば思ってるよりだいぶ早く成果が出てきます。