なぜ赤字国債を発行しないのか
安倍首相は「脱デフレ最大速度で」と言い、脱デフレに意欲を示し、28.1兆円の事業規模の経済対策を示しています。奇妙なのは赤字国債を発行しないという方針です。当初予算の範囲内で赤字国債を発行できる特例を5年間延長する改正公債発行特例法を今年3月に成立させており、新たな国会の承認なして赤字国債を発行できるようにしたはずです。それなのに赤字国債を発行しないというのであれば、なぜ特例法を成立させたのかという疑問が出てきます。更に、内閣府の試算では、国債を発行して景気対策をすれば債務のGDP比は減ってきて財政は健全化することは示されています。同様の考えは6月27日の読売新聞の「地球を読む」で伊藤元重氏も述べられています。財政を健全化したいなら赤字国債を発行すべきなのに、それでも赤字国債を発行しないという政府の方針はなぜなのでしょう。