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光の屈折率について

光は屈折率が低い部分より、高い部分を伝播するのはなぜですか?

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  • aokisika
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回答No.1

光は波としての性質を持っているので、光が1点から広がって伝播するとき、光の波の山と谷がずれると打ち消し合って弱くなってしまいます。ですから、光の山と山、谷と谷(位相)は常に一致しようとします。 また光は物質中では真空中より遅いスピードで伝播します。物質中の伝播速度は物質により異なります。 1点から出た光が広がってゆく前方に2種類の物質があり、右側の物質中では光速は左側の物質中より速く、左側では遅かったとします。左の遅い物質中では光は遅く伝わるので、山と山の距離が短くなり、波長が短くなります。右の物質中では速く伝わるので波長は長くなります。すると、2つの物質の境界の部分を進む光の波を考えて見ると、右では山と山の距離が長く左では山と山の距離が短くなるので位相がずれてしまい、ついには右が山で左が谷、というようなことが生じてしまい、光が消滅してしまいます。しかしそれでは光のエネルギーが消滅することになり、エネルギー保存則に反してしまいます。エネルギーが保存されるためには、位相の山が左の方が手前にあり右の山が向うになるように波の伝わり方が変化する必要があります。左が手前側で、右が向う側ということは、波が伝わる波面が左へ曲がったということです。つまり、光は伝播速度が遅いような物質中へ向けて曲がるのです。 光を、伝播速度が速い物質から遅い物質へ向けて斜めに入射させると、境界面で上記と同じ現象が起き、光は境界で屈折します。伝播速度の差が大きいほど大きく屈折します。ですから、伝播速度の大きな物質ほど大きく屈折します。このような物質(伝播速度の遅い物質)を屈折率が高い物質と呼びます。 つまり、屈折率が高い物質は光の伝播速度が遅いので、屈折率の低い物質との境界面では光が屈折率の高い方へ曲げられるため、屈折率が高い方を伝播するように見えるのです。

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