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酢酸に関するPH計算について
質問失礼します。 現在分析化学を勉強しているのですが 希薄酢酸のpH計算に関しては、ほとんど酢酸は乖離しない という前提で、酢酸イオンを無視して計算しました。 また別の問題では 0.1モルの酢酸ナトリウム溶液の乖離に関して 酢酸の乖離はするが、酢酸イオンは酢酸にはほとんど無視できる量しか戻らない前提でありました。 つまり濃い酢酸の乖離ではほとんどが酢酸イオンになって 薄い酢酸は酢酸化合物であろうが酢酸イオンに乖離しないということでよろしいのでしょうか? また酢酸のように挙動する弱酸の中で覚えるべき物はありますでしょうか?
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間違えておられる箇所がおおくて、どこのポイントを修正してあげればよいのか 難しいです。それでもお困りのようなのでできるだけ説明します。 (1)酢酸のように挙動する弱酸の中で覚えるべき物はありますでしょうか? まず、概念を改めるのはここです。 酢酸だけが特殊な挙動をするのではなくて、弱酸は全て同じなのです。 濃度 C、電離度 α、電離定数 Ka とおけば、 CH3COOH → CH3COO- + H+ C(1-α) cα Cα K=Cα・Cα/C(1-α)=Cα^2/(1-α) 電離度が小さい場合は、1-α≒1 とみなせるので、Ka=Cα^2 よって、α=√Ka/C 〔H+〕=Cα=√KCになります。 (2)希薄酢酸のpH計算に関しては、ほとんど酢酸は乖離しないという前提で、 酢酸イオンを無視して計算しました。 CH3COOH → CH3COO- + H+ という電離です。 酢酸イオン 〔CH3COO-〕 = 水素イオン 〔H+〕 になりますので、 pHを求める際に酢酸イオンは無視できません。ただ、電離度が0.1未満のとき には、1-α≒1 すなわち、電離後の〔CH3COOH〕=電離前の〔CH3COOH〕 と近似することはあります。 (3)0.1モルの酢酸ナトリウム溶液の乖離に関して酢酸の乖離はするが、 酢酸イオンは酢酸にはほとんど無視できる量しか戻らない前提でありました これは加水分解を指しているのでしょうか? 酢酸ナトリウムは安定なナトリウムイオンのため、完全電離します。 CH3COONa → CH3COO- + Na+ このとき、CH3COO-は不安定なので、加水分解をします。 CH3COO- + H2O → CH3COOH + OH- このときの加水分解の割合をαとおけば、 Cα^2=Kw/Ka (Kw:水のイオン積) 確かに、Ka=2.0×10^-5 程度、Kw=1.0×10^-14 ですので、Cα^2=5.0×10^-8 となり、加水分解はかなり小さな 値となります。しかし、これを無視するとpH=7になってしまいます。 (4)つまり濃い酢酸の乖離ではほとんどが酢酸イオンになって薄い酢酸は 酢酸化合物であろうが酢酸イオンに乖離しないということでよろしいのでしょうか? まったく逆です。 α=√Ka/C なので、濃い酸ではCが大きくなり、αは小さくなります。 したがって電離度は非常に小さくなり、ほとんどが酢酸イオンではなく、 酢酸分子として存在しています。 逆に、Cが小さくなるとαは大きくなるので、酢酸イオンの存在が大きくなります。 また、NaやKのように水中で安定な陽イオンとの塩の場合、ほぼ全電離するので α≒1になり、ほぼ全てが酢酸イオンとして存在します。
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- c80s3xxx
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解離平衡というのを正しく理解することが必要. その上で,状況による近似について考える. 先に近似ありきではダメ.
- NiPdPt
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その手の計算をするのであればpKaを使って議論すべきです。 一般に酸の解離度(解離している割合)は濃度が低いほど大きくなります。何で希薄溶液のpH計算で酢酸イオンが無視できるのでしょうか?強酸性条件というのでなければ無視できないと思いますけどね。 少なくとも「分析化学」を語るのであれば、もっと詳細な議論をすべきです。あなたが書かれたような議論ではまともな計算結果は得られないはずです。