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空芯コイルはなぜ高いQが得られるのか?
例えば、直径1mmφのエナメル線を、径30mmで30回スペース巻きした空芯コイルと、径10mmの棒状フェイライトコアに10回くらい巻いて同じインダクタンスを得られたコイルを比較してみます。 文句なしに前者の方がQは高いでしょう? なぜ空芯コイルは高いQが得られるのでしょうか? シャープな通過帯域を持つBPFが欲しい場合、Qの低いコイルは致命的です。 かといって、低い周波数帯域で(100kHzくらいで)数mHの空芯コイルを作るのも至難の業です。 コア入りで空芯と同等なQを得る方法はありませんか?
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欲しいインダクタンスは決まっている。 空芯コイルだと巻数が多いので,巻線抵抗が大きい。 コア入りコイルだと,巻数は少ないので巻線抵抗は下がる。しかし,コアの鉄損は増える。 難しいところですね。定性的には, 高い周波数帯なら,コアの鉄損が大きくなり,コアを入れる価値は少ない。 低い周波数帯なら,空芯で巻数が多いよりは,コアを入れる価値がある。 100kHzくらいなら,環状またはEI形フェライトコアで使える物があるように思います。 磁気回路が環状に閉じると,磁気回路が開放している棒状フェライトコアよりも, さらに巻数を小さくできます。 うまくすればQが上がるのではないかしら。 分析的に追求するなら ・試作コイルの実測Q値 ・コアの損失 ・巻線抵抗(直流での測定値) ・巻線抵抗(使用周波数へ表皮効果で換算) を計算・比較して,コイルの損失として何がもっとも効いているのか調べる手はあります。
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- se223
- ベストアンサー率49% (49/100)
QってωL/Rですよね。R(DCR)をまず減らす太い線が必要ですが、その比を大きくする工夫を実践します。 2πfLで、コアを使えばL(分子)は大きくなりますが、空芯(透磁率1)では高いQが得られるのでしょうか?
補足
>2πfLで、コアを使えばL(分子)は大きくなりますが、・・・ 所要インダクタンスは同じですから、分子は大きくなりません。 コアの効果で銅線は短くて済むので、分母のRが小さくなります。 この効果と、コアのロスとどちらが効くのでしょうか?
- picpom
- ベストアンサー率29% (54/181)
具体的にどの程度のQを必要としているのでしょうか? それが分からないと回答も得られない気が。
- tadys
- ベストアンサー率40% (856/2135)
フェイライトコアで損失が発生するからです。 出来るだけ損失の少ないコアを使用します。 周波数が高くなると表皮効果の影響で線径を太くしてそれほど抵抗が小さくなりません。 リッツ線を使うと表皮効果の影響を小さく出来るのでQを大きくする事が出来ます。 http://www.mogami.com/puzzle/pzl-21.html LCフィルタで十分シャープなBPFを作るのは困難です。 デジタルフィルタのほうが製作しやすいでしょう。
お礼
100kHzー1MHz程度で使えるデジタルフィルタの設計例を教えていただけませんか?
補足
>周波数が高くなると表皮効果の影響で線径を太くしてそれほど抵抗が小さくなりません。 質問では、線径を変えることは考えていません。 同一線径でもコアの効果で、巻数は少なくて済む→その結果直流抵抗が減少し、(むしろ)コアを使ったほうがQは高くなるのではないか、というのがANo.1さんのお考えではないかと思います。 この考え方は正しいでしょうか? (損失の増加と、直流抵抗の減少とどちらが効くか?)
- fjnobu
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2つのコイルは、本当にインダクタンスが同じでしょうか?もし同じなら、導線が前者が1/3の長さなので抵抗値が1/3なのでQは3倍で当然です。 実際は後者の方がインダクタンスは10倍程度大きくなるのではないですか? ダストコアに巻いたほうがQは高くなり、単線よりリッツ線を使えばもっとQは高くなるでしょう。
補足
ANo.2さんのご見解、どう思われますか? (コアの損失・・・)
お礼
実験してみる価値はある、ということですね。 やってみましょう。