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残念な放射能に関する誤解
最近、下の回答を書いたのですが、色々難しいようで質問者(と回答者)さんはイマイチ理解できなかったようです。結局、定量的な考察がバッサリ抜け落ちている感じが不満です。過度に「放射能汚染におびえる主婦のかたたち」を説得する何かいい案、優れたサイトはないでしょうか? ------ 下の引用から分かるように、1ミリシーベルトが新たなより厳しい上限としても、それの1.93%が福島の食事、東京の食事が1.93%の8分の1と言うことです。これは誤差とはいえないにしても、福島の食事は基準よりも50分の一以下と言うことで、おそらくまったく問題ありません。どれくらいが許容範囲の上限なのかをちゃんと知っておく必要があります。よって、牛肉で、50ベクレル/Kg、人肉で100ベクレル/Kg、もあまり意味がありません。換算の係数でも変わってきます。誤差範囲と言うことです。 たとえば、自分のウチのドアノブにばい菌が、10匹いようが、20匹いようが、誤差範囲ということです。0匹には特殊な処理をしない限りできないのですから。(5000匹が許容範囲と言う前提です) 放射能汚染におびえる主婦のかたたちは、その辺のバランスの科学的判断ができていないと言うことです。 >ハンバーガーを正直に6ベクレルありますと書いたら返品が相次いだそうです。 それは、上限と平均を書き添えておけば良かったでしょうね。 http://www.asahi.com/special/10005/TKY201112220255.html 平均的な1日の食生活から摂取される放射性セシウムの量が、福島県では東京都の約8倍とする調査結果を厚生労働省の研究班がまとめた。ただ福島県で1年間 食べ続けた場合の人体への被曝(ひばく)線量は0.0193ミリシーベルトと推計され、食品の新基準をつくる際に設定している年間の許容線量1ミリシーベ ルトを大幅に下回っている。 自然から取り込まれる放射性カリウムは東京都78.92ベクレル、福島県83.77ベクレル、宮城県92.04ベクレル。放射性ヨウ素は3都県とも約0.1ベクレルでほぼ同じだった。(沢伸也) http://d.hatena.ne.jp/hundun2/20110623/1308901577 同位体の割合がこれと大きく違うカリウムが自然にあるかというと、基本的に無いと考えていいはずです。 こんなにあって大丈夫なのかというと、大丈夫もなにも、これがベースラインでみんな生活しているわけです。上に書いたように、体内のカリウムの量は大きく変動しませんし、カリウム40の割合が低い摂取源があるわけでもありません。要するに、カリウム40による被曝は、何をしても大きく増えたり減ったりしないものなので、心配してもしょうがないのです。ちなみに、カリウムからの年間の被曝量は、0.1-0.2mSvになるようです。… 基準値も、核種ごとに定められていて、カリウムの放射能は考慮に入っていません。入れてもしょうがないからです。 ------ (ちなみに、生体の被曝による生物学的影響の大きさの単位シーベルト(Sv)で一部表現されていますので、ベータ崩壊かどうかにかかわらず、よく読めば自然界の40Kと福島での137Csの影響が、40Kが約10倍高いことが分かります。)
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お礼
内部被曝を受けるような放射性内服薬が厳然と存在します。よーく読んでいただければ、私も、私の推薦のサイトも、被曝は可能なら最大限避けるべきだ、と主張しています。まったく反対の読み違えをしているのですよ。 >国際放射線防護委員会では、他の健康リスクと区別できないこのような潜在的な小さなリスクについては、社会的・経済的要因を考慮した上で「合理的に達成できる限り被ばく線量を低く抑えるよう勧告」しており、その目安を緊急時において100~20mSv、復旧期において20~1mSv、平常時において1mSvと しております。 >私は、君子?危うきに近寄らずで、X線もCTも「なるべく」受けない主義です。飛行機での旅行は利便性の方が大きいのでします。 あとは、実務上の「社会的・経済的要因を考慮する」ということです。おそらく、40Kを除去することは可能ですが、「社会的・経済的要因を考慮」して、だれもそんなことはしていないのは、厳然たる事実です。137Csの安全性についてもその兼ね合いなどとその元素の挙動を考え、ある程度の予測が可能です。 また、回答者さんの引用したサイトは信頼できる文献があげていない、また、その奇説を唱える学者の言うことは、国際放射線防護委員会や、その他のチェルノブイリ関連の公的文書(下の補足には文献が明記されています)と矛盾することはあきらかです。日本政府がその学者を門前払いしたというのは正しかったと思いますよ。 不適切な引用や文献のない非科学的主張をすることにより、社会的悪影響(風評被害など)があることをよく認識してください。
補足
追い討ちをかけるようで残念ですが、その奇説を唱える学者(ロガノ某氏)の言うとおり、たとえば東京のこどもたちを避難させたら、どうなるでしょう? 多くは親が付いて行かなければならないので東京の首都機能は重大にマヒするでしょう。それ以上に、まさに本当に必要な避難への援助が手薄になります。私の指摘する科学的根拠や、政府が東京の子供を避難させていない現状が正しいとしたら、この発言(ロガノ某氏)や記事(週刊 現x、大x氏)の主旨は犯罪に近いのです。 生体内のセシウムの動態は良く調べられているようです。よって、その生物学的半減期を内含したシーベルト(Sv)で表すことができる限りは、他の40Kなどとの放射線に対する内部被曝の影響との比較が可能という学術的見解は正しいと思います。 http://www.pref.saitama.lg.jp/site/houshasen/eikyo3-3.html そういった学術的見解に間違いがあるといいたいなら、それをあなたは証明しなければなりません。これは生物学者、生物学愛好者の頭脳のなかのお遊びでだけですむことではないのですよ。よーく調べて、くれぐれも社会的に迷惑のかけることのない程度に、論理的、定量的に発言してください。