カタランの予想が証明出来ました。
aとbを自然数、xとyを2以上の自然数とする時、a[のy乗]-b[のx乗]=1の解は、a=3、b=2、y=2、x=3に限る、即ち3[の2乗]-2[の3乗]=1しかないとするのが、カタランの予想です。(便宜上aのx乗をa[のx乗]と表します)
a[のy乗]-b[のx乗]=1を、(1)a[のy乗]-1=b[のx乗]と変形します。a[のy乗]とb[のx乗]を因数分解すると、双方素数の掛算になります。a[のy乗]とb[のx乗]の差が1なので、片方は偶数で他方は奇数です。素数の内、偶数は2のみです。因数分解した素数の掛算の中に、2が1つでもあると全体は偶数となります。従って、片方のみ2を必ず含みます。他方は2以外の素数(奇数)の掛算となります。
ではまず、a及びbが素数の場合を検証します。
b=2の場合(1)式は
a[のy乗]-1=(a[のy/2乗]+1)×(a[のy/2乗]-1)=2[のx乗]となります。
2つの数字を掛けて2の累乗になるのは、双方が2の累乗の時だけです。従って、
(a[のy/2乗]+1)=2[のm乗]、(a[のy/2乗]-1)=2[のn乗]、m+n=xです。
ある数に1を足しても、それから1を引いても2の累乗になります。2の累乗の中で差が2なのは、2と4のみです。従って、
(a[のy/2乗]+1)=2[のm乗]=4、m=2、a[のy/2乗]=4-1=3=3[の1乗]、a=3、y/2=1、y=2です。
(a[のy/2乗]-1)=2[のn乗]=2、n=1、a[のy/2乗]=2+1=3=3[の1乗]、a=3、y/2=1、y=2です。
m=2、n=1なのでx=3です。この場合、解は3[の2乗] -1=2[の3乗]しかありません。
次にa=2の場合(1)式は
(2)2[のy乗]-1=(2[のy/2乗]+1)×(2[のy/2乗]-1)=b[のx乗] となります。
2つの数字を掛けてbの累乗になるのは、双方がbの累乗の時だけです。ある数に1を足しても、それから1を引いてもbの累乗となります。2以外の素数の累乗の中で差が2なのは、3[の1乗]=3と3[の0乗]=1のみです。従ってb=3です。
(2[のy/2乗]+1)=3、2[のy/2乗]=3-1=2=2[の1乗]、y/2=1、y=2です。
(2[のy/2乗]-1)=1、2[のy/2乗]=1+1=2=2[の1乗]、y/2=1、y=2です。(2)は、2[の2乗]-1=4-1=3[の1乗]となり、x=1となります。(2)は、2[の2乗]-1=3[の1乗]ですが、x<>1であるので、この場合解はありません。
次に、a及びbが複数の素数の掛算からなる場合です。a[のy乗]とb[のx乗]は、偶数と奇数なので、a又はbどちらか一方にのみ2を含みます。
まず、bが2を含む場合(1)式は
a[のy乗]-1=(a[のy/2乗]+1)×(a[のy/2乗]-1)=(2×c)[のx乗] となります。
2つの数字を掛けて(2×c)の累乗になるのは、双方が(2×c)の累乗の時だけです。(2×c)の累乗の中で差が2なのは、c=1の時で、4と2のみです。従って、
(a[のy/2乗]+1)=4、a[のy/2乗]=4-1=3=3[の1乗]、a=3、y/2=2、y=2です。
(a[のy/2乗]-1)=2、a[のy/2乗]=2+1=3=3[の1乗]、a=3、y/2=2、y=2です。
この場合も、解は3[の2乗] -1=9-1=8=2[の3乗]となります。
次に、aが2を含む場合(1)式は
(3)(2×d)[のy乗]-1=((2×d)[のy/2乗]+1)×((2×d)[のy/2乗]-1)=b[のx乗]
2つの数字を掛けてbの累乗になるのは、双方がbの累乗の時だけです。ある数に1を足しても、それから1を引いてもbの累乗となります。2を含まない素数の掛算の累乗の中で差が2なのは、3[の1乗]=3と3[の0乗]=1のみです。従ってb=3です。
((2×d)[のy/2乗]+1)=3、(2×d)[のy/2乗]=3-1=2=2[の1乗]、d=1、y/2=1、y=2です。
((2×d)[のy/2乗]-1)=1、(2×d)[のy/2乗]=1+1=2=2[の1乗]、y/2=1、y=2です。(3)は、2[の2乗]-1=4-1=3[の1乗]となり、x=1となります。(2)は、2[の2乗]-1=3[の1乗]ですが、x<>1であるので、この場合解はありません。
従って、a[のy乗]-b[のx乗]=1の解は、a=3、b=2、y=2、x=3、即ち3[の2乗]-2[の3乗]=1に限る。