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ブルバキ数学原論について(版による違い)
数学原論(日本語訳)を読んでみたいと考えているのですが 出版年などに関して質問があります。 ・出版年や版数による実質的な内容の違いはあるのでしょうか? (新版があり、内容構成が異なると聞いたことがあります) ・もし違いあるのであれば、どのような違いが有るのでしょうか? 以上2点よろしくお願いいたします。
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ブルバギに関係ない一般論です. 本には 「初版」「二版」「三版」・・・のような「版」と 「一刷」「二刷」「三刷」・・・のような「刷」があります. 最初は「初版一刷」です. これが売り切れると 軽微な修正を施して (出版社によっては大量の修正をするところもありますが そういうところは初版一刷を作る際の原稿の精査や 製作途中の校正が甘いとしかいえませんので,あまり信用できません) 「初版二刷」を作ります. この「初版二刷」もなくなると「初版三刷」ができます. これを進めていくのが普通です. ですので売れる本だと「初版10刷」とかがでてきます. この情報は奥付をみればでています. 通常の「出版年」はこの「版」が作られたときです. したがって,「初版一刷」が2011年であれば 引用の際に2012年に作られた「初版二刷」を使ったとしても2011年扱いです. ただし,一刷と二刷での変更点が引用に影響を与えるような場合は 「初版二刷」である旨を明記し,2012年とすべきでしょう. では「二版」(改訂版とか改訂二版ともいう)とは何か? 「改版」というのですが これは実質的に新たに本を作り直すに等しいです. 内容が古くなったりしたことで 改めて書き直すくらいの大幅な変更がなされることが多いです. しかしあえて「改訂」と銘打つことで 「あの本の新しいもの」というのを主張するのです. したがって「二版」となれば内容は変わっているとみなすべきです. ちなみに「版」というのは 現在の主な印刷では最終的に印刷機に渡すのは アルミでできたプレートであり,このプレートに書かれたものが印刷されますが, これを「刷版」(さっぱん)といいますが これのことだと思えばいいです. この刷版を新たに起こすので「改版」ということ. #実際には歴史的経緯もあってちょっとちがうんだけど・・・ 「刷」というのは「刷版」を新たに全面的に起こすのでなく 一部を直すだけという「感じ」. まあ世間じゃ,「刷」「版」が誤解されまくって 「二刷」なのに「改版」とか言われることもあるので ご注意を. 実際は「改版」される本はほとんどありません.
お礼
ありがとうございます。 本件に関しては「刷」ではなく「版」が異なるようです。