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ISOって、簡単にどういうものですか。
ISOって、簡単にどういうものですか。 また、ISOを取得すると、企業にとって、どんなメリットがあるのでしょうか?
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こんにちは 以前、ISO9001(品質マネジメントシステム)とISO14001(環境マネジメントシステム)の認証取得・維持に携わったことがあります。 >ISOって、簡単にどういうものですか。 ISOは“International Organization for Standardization:国際標準化機構”の略ですが、この機構によっては定められた規格もISOと呼ばれます。通常は「ISO」といったら後者の規格のことを指します。 よく例に出されるのが、「ねじの規格」や「写真用フィルム」です。これらの規格が各国共通になっているために、外国でも調達ができますし、国内用・輸出用と分けて生産する必要もありません。 逆に統一化される前に普及し、今から統一しようとしても難しいのがものの例として、「車の右側通行・左側通行」や「電気の電圧・周波数・コンセントの形状」があります。このために、自動車は国内用・輸出用と分けて生産していますし、日本の家電を海外で使おうとした場合、変換アダプターが必要だったり、電圧の違いで使えなかったりします。 このような、「世界中で統一されていると便利なこと」を規格として定めたのがISOです。 ISO9001やISO14001すこし変わっていて、 1.モノの規格ではなく「経営・運営のシステム」の規格 2.大枠だけを決めていて、詳細は認証を取得しようとする組織(会社など)の裁量に任されている という特徴があります。 >ISOを取得すると、企業にとって、どんなメリットがあるのでしょうか? ISO9001ができた当初の目的は「品質を保証するためのシステム(体制・仕組)が整っている」ことを、第3者に確認してもらい、それを持って顧客に「我が社の仕組みはしっかりしていますよ」とアピールすることにありました。また、顧客にとっても取引先を選ぶ際に「最小限の品質保証の仕組みは持っている」という、1つの目安になります。 注意点が2つあります。 1.ISO9001の認証取得は「品質」そのものを保証しているわけではない 2.“最小限の”品質マネジメントシステムは整っていることの認証である。(“優れた”ではない) です。 また、ISO14001は「環境汚染を防止し、環境関連の法律などをまもり、その上で、環境に配慮した活動を行うシステム(体制・仕組)が整っている」ことを、第3者に確認してもらい「私たちは環境のことを考慮しています」というアピールです。 最近(ここ数年)では、対外的なアピールよりも、自分の会社の改善のツールやテキストとしてつかう会社も増えてきているようです。審査もそれに応じて変化しています(5~6年くらい前に、私たちが使っていた審査登録機関の審査の視点がそれ以前と明かに変わりました。…審査登録機関によって違いがあります)。 以前の審査では「適合性」といって、規格にあっているかどうかの審査が中心でした。規格にあっていないと「不適合」をうけて認証取得ができないからと必要以上に面倒で重い仕組みになってしまうこともありました。 しかし最近では「適切性・妥当性・有効性」といった「その会社に合った過不足ない仕組みで、会社の役に立っているか」という視点からのアドバイス的な審査に変わってきています。