鎮痛薬からの薬効成分の分離精製について
エキセドリン錠、二錠を乳鉢中で細かく粉砕する。この粉末を試験管に入れジクロロメタン10mLを加える。大半は溶けず、この粥状の混合物をろ紙を装着したロートに移し50mLのマイヤーフラスコにろ過する。駒込ピペットを用いて少量のジクロロメタンでろ紙上の残留物を洗いこむ。こうして得られたろ液を溶液1(A)とする。
溶液1(A)にジクロロメタンを加えて約30mLとし、ロートを用いて分液ロートに移しいれる。そこに10%水酸化ナトリウム水溶液10mL加え、よく振り混ぜ分液する。水酸化ナトリウムの水層からジクロロメタンでさらに2回抽出し(15mL×2回)、得られたジクロロメタン層を合わせる。
水層は別のマイヤーフラスコに分液ロートの上口から注ぎだし、空になった分液ロートにジクロロメタン層を戻し、これに少量の水を加え、分液ロートをよく振り混ぜる。水層は水酸化ナトリウム水溶液と合わせておく。ジクロロメタン層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させ、300mLのナス型フラスコにろ紙ろ過し、得られたろ液はエバポレーターでジクロロメタンを留去すると粗製カフェインが得られる。収量を求める。
次に先ほどの水酸化ナトリウム水溶液(B)に3M塩酸をpH試験紙が強酸性を示すまで滴下により加え、さらに2滴を加えるとアスピリンが白く析出してくるので、氷冷し充分に析出させた後にこれを吸引ろ過する。
こういった実習をしたのですが、上から2行目「この粥状の混合物をろ紙を装着したロートに移し」のところで、こぼしてしまったため、アスピリンが析出しませんでした。
そこで、下から3行目、水溶液(B)に3M塩酸をpH試験紙が強酸性を示すまで滴下により加え、さらに2滴を加えた溶液をロータリーエバポレ―ターにて無理やり結晶を析出させたところ、サリチル酸結晶になってしまいました。なぜ、そうなるのでしょうか。
ロータリーエバポレ―ターをすることにより、何がおこったのですか。
また、上から2行目「この粥状の混合物をろ紙を装着したロートに移し」のところで、こぼしてしまったたのですが、カフェインは何とか析出しました。
それは、こぼれたときたまたまアスピリンの成分の方が多くこぼれたからでしょうか。
お願いします。