- ベストアンサー
EUはギリシャ見捨てないんですか
ギリシャの債務不履行の問題。私が認識しているに、EU加盟国の銀行がギリシャに貸し付けを行っていて、ギリシャが借金返せないと銀行がやばい。だから、ギリシャを助けようという話だと思っています。 それはわかるのですが、だったらEUは直接銀行を助けて、ギリシャは自分達で何とかしてね。という話の方がはやいと思います。 ギリシャに直接支援しても効果がわからないようであれば、銀行支援の方がはるかに効果的だと思います。なぜ、EUはそのようなことはおこなわないのでしょうか?
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
今週のアメリカの雑誌「TIME」を読んでいると、見捨てた方がいいというシナリオが紹介されていました。 ○可能な最善のシナリオ ギリシャ政府がユーロ圏を離脱し、ただちにその通貨を切り下げる、成長と競争力が回復 ↓ ユーロ圏の銀行はギリシャ債務に苦しむが、EUとドイツのような強い国が資本金増強を援助 ↓ 金融システムの安定性が回復 ↓ ギリシャに支出しなかった基金はイタリアやスペインのようなリスク国の強化に使われる ↓ ドイツはユーロ圏を大きな財政統合に向けて導く ↓ 市場は安定、ヨーロッパは通常の成長に戻る ↓ 世界は二番底(double-dip)を免れる 本当はギリシャを見捨てた方が楽なんです。 しかし、当面破綻されちゃ困るので、ドイツにギリシャを救済させたいのがヨーロッパだけでなくアメリカの思惑です。 アメリカの財務長官はヨーロッパの財務大臣を招いて、ユーロが崩壊すればアメリカも世界も破綻すると迫りました。 アメリカとロシアがギリシャ破綻を望んでいるというのは大間違いで、両国もユーロ圏に金を貸し込んでいるのです。 ドイツはここ2年「やる気のない白馬の騎士(善意のヒーローといった意味)」でした。 なぜドイツがそんなに消極的なのかというと、歴史に理由があるといいます。 2度の大戦を経て、ドイツは周辺国から外交的にも経済的にもヨーロッパを支配をしていると見られたくないと思っています。 しかしながら、実際のところドイツはヨーロッパを経済的に支配しています。 事実、冷戦後の東西ドイツ統一後はずっとドイツはヨーロッパで最も経済的に成功しています。 その原因は、ドイツ人の勤勉と倹約によるものです。 さらに技術開発にも投資を惜しまず成功したのです。 救済の正しい処方箋は他国もドイツのようになることです。 でも、ギリシャは最近の四半期で7.3%も経済が収縮しています。 それなのに、どうして怠け者で、浪費家で無責任な奴らにドイツ国民の金をやらなくてはならないのか!? ドイツ国民の93%が反対しています。 と、まあ外国ではこんな風に見ているというお話です。 ところで、メルケルが脱原発を決めたのはドイツ炭鉱労働者組合の政治力によるもので、「EU政策に国民の意思を反映させないため@意味不明」じゃありません。
その他の回答 (5)
- kaxuma119
- ベストアンサー率29% (108/363)
EC加盟国で経済が危ない国は他にもあります。アイスランド,アイルランドはかなり危険です。スペインも危ないし、イタリアも危ない。今、ECがギリシアを見捨てれば、それはアイスランド、アイルランドそしてスペイン、イタリアも見捨てる準備があるということを世界に向けて宣言するに等しいことになるでしょう。 もしスペインやイタリアをも見捨てることになればユーロは体をなさなくなります。各国はそれぞれ独自通貨を再設定することになり、欧州市場は半分くらいに縮退すると経済専門家は予想しているようです。 もう一つの危険は経済難民です。公務員と年金生活者が30%くらいいると言われているギリシアが経済破綻すれば、これらの人々は最終的には無収入になります。警察官も軍人も給与がもらえなくなります。暴動が起こるのは避けられないでしょうし、それを収める国家機関はまともには機能しないでしょう。そうなるとギリシアの人たちは収入と安全を求めて、ドイツやフランスを目指すことになります。経済難民が大量発生するのです。 この難民発生が、スペイン、イタリアまで及ぶと欧州は大混乱になるのは必至です。 これらの事態が起きたときの収束のためのコストと、当面ギリシアを支えるコストのいずれがリーゾナブルかが問題なのです。
お礼
ありがとうございます!!
- ttnnkkyy
- ベストアンサー率26% (255/979)
EUにとっては個々の銀行やギリシャがどうなろうと、それ自体は知ったことではありません。 問題はそれによって揺らぐであろうユーロ通貨の信用であり、ユーロ経済圏の安定です。 No.3の言うように「ユーロ防衛」こそが要点です。 ユーロによって身動きを封じられたEU各国は、ギリシャ(だけではないが)を見捨てることが出来ません。 ドラクマの頃とは、ポンドやスイスフランとは、米ドルや円とは、構造が違うのです。
お礼
ありがとうございます!!
- bossnass
- ベストアンサー率44% (176/394)
EUがギリシャを見捨てない理由。 それは、ドイツ・フランスの「長年の恨みが積もった強い意志」がある からです。 実質的にEUの「財布」とも言えるドイツでは、国民の間に「ギリシャ から手を引いて銀行の直接救済をすべきだ」と言う世論が巻き起こって います。 しかし、EUに関する方針はドイツにとって、民意とは関係のない「国家 の方針」として存在していますので、例え(ドイツ現政権の)メルケル 政権が倒れても、ドイツ政府はギリシャ救済をそう簡単には止めないで しょう。 メルケルが、民意の「脱原発」を認めたのは、EU政策に国民の意思を 反映させないために、原発を捨て石にしたためです。 (実際、原発は相棒のフランスがじゃんじゃか作っていますから、捨て 石ほどの価値も無いのですが。) ドイツの「国家の方針」とは何か? それは、EUに参加している各国の「過去の失敗や悲劇は繰り返さない」 という強い意志なのです。 ドイツは、イギリス・フランスに比べ遅れて成立した統一国家と産業革 命のため、第一次・第二次大戦を引き起こしましたが、結果、国土を大 きく失い、多数の国民が殺され、国土は破壊されました。 そして、ロシアの野蛮人に国ごと「暴行」され、イギリス・アメリカに ユダヤ人などの「大量虐殺国家」という烙印も押されます。 フランスもイギリスに植民地の大半を奪われ、ヨーロッパの覇権を狙っ たナポレオンも倒され、イギリスの舎弟であるアメリカに石油を含めた 世界経済を牛耳られた。 スペインも世界最大の植民地を持ったのに、イギリス・アメリカに 次々に奪われてしまった。 イタリア、ギリシャもそう。貧しい国家経済のまま、地中海の利権は、 ことごとくイギリスに持って行かれてしまった。 何もイギリス、アメリカだけでは無い。 ポーランド、フィンランド、ハンガリー、ルーマニアはロシアに何度 も蹂躙された悲惨な経験があります。 また、ギリシャは、長年にわたりイスラムの脅威にさらされ続けてい る。 ・・・そして、20世紀後半に現れた東洋の経済大国、覇権意識丸出し の中国、そして上昇志向の強いインド、ブラジル。 EU参加国は、これら強敵から自分たちを守るため互いに連結する事を 目指しています。 ちょっとの「経済危機、恐慌、短絡的な大衆の意思」など、EUにとっ ては「織り込み済みの障害」なのです。 アメリカとロシアは、EUがギリシャを見捨てるか、ユーロ経 済圏が衰退することを「期待している」フシがありますが ドイツ、フランス、そして他のEU諸国は、ギリシャをそう簡単に 切り捨てはしません。 ギリシャも、それを望んではいません。 そして、それはEU諸国の「民意」や「市場経済」とは全く別次元で 押し進められていることなのです。
お礼
凄い!!こんな見方ができるのですね。無知な私は感動しました。ありがとうございます!!
- nasi000
- ベストアンサー率19% (100/514)
ギリシャ国債に掛けられているCDSなどもあるそうで、しかもその規模がギリシャ国債を軽く超えるほど膨らんでいるそうです。派生金融商品なども含めると問題は更に複雑です。おまけにEU諸国はこぞって緊縮財政を志向しています。それが問題を悪化させるとは知らずにです。
お礼
ありがとうございます!!
- ch1ken
- ベストアンサー率38% (7/18)
ギリシャ政府が各民間銀行に対する債務をデフォルトし、その銀行の損失をECB(EUの中央銀行)が補填するという意味でしょうか? もしそうなら、ギリシャ政府だけが得をして、ギリシャ以外の国が一方的に損をするということになりますね。 今までギリシャ政府はギリシャ国民に大盤振る舞いしてきました。 上記のようなやり方では、そのツケを返させず、ギリシャ以外の国に負担を押し付けることになります。 ギリシャ以外の国の国民が納得するでしょうか? 特にドイツ国民にとっては、今まで一生懸命働いて貯めたお金がいっぱいあるのに、ギリシャのせいで一方的に貯金の価値が下げられてしまうということになります。 メルケル政権が吹き飛ぶと思いますよ。
お礼
ご回答ありがとうございます。先日ニュースでドイツ国民がドイツの金をギリシャに注入すべきではない。彼らは自業自得。ドイツのお金は他国に使うべきと怒っていました。 ギリシャ以外の大多数のEU国民も資金注入は反対という記事も読みました。 EUが銀行を助けても、EUがギリシャに手を差し伸べてもどちらも反対が起こると思います。 ただ、ギリシャに資金を投入したところで、効果がみえないのなら、いっそ銀行助けてギリシャを切った方が得なんじゃないかと思っていました。
お礼
ありがとうございます!!