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受電設備の力率改善について
新規物件のキュービクルの設計図があがってきたので見てみると、力率改善用コンデンサが低圧側にしかありません。高圧側は自動力率調整機のみです。 通常は高圧側のフィーダーに並列に2機ついていて、さらに自動力率調整機がついているのをよく見かけますが、今回のような低圧側のみというのは初めてです。 設計者は自動力率調整機が付いているから高圧側にコンデンサが無くても大丈夫だと言います。 お詳しい方、ご教示ください。
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>通常は高圧側のフィーダーに並列に2機ついていて、さらに自動力率調整機がついているのをよく見かけますが 負荷の力率を改善するため、進相コンデンサが設置されます。進相コンデンサを設置する方法として、「高圧一括」「低圧一括」「低圧個別」の3方式が代表的です。最も簡易な方法として、広く採用されている方法は「高圧一括」の方式であり、これは高圧のフィーダに高圧進相コンデンサを集中して設置し、電力会社との契約に関係する力率の数値のみを改善する方法です。 高圧一括での進相コンデンサ設置は、低圧側で使用している個別の負荷の力率を改善しているわけではなく、高圧側で見かけの力率を強制的に100%に近づけているものです。この方法は、電力会社配電線の無効電力を低減させるという効果は高いのですが、力率の悪い構内電気機器は、力率改善されません。 力率の悪い電気機器を改善しようとする場合、低圧側の力率の悪い機器に最も近い場所に進相コンデンサを設置することが望まれます。変圧器二次側に一括で、低圧コンデンサを設置する方法もありますが、最も効果が高くなるのは、個別負荷に並列に、進相コンデンサを設ける方法があります。力率の悪い電気機器が改善され、電源ケーブルへの負担が少なくなり、最終的に高圧側で計測した総合力率が改善されます。 つまり、高圧一括で力率改善をするよりも、低圧末端の負荷毎に力率改善を行った方が、節電・省エネルギーの観点から有効である、ということになります。 しかし一般的な受変電計画において、進相コンデンサの設置は高圧一括がほとんどです。設置コストの関係上、低圧側に多くの進相コンデンサを設置するよりも、高圧側に一括で設けた方が安価です。低圧一括で力率改善する考え方もありますが、高圧側設置の進相コンデンサより高価であるため、ほとんどが高圧側一括での対応になっています。 コンデンサ接続位置とコスト 進相コンデンサは、受電点に近ければ近いほど安価ですが効果が薄くなり、負荷に近ければ近いほど高価になり、損失軽減効果を発揮します。受電点に設置した場合、電力会社に対する見掛けの力率は100%に近くなるため電気料金の割引を受ける事が可能になりますが、変圧器や配電線の損失はそのままですし、電圧降下の軽減効果もありません。 受電点に設置した場合と比較し、高圧母線、変圧器二次側低圧母線、負荷と並列という順番で、損失軽減を図る事が可能になります。ただし、高圧で一括設置するコンデンサが最も安価あり、負荷に分散して設置するコンデンサは最も高価になりますので、費用対効果の検証が重要になります。 また、コンデンサを分散して設置することで、メンテナンスに掛かる手間や費用が増加することも考えられます。進相コンデンサは、異常電圧や高調波に弱く、条件によっては破裂事故などが発生することがあるため、保守にも注意が必要です。 ということです。
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- 藻黒 知恵蔵(@ameru1999)
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>新規物件のキュービクルの設計図があがってきたので見てみると 受電設備がわかる人ですよね? だったら負荷側に近いほうが力率改善になることはわかってると思うのですけど・・・ 質問が疑問です。
お礼
回答有難うございます。 実は新米で実務経験が少ないので質問いたしました。 力率改善は負荷に近いほうが効果があることはわかってはいるのですが、メンテしているキュービクルは高圧側に設置されているものばかりで、低圧側にあるのは殆どなかったので質問しました。
自家用電気工作物における高圧受電設備以下のキュービクルなどの負荷設備において、変圧器が電灯用単相変圧器と動力用三相変圧器の大きさに大差があるような場合には、負荷設備のアンバランスさが大きいと配電線にも影響を及ぼします。そのような場合には負荷設備の前で力率を改善するように電力会社のほうから指示される事もあります。 しかしこれはよほど変圧器の容量に大差があるか、高圧単相電源を使う機器がある場合などのみです。 通常であれば低圧側の動力負荷のアンバランスの影響を変圧器出力が受けないようにコンデンサを間に入れて相間力率を向上させるものです。 なので高圧側にないものは普通で、逆にあるのが珍しいのです。
お礼
回答有難うございます。 そう結う理由だったのですな!
- tnk2011
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低圧側で力率改善すれば、変圧器容量にも余裕が出来ますし電力損失も軽減されます。 設備容量や電力損失の点からは、できるだけ負荷に近い所で力率改善することが望ましいでしょう。
お礼
その通りです。
- misawajp
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力率改善が必要なのは受電設備ではありません、負荷の機器です それが理解できれば、回答です 主任技術者に教えてもらうことです
お礼
回答有難うございます。
お礼
詳しい解説有難うございます。 コストの問題ということで納得いたしました。 要は電力会社に支払う際に100%近い数字が出るのかどうかが心配だったわけです。 心配しなくてもよいことが理解できました。