現役の教員です。
一応、その立場から・・・。
1.親の意識が変わった。
「うちの子が悪さしたらぶんなぐってくれ」なんて、うちの父親は言ってました。昔の親は、多少の体罰を認めていたような節があったんだと思います。
まあ、今でも、「うちの子が悪さしたら・・・」と同じ事をいう人はいますが、実際ふるうと・・・まあ殴り込んできますね。
ようするに、今の親は体罰を認めていないんです。
2.かばってくれる人がいない。
昔は、校長先生や教頭先生が、「なんかあったら俺がかばってやる」的な兄貴的な管理職が多かったですが、最近では、そういう人は少なくなりました。
行政、PTA、マスコミ、どこを見てもかばってくれる人なんていません。
そんな状況で、リスクを冒してまで教育効果があるのかというと、(後述しますが)まあ、ほとんどありません。
3.教育効果がない。
これが最大の理由かな。
今の子供達には、体罰は逆効果なんです。
情報量が桁違いに多い現代の子供達は、「体罰がいけないことだ」ということをしっかりとわかっています。おまけに、そういったいけないことをする教員に対して、どこにどう訴えればいいのかもしっかりわかっています。
ですから、何か、悪い事をしても、そこに教師の暴力があれば、
「あいつは暴力教師だ、悪いやつだ。」
と、変な大義名分を持ってしまって、まったく反省することができなくなってしまいます。
こんな状況ですから、体罰そのものに意義がなくなってきたんだと思います。
とはいえ、荒れた中学校とかにいくとそうも言ってられないので、今でも生徒ととっくみあいをすることもあったりします。・・・内心、びくびくですが。