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回帰係数が頑健であるとは?
回帰係数が頑健であるという表現があります。 なんとなく、「回帰係数はサンプルデータによってぶれが出てくるが、頑健である回帰係数とはその中でも『正しい』値に比較的近いものを指す」ということかと理解しているのですが、具体的にはどういう場合に頑健であると言えるのでしょうか?
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言葉尻を捕らえるようで,申し訳ありませんが,何かの本などに,回帰の「係数」の頑健性,と書いてありますか? 統計学で言う,頑健性(robustness)は,通常,手法について言う用語です。 例えば,検定の頑健性とか推定の頑健性,とか言う時です。 ですから,係数の頑健性ではなく,係数を推定するときの頑健性,が問題となってきます。 通常,回帰では,最小2乗法が使われます。 しかし,これには,例えば,データが(それゆえ,誤差も),正規分布している必要があります。 しかし,現実データは,そうではないことが多いのです。 そのような前提条件が多少崩れても,実質的に問題なく,係数推定ができれば,それを「頑健」(頑健な推定)と言います。 このような,正規性からのズレの影響は,t検定など,パラメトリックな検定には,しばしば生じる問題です。 例えば,下記の論文なども参考になるでしょう。 原田 桂一郎 線型回帰モデルの頑健推定に関する一考察 http://libw01.kokushikan.ac.jp/data/002726/0000/registfile/0586_9749_059_04.pdf
お礼
ありがとうございました。 こちらの説明のほうが分かりやすいですね。 もともとこの表現を見つけた論文は図書館に反してしまったのですが、別の論文で「~の関係を調べたところ、その弾力性が1であるという帰無仮説を棄却できない頑健な結果を得ている」という表現がありました。 何となく経済学の世界では慣行的に使われている表現かもしれません。 以下のような指摘もウェブで見つけました。 日常用語とは言えない「頑健性」という表現は, 経済分析の分野では明確な定義を意識することな く使われているように見受けられる.ある期間の 経済分析を,その前後の期間に適用してみて,そ の結果が大きく異なるかどうかを確認することは 分析の姿勢として重要である.しかし,その結果 を報告するのに「ロバスト(頑健)である」とい う表現を用いられると,違和感がある http://www.econ.aoyama.ac.jp/~yasuto_yoshizoe/econstat/stat200809.pdf