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多値論理で〔R⊆RQ〕=1の意味がわかりません
元の文献では、〔や〕 は、二重かっこです。 単に 「R⊆RQ が成り立つ」 というのとどう違うのでしょうか?
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ANo.2に付けられたコメントについてです. > 少なくとも、普通の集合論の⊆ じゃないです。 > 何故なら、そう仮定すると、 > RQ つまり、量子物理量は、実数を含み より大きな集合になります。 「普通の集合論の⊆」であれば,「RQはRを含み,より大きいか,あるいは同じ」という意味でしょうから,おっしゃるような矛盾に直結する訳じゃないでしょう. ただし,Rが普通の実数のことで,RQがV(Q)の部分集合であるとすると,両者が直接「⊆」で結ばれっこないわけで,ならば「⊆」はRとRQの(普通の論理での)準同型関係を言っているように思われます. さて,もしも「V(Q)上の数」の構成が超積の格好になっていたら,それは超準解析学を定義しているのかも.そうなると,「(準同型の意味で)RQがRを真に含む」というのもアリでしょう. > 有限または可算無限次元の行列からなる集合が、実数の集合より大きい となる > のは矛盾 RQは「有限または可算無限次元の行列からなる集合」と対応するんですか?(いやそれは書いてあったっけ?)そうだとしても,RQの部分集合が「有限または可算無限次元の行列からなる集合」と相応すれば十分なのでは? また,もしかすると,「可算無限次元行列の代数」や「ヒルベルト空間の代数」というモデルでは扱えないところをやるためにこそ,こんなややこしいV(Q)を持ち出した,ってことはないでしょうか.たとえば,「有限または可算無限次元の行列からなる集合」よりも広い集合を使うことで,連続の場合も統一的に扱うとか. とか言ってますが,「束に値を持つ多値論理上の集合論で数を構成する」という話がどうも今ひとつ分かってないもんですから…
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- stomachman
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ANo.1のコメントについてです. > 「14 量子集合論」に出てきます。 ぬわんと,量子論理の話でしたか. > 集合a,b間の関係 a∈b,α~∈b,a=b,a≠bはそれぞれ >[a∈b]=1,[a~∈b]=0,[a=b]=1,[a=b]=0 >と同等。 (集合間の関係は、普通、∈じゃなく⊂で表すと思いますが) >とあります。 多分,a∈bは「aはbの要素」という意味でしょう.集合が集合の要素になって何もおかしくない.またα~∈bは[a∈b]=0では? で,結局「⊆」が何なのか書いてないし. >Q を完備オーソモジュラー束とし、 >V (Q) を,Q 値モデル(Q値集合論), >V (Q) の元を Q 値論理における集合(Q 値集合)とすると、 てことは,完備オーソモジュラー束Q上に値を取る論理を考えている.量子論理なら多分「完備オーソモジュラー束」ってのは演算子の集合のことだろうが,これも多値論理の一種ではある.たとえば,Q値集合Xとその要素xとの関係は [x∈X]∈Q (ただし,[]の外側の"∈"は普通の集合論の記号.ああややこし) ということになるわけ.でもQの要素の表記について説明がないから,[x∈X]=1とか言ってみても意味不明である.(ま,おそらくは束Qの最小元を"0", 最大元を"1"と書いているんだろうと思いますが.)しかし,V (Q)の正体が書いてないから「Q値集合」や「Q値集合の要素」の実体が何なのか不明.つまり > V (Q) の自然数の全体はω に対応し,V (Q) の有理数の全体は 有理数Q に対応する. > V (Q) の実数の全体RQ は,V (Q) で定義される有理数のデデキント切断の全体として定義される. と言うときの「V (Q) の自然数の全体」だの「V (Q) の実数の全体RQ 」の意味も不明.(それに,記号Qが2通りの意味に使われている?おそらく元の表記ではフォントが異なるのでしょうけれど.) おそらくV(Q)が「自然数と1:1対応が付けられる無限集合」や「有理数と1:1対応が付けられる無限集合」や「実数と1:1対応が付けられる無限集合」を含んでいる,ということでやんしょう.しかしこれはV(Q)をどう定義したかによって決まるわけ. もしV(Q)の構成法が具体的に与えてあるのだとすれば,多分その定義は,普通の集合論における論理をブール値Q={0,1}を取るような2値論理(たとえば"0"は偽,"1"は真を表すことにする)で書き換え,さらに,Qを適当な完備オーソモジュラー束で置き換えたもの(ただし"0"を束の最小元,"1"を最大限と対応づける),という形をしていて,その結果として「V (Q) の自然数」だとか「V (Q) の実数」が(普通の集合論の普通のやり方に倣って)定義されるのだろうと思います. また,もしV(Q)の構成法が具体的には与えられておらず,ただその性質(公理)によって定義されていて,そしてその存在が証明される,という形になっているのだとしたら,「V (Q) の自然数」や「V (Q) の実数」もそれ自体,定義を与えて存在を証明する必要がある筈. ま,それはともかく, > すると,[R ⊆ RQ] = 1 となる. まず,右辺の1は普通の数ではなくて,Qの要素(多分演算子)である,ってところは要注意です.さて,[R ⊆ RQ]=1というのはおそらく,「普通の集合論の実数の集合RがQ値集合論の実数の集合RQに埋め込めるということを表しているんでしょうけれども,それが証明を要することなのかどうかはV(Q)の定義の仕方に依るだろう.また,V(Q)を「モデル」と呼んでいるってことは,その証明をV(Q)の体系の外側(普通の論理を使う)で行うという点にも要注意.(つまり,Q値集合論やQ値論理における記号と,普通の集合論や論理での記号とを厳密に区別しないと,混乱してぐちゃぐちゃになるでしょう). というわけで,ご質問の件を理解するためには,普通の集合論で自然数や有理数や実数を構成するやり方(いくつかの流儀があります)を数学基礎論の教科書でじっくり調べて,それをV(Q)の定義と比較してみることが必要だろう,ということだけは言えそうです.
お礼
丁寧な解説、ありがとうございます。 >結局「⊆」が何なのか書いてないし ですね。 少なくとも、普通の集合論の⊆ じゃないです。 何故なら、そう仮定すると、 RQ つまり、量子物理量は、実数を含み より大きな集合になります。 量子物理量は、行列でも表すことができますから、 すべての行列(有限または可算無限次元とする)からなる集合Aは、実数の集合より大きい となり、これは、矛盾です。 (http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7090450.html より、Aは、実数の濃度)
補足
量子物理量は、ヒルベルト空間での演算子ですから、これは、 有限または可算無限次元の行列で表すことができますから、 有限または可算無限次元の行列からなる集合が、実数の集合より大きい となるのは矛盾 に訂正します。 (ヒルベルト空間には、非可算無限次元のベクトルは入らないから、演算子も可算無限次元の行列でいいと思うので)
- stomachman
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この質問文では,多分誰にも 〔R⊆RQ〕=1 が何なのか分からないと思う.なぜならヒトクチに多値論理と言ってもいろいろあるし,その表記の仕方だって様々だからです. (1) 二重カッコはおそらく「論理式の真偽値」を表す記号だろうと思われるが,ホントにそうなのかどうか. (2) 「R」と「RQ」は一体何? また,「⊆」なんてケッタイな記号,中学校でやる集合の話ぐらいにしか出てこない筈だが,いやまさかそんな….ならば,「⊆」は何を意味する記号? (3) どんな真偽値が許される多値論理を考えているのか不明.真偽値の集合は? (4) その集合の要素のうちで,「Xが成り立つ」を意味する真偽値はあるか?もしあるのなら,それはどの要素? 以上を補足しなくてはキチンとした回答は得られず,そして,もし補足できたなら,その時には回答は必要なくなる(ご自分でワカル)だろうと思います.
お礼
アドバイス、ありがとうございます。 多値論理は、よく知らないので、 こういう書き方は、一般的と思い込んでいました。 すみません。 〔R⊆RQ〕=1 は、小澤正直博士の論文: http://mathsoc.jp/meeting/sougou/2008aki/2008_aki_ozawa.pdf の、「14 量子集合論」に出てきます。 よく読み直すと、ちゃんと定義が書いてあり、 なんとなくは、わかりました。 この論文によると、 集合a,b間の関係 a∈b,α~∈b,a=b,a≠bはそれぞれ [a∈b]=1,[a~∈b]=0,[a=b]=1,[a=b]=0 と同等。 (集合間の関係は、普通、∈じゃなく⊂で表すと思いますが) とあります。 Rは、実数の全体の集合で、RQ は、、、 Q を完備オーソモジュラー束とし、 V (Q) を,Q 値モデル(Q値集合論), V (Q) の元を Q 値論理における集合(Q 値集合)とすると、 V (Q) の自然数の全体はω に対応し,V (Q) の有理数の全体は 有理数Q に対応する. V (Q) の実数の全体RQ は,V (Q) で定義される有理数のデデキント切断の全体として定義される. すると,[R ⊆ RQ] = 1 となる.
お礼
追及いただき、ありがとうございます。 小澤正直博士の一連の論文を読むと、 射影仮説は、量子力学の「公理」の一つとされていますが、 小澤正直博士は、これに異を唱えて、射影仮説を用いない「量子力学の体系」を 築こうとされているようです。 おそらくですが、そのために、「束に値を持つ多値論理上の集合論で数を構成する」 のだと思われます。 参考までに: 波束の収縮という概念について(I) :科学基礎論研究1995,Vol.23,No.1,P 15 波束の収縮という概念について(II) :科学基礎論研究1996,Vol.24,No.1,P9 波束の収縮という概念について(III) :科学基礎論研究1997,Vol.25,No.1,P25 波束の収縮と再現性の概念的差違について(III) :科学基礎論研究1997,Vol.25,No.1,P55 非可換観測量の同時測定可能性 :数理解析研究所講究録 第1565巻2007年133-142 量子力学における測定と実体:2010科学基礎論学会 http://phsc.jp/dat/rsm/20100613a3.pdf 科学基礎論研究の論文は、 http://www.journalarchive.jst.go.jp/japanese/top_ja.php で、上記を検索したら出てきます (詳細検索で、著者名を 小澤正直 と指定すれば、簡単です) 尚、初期の論文は、非選択測定において、射影仮説を用いないことに成功していますが、 これは、通常の測定には、当てはまらないとされています。 清水明博士の2007年の文献:http://as2.c.u-tokyo.ac.jp/archive/handai2009.pdf によると、 物理量Qの測定とは、観測者がQについての情報I を得る行為で、 I≡log2 [その測定により区別できるようになる状態の数] とすると、非選択測定では、I=0 です。 I>0 になるためには、射影仮説が必要 とあります。 測定について不可思議な論文を見かけたら、そのあたりを注意するべし とまで書かれていてますw