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執行猶予付きの求刑
執行猶予付きの求刑 以前、ある弁護士さん達に「執行猶予付きの求刑ってあるんですか?」という質問をしたところ、皆さん聞いたことがないと言っていました。 どうやら執行猶予付きの求刑は一般的でないようなのですが、それはなぜでしょうか。 また裁判で執行猶予付きの求刑を目撃した方、さらには実際に求刑した経験のある方はいないでしょうか。
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平成16年改正の刑事訴訟法で採用された「即決裁判」という手続きがあります。 刑事訴訟法 第三百五十条の二 検察官は、公訴を提起しようとする事件について、事案が明白であり、かつ、軽微であること、証拠調べが速やかに終わると見込まれることその他の事情を考慮し、相当と認めるときは、公訴の提起と同時に、書面により即決裁判手続の申立てをすることができる。ただし、死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる事件については、この限りでない。 2 前項の申立ては、即決裁判手続によることについての被疑者の同意がなければ、これをすることができない。 3 以下略 と、検察官の申し立てにより、手続きが為される制度です。 で、 第三百五十条の十四 即決裁判手続において懲役又は禁錮の言渡しをする場合には、その刑の執行猶予の言渡しをしなければならない。 と、執行猶予判決が前提となっています。 ということで、即決裁判は、事実上の「執行猶予付きの求刑」と言えますね
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元東京高裁刑事裁判官の人曰く、「まれに執行猶予相当の求刑もある」とのことです。 求刑で執行猶予を求めることができないわけではありませんし、起訴猶予と執行猶予ではぜんぜん違うので執行猶予相当だから起訴しないということにはなりません。しかし、元々、求刑自体が単なる慣例でやっているだけなので、執行猶予付きの求刑をしないというのも単なる慣例に過ぎないのではないかと思います。検察官は有罪の主張が中心で、被告人に有利な情状の主張は弁護人がやることを考えれば、執行猶予の理由となる情状については検察官はあまり考慮しないということかもしれません。
お礼
回答ありがとうございます。 やはり時にはありますか。でも、検察官と弁護人の機能を考えると通常はしないかも知れませんね。
- tpg0
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求刑は検察側が求めるので検察が執行猶予を望むなら裁判を起こしません。 検察側が求める求刑に対し弁護側が減刑を求めた結果で裁判官が執行猶予付の判決を下すのです。 従って、検察側が執行猶予付を始めから求刑する事はあり得ません。
お礼
回答ありがとうございます。 おっしゃるとおり、原則というか実務上の運用はそのようなものだと思います。執行猶予を求めるのに裁判をするのは手間もかかりますからね。 ですが、「被告人に罪を意識し再出発てもらうため裁判を開く」とか様々な事情で起訴する人もいるんじゃないかと思い、質問させていただきました。
お礼
回答ありがとうございます。 そういえば即決裁判がありましたね。 非常にすっきりしました!