今でも黒人差別や先住民差別があるように、差別問題は時間が
経っても中々解決しない問題です。
話を分かりやすくするために、直接的な表現を使用しますが、
悪意があってのことではありませんので、あしからず。
江戸時代以前から、ほとんどの人の仕事は世襲制でした。
呉服屋に産まれたら、息子、孫、ひ孫、と親の仕事を継ぐのが
当たり前。そして、それは人が嫌がる仕事にしてもそうです。
例えば、死体の腑分け、糞尿集め、屠殺人、などなど。
特に根強く残ったのが、屠殺です。いまでは変換できない
ようになっていますが、「とさつ」と呼びます。要は、動物
を殺す職業です。なくてはならない仕事ですが、当時、と
いっても、昭和の中盤頃まで根深く差別対象となっていました。
四本足の動物は忌み嫌われていて、(日本人が牛を食べ始めた
のも明治になってから)その動物を処分(加工)する職業は
忌み嫌われていました。肉職人、動物の皮職人、などです。
彼らは、「穢多」(えた)と呼ばれてました。ちなみに「非人」
は漢字の通りで、人ではないという意味で、罪人などにあて
られた呼び名です。
そんな「穢多」「非人」の人たちばかりが集まる集落ができ
あがります。これが部落差別になっていくわけです。
かれらは、職を変えることもできず、不当な差別を受けて
きた歴史があります。○○出身=部落出身だから、という
理由で就職もできず、結婚もできない時代もありました。
また、部落者だけで作った会社(大手食品メーカー)など
もあります。
自民党幹事長、官房長官として名をはせた野中広務氏も
被差別部落出身であることカミングアウトし、弱者への
配慮を求める日本をつくりあげようとしていました。
今の時代では、部落差別の色合いは薄れましたが、地方
都市ではまだ根深く残っている場所もあるようです。
お礼
とても深い歴史ですね…。 とは言えやっぱり差別なんて嫌です! 分かりやすい解説ありがとうございます(^^)