- ベストアンサー
公安委員会
公安委員会規則とは、どういったもので、何をするためのものなのですか?
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
国家公安委員会規則については、警察法第12条に「国家公安委員会は、その所掌事務について、法律、政令又は内閣府令の特別の委任に基づいて、国家公安委員会規則を制定することができる」とあります。 所管事務については、同法第5条第2項に 1 警察に関する制度の企画及び立案に関すること。 2 警察に関する国の予算に関すること。 3 警察に関する国の政策の評価に関すること。 4 次に掲げる事案で国の公安に係るものについての警察運営に関すること。 ・民心に不安を生ずべき大規模な災害に係る事案 ・地方の静穏を害するおそれのある騒乱に係る事案 ・国際関係に重大な影響を与え、その他国の重大な利益を著しく害するおそれのある航空機の強取、人質による強要、爆発物の所持その他これらに準ずる犯罪に係る事案 5 第七十一条の緊急事態に対処するための計画及びその実施に関すること。 6 次のいずれかに該当する広域組織犯罪その他の事案(以下「広域組織犯罪等」という。)に対処するための警察の態勢に関すること。 ・全国の広範な区域において個人の生命、身体及び財産並びに公共の安全と秩序を害し、又は害するおそれのある事案 ・国外において日本国民の生命、身体及び財産並びに日本国の重大な利益を害し、又は害するおそれのある事案 7 全国的な幹線道路における交通の規制に関すること。 8 犯罪による収益に関する情報の集約、整理及び分析並びに関係機関に対する提供に関すること。 9 国際刑事警察機構、外国の警察行政機関その他国際的な警察に関する関係機関との連絡に関すること。 10 国際捜査共助に関すること。 11 国際緊急援助活動に関すること。 12 所掌事務に係る国際協力に関すること。 13 債権管理回収業に関する特別措置法(平成十年法律第百二十六号)の規定に基づく意見の陳述その他の活動に関すること。 14 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(平成十一年法律第百四十七号)の規定に基づく意見の陳述その他の活動に関すること。 15 皇宮警察に関すること。 16 警察教養施設の維持管理その他警察教養に関すること。 17 警察通信施設の維持管理その他警察通信に関すること。 18 犯罪の取締りのための電子情報処理組織及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の解析その他情報技術の解析に関すること。 19 犯罪鑑識施設の維持管理その他犯罪鑑識に関すること。 20 犯罪統計に関すること。 21 警察装備に関すること。 22 警察職員の任用、勤務及び活動の基準に関すること。 23 前号に掲げるもののほか、警察行政に関する調整に関すること。 24 前各号に掲げる事務を遂行するために必要な監察に関すること。 25 前各号に掲げるもののほか、他の法律(これに基づく命令を含む。)の規定に基づき警察庁の権限に属させられた事務 と規定されておりますから、一口に国家公安委員会規則といっても現在効力がある規則だけでも100以上あります。 都道府県公安委員会規則については、警察法第38条第5項に「都道府県公安委員会は、その権限に属する事務に関し、法令又は条例の特別の委任に基いて、都道府県公安委員会規則を制定することができる。」とあります。 従って、各都道府県ごとに必要に応じて都道府県公安委員会規則が制定されおりますが、主な内容は ・警察法 ・刑事訴訟法 ・風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 ・古物営業法 ・質屋営業法 ・火薬類取締法 ・銃砲刀剣類所持等取締法 ・道路交通法 ・警備業法 ・災害対策基本法 ・大規模地震対策特別措置法 ・犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律 ・暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 ・ストーカー行為等の規制等に関する法律 などで都道府県公安委員会が制限等を加える権限を有する内容となりますので、これも多岐にわたって数多く制定されています。 ちなみに、交通違反に問われる公安委員会遵守事項違反は、各都道府県公安委員会規則のうち道路交通法施行細則と呼ばれるものです。