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石油工場で生成されている、爆発時に有害なもの

先般のコスモ石油市原石油コンビナートの爆発事故では、 燃えたのはLPガスであるため、人体への影響はないと見ているとのことでしたが、 では、爆発・炎上した場合に人体への著しい有害性が認められる生成(精製)物とは 何でしょうか? 知識に明るい方、ご回答いただけると幸いです。

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  • aburakuni
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回答No.4

どの様な場合に有害物質が発生と言う質問があったので追記します。 原油の主成分は炭化水素ですので炭素と水素から出来ていて、完全に燃焼して酸素と結びつけば二酸化炭素と水になります。 勿論原油には微量の硫黄分がありますので、これは二酸化硫黄等の硫黄ガスになり有害になります。 またさらに微量の窒素分があり、これが燃焼すると光化学スモッグの主因であるNOxを発生させます。 ただ健康被害と言う事で考えますと、硫黄ガスは温泉等で嗅ぐ様に一時的なものなら問題ないですし、NOxは間接的に健康被害をもたらすものです。 ただ完全燃焼と言う前提が無くなる、即ち爆発や空気が足りない不完全燃焼の場合、微量でも致死量に達する一酸化炭素や、炭素が燃え残って黒煙物質(よくPMと言います)が発生し、PMについては硫黄分が核になって形成されると極めて有害な物質と言えます。 LPGについては硫黄分も無いですし、一分子あたりの炭素の数が3か4と少なく、多い場合には数十個の炭素を分子内に含む石油類の燃焼に比べれば、不完全燃焼の確率が低いと言えます。

shlm1008
質問者

お礼

すっかりお礼が遅くなってしまって、 申し訳ございませんでした。 こんなに詳細に真摯にお答えいただき、本当にありがとうございました。 化学の知識がなかったため、 大変助かりました。 また何かの機会があれば、ぜひよろしくお願いいたします。

その他の回答 (3)

  • cat-food
  • ベストアンサー率61% (124/201)
回答No.3

コスモ石油の事故の時には、有害物が空から降ってきて、体に付着すると危険という偽情報がチェーンメールで流布されて問題となりました。それで、誤解をさけるために結論から先に言いますと、LPガスに限らず石油工場が爆発したからといって人体に「著しい有害性」を持つものが外部に出てくることは、まずないと考えてよいと思います。 爆発や火災は酸化反応なので、有害物質も酸化されてあまり害のない酸化物となります。酸化物にも一酸化炭素や硫黄酸化物、窒素酸化物など有害なものはありますが、皮膚についたからどうのこうのということはありません。発生しても空気で薄められて、製油所外への影響はほとんどないので、心配する必要はありません。 特にLPガスは硫黄分が少なく、完全燃焼しやすいので一酸化炭素や硫黄酸化物は少ない。それでコスモ石油の発表では「LPガスであるため、人体への影響はない」としたのでしょう。「見かけは派手に燃えているが、そんなに危険はないよ」と言いたかったのだと思います。 では、ガソリンや重油なら、爆発によって人体への影響のあるものが出てくるのかといえば、「う~ん。LPGと大きな違いはないね。」とコスモ石油の人も言うでしょう。LPガスより若干、有害物の量が多いかもしれませんが、皮膚に付いたら害があるなどというものは発生しません。というか重油なんかはそもそも爆発しませんしね。 ただし、他の方の解答にもありますが、硫黄が燃えると亜硫酸ガスが出て、これは有毒です。その他に考えられるものとして(爆発によって発生するものではありませんが)硫化水素も有毒なガスです。ガソリンも蒸気を大量に吸引すれば、めまいや吐き気を及ぼすでしょう。ただ、石油工場(製油所)は非常に広い敷地を持っていますので、敷地の外部に出るまでに空気で薄められて、ほとんど害は無くなってしまいます。製油所外部に爆発や火災の影響が及んだという例は、今までほとんどないと思います。悪臭やススで付近の住民が嫌な思いをするということはありますが…。 (なお、製油所ではありませんが、外国では殺虫剤や農薬を作っている工場で大きな事故の例があります。) 製油所の場合は、最悪の場合でも燃えるものがなくなれば自然に鎮火します。原子力のように手がつけられなくなって、事態がどんどん悪化するということはありません。

shlm1008
質問者

お礼

お礼が非常に遅くなってしまいました、申し訳ございませんでした。お礼を送っていたはずなのですがこちらのネット環境がよくなかったのでしょうね。 長文にわたるご回答、しっかりと拝読いたしました。 ご多忙でしょうに心を砕いて回答していただき、誠にありがとうございました。 わかりやすくご説明していただいたので、たくさんの予備知識も備えることができたと思います。 不安がっているひとがいたらいただいたご回答をもとに話をしたいと思いました。

  • aburakuni
  • ベストアンサー率30% (470/1562)
回答No.2

石油製品には現在PRTR法と言う法律の中で、有害物質として届出が必要な物質があります。 石油関係で主なものは、ベンゼン・トルエン・キシレン・トリクロルエチレンといったもので、発がん性などの疑いがあるとされています。 但し、爆発・炎上つまり燃焼した場合に人体に有害なものは別物で、燃焼の仕方によって最も有害なのは一酸化炭素、塵肺など健康被害を及ぼす黒煙物質等々になります。 LPGは炭素が3か4しか含まれて居ない単純な分子構造なので、燃焼した場合殆どが二酸化炭素と水蒸気に綺麗に燃焼して変わるのですが、分子中にはるかに多い炭素数を含む複雑な構造の石油分については、燃焼によって様々な有害物質が生まれる可能性があります。 ただ、放射能物質の様に、しぶとく居残り続けるものではありませんし、微量であれば問題ない物質と言えます。

shlm1008
質問者

お礼

詳しいご回答ありがとうございます。 理由がよく分かり、勉強になりました。 しかし何の生成物が爆発した場合にそういった成分が 漏れ出すのでしょうか? また、爆発せずともどういった事故が起こった際に、 健康被害が生じる可能性があるのでしょう? もしご存知の上、お手空きであったら ご回答お願いいたします。

  • RTO
  • ベストアンサー率21% (1650/7787)
回答No.1

質問タイトルから、天然ガスではなく、原油を原材料にする石油工場として回答します 原油蒸留分の内 ピッチ・タール成分や 硫黄分などは大量に飛散すれば健康被害をもたらします。

shlm1008
質問者

お礼

迅速なご回答、ありがとうございました! なるほど、 しかし何の生成物が爆発した場合にそういった成分が 漏れ出すのでしょうか? もしご存知の上、お手空きであったら ご回答お願いいたします。

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