1986年に北イタリアでおこった”伝統的な食を大事にしよう”という考え方が、今日の「スローフード」思想の始まりであり、その時に「スローフード協会」も設立されました。
平たく言ってしまえば、「ゆっくり時間をかけて食事を作り、ゆっくりとそれを味わう」ということーただ詰め込むだけの現代の食を今一度見つめなおし、食をもっと大事にしようーという考え方です。
詳しくは下の参考ページをご覧下さい。
環境問題や「フェアトレード運動」→(途上国の生産物を安く買い叩いたりせず、適正な値段で買い入れることにより、その国々の人々の生活と環境を守り、対等に接していこうという考え)とも密接につながっています。
日本でもスローフードの協会が設立されているようですし、最近マスコミやメディアでもよく取り上げられていますよね。(私も、某ケチャップ会社のスパゲッティーソースのCMで初めて知りました)
この運動が、ムードを利用し、さらなる大量生産、大量消費を勧める企業側に利用されようとしているーというのは本来の趣旨からはずれ、なんとも皮肉なのですが・・・
「スローフード」そのものは、必ずしも「ファーストフード」を敵視し、古きよき時代に戻ろうーといった考えではないようです。
「ファーストフード」はやはり、時代の要請があって出てきたものですし、これを一掃するのは時代錯誤だし、不可能でしょう。
ただ、個食の時代といわれ、家族が食卓を楽しく囲むといった風景がなくなりつつある今、食を足元から見直し、その背景にある大事なものにも目を向けるといった
考え方は意義あるものと思います。