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光導波路とは?
光導波路について調べているんですけど、この言葉は大きなカテゴリーを指してますよね。できればそれのだいたいの分類(サイズ別とか、用途別とか)を教えて欲しいのですが。またそれらの現状はどのような所まで進んでいるのでしょうか?(研究段階でも実用化されているものも) 私は量子導波路について研究してますが、それとの関連性や他の導波路との違いについても御時間がありましたら御教授ください。
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光導波路の典型例は光ファイバです。長距離通信用に用いられてるものは、コア部分が約10μm径程度のもので、単一モードの導波路構造になっています。短い距離(100mオーダー)であればコア径が50μmなどマルチモードの屈折率分布をもったファイバーが接続が容易で安いためよく使われます。(炭酸ガスレーザーとかを閉じ込めるには、導波管のような中空導波路が用いられるようです。)また、半導体レーザーでは導波路構造を形成し、誘導放出の効率、注入電流の変換を強めるために導波路構造を設けたりします。また、強誘電体を用いて導波路構造を作ると、変調器などができ、高速で変調(数十GHz)できるため、高速通信には欠かせません。また、光ファイバのコアにランタノイド原子(Erなど)をドーピングして、励起させ、そのときの誘導放出をもちいて光信号をアンプすることも可能です。 さらに、最近はフォトニックバンドギャップを利用した導波路やその1次元閉じ込め版であるホーリーファイバの研究も盛んです。(フォトニックバンドギャップを利用した導波路に関してはまだ研究段階です。なにせ作るのが難しい。) 理論的には導波管と同じなのですが、屈折率により光を閉じ込めているため、コアにおける境界条件が導波管(金属で囲まれている場合)と異なり、リジッドでなくなります。スカラー波で電磁場を近似し、さらに、フレネル近似を施すと、伝搬方向を時間とするシュレーディンガー方程式が出てきます(普通はよい近似です)。このとき、屈折率分布はちょうどポテンシャルの形状分布に対応しますので、量子力学のポテンシャル問題と同一視してしまえば大体の理解ができます。この場合伝搬方向に屈折率を変化させられるので時間変化するポテンシャル問題を実現できます。また、光ファイバは何十kmも伝搬させられるので、微弱な非線形性でも見ることが容易です(たとえば、ソリトンとかはその典型です)。さらに、材料を選べば上記のレーザーや位相変調器ができる(導波路内部のパラメータを容易に変えられる)ので一通りのことはできると思います。さらに、半導体・石英・ポリマーに関しては現状、光回路を形成することが可能で、実用化されています。例えば、もともとクラッド部分に光がもれている(エバネッセント光といいます)ため、導波管のように管に穴をあけて導波路どうしを接触させなくても、導波路を近づけるだけで結合器ができます(トンネル効果!)。 以上のように、ほとんど導波管の載り(フォトニックバンドギャップもそうです)で開発が進められ、通信技術において光が多用されるようになり非常に活発に研究開発が進められています。 というわけで、量子導波路とあるいみそんなに変わらないと思います。単なるシュレーディンガー方程式おもちゃとして楽しみたいのであれば、光導波路のほうが作りやすいし、応用も利くのでそれなりに楽しいかと思います。だたし、電子のように光はトラップできない(止めておくとなくなってしまいます)ので機能デバイスとして、電子じゃなきゃ!というところは多分にあると思います。というところでどうでしょうか?
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- kent-milds
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詳しい事はもう回答があるようなので、参考までに・・・ 光導波路は半導体回路の内部にも利用されようとしています。 光ファイバーなどの長い距離ではなく、数μmとか、それくらいのオーダーです。 電子の動きも理論上は光と同じ速さなのですが、配線が近すぎる事による容量成分の効果など、高周波化にはいろんな問題があります。 それを光で回避しようと言うことです。 ・・・ほんと、参考程度でしたね (^-^;
お礼
お答えありがとうございます。なるほど、高周波化には光の方がいいんですね。現在光が着目されているのがわかりました。
お礼
早速の解答ありがとうございました。すごい詳しく書いていただいて感激しました。重ねての質問で申し訳ないのですが宜しければ参考文献等ありましたら教えてください。