法定地上権の範囲について

質問

法定地上権の範囲について
Aさんは法定地上権付き建物を裁判所で買い受けました。
Bさんが、その土地の所有者ですが、裁判所は法定地上権の範囲をBさん所有の甲地と認定しています。
ところが、Bさんは、Aさんの代金納付直前に、甲地と乙地を合筆し丙地としました。
当然とBさんの土地は、従前では甲地と乙地でしたが、現在では丙地で甲地と乙地は登記簿上存在しません。
そうしますと、Aさんの法定地上権の範囲は、現存しない甲地となるでしようか ?
それとも、同一人の所有でしたから丙地となるでしようか ?
教えて下さい。

回答No.2

ted2010 · ベストアンサー

こんにちは

判例によれば、法定地上権の効力は、
「建物等の利用に必要かつ十分な程度の広さに及ぶ」（大正9.5.5大判参照）です

要は一筆の土地の一部又は全部にその効力が及ぶのであって、
「裁判所は法定地上権の範囲をBさん所有の甲地と認定しています。」
であれば、今甲地が登記簿上存在しないからといって、
その範囲が変わるわけではありません

なお、通常の地上権も、一筆の土地の一部を目的とする地上権設定契約をすることはできるが、分筆の登記をしなければ地上権設定登記はできない（不動産登記令20条4号、1960年（昭和35年）3月31日民甲712号通達第14-1参照）。
（言い換えれば、一筆の土地の一部に、登記技術上地上権を登記することはできないが、
設定契約はできるということ）

参考になれば幸いです

補足

＞「裁判所は法定地上権の範囲をBさん所有の甲地と認定しています。」であれば、今甲地が登記簿上存在しないからといって、その範囲が変わるわけではありません

と云う由ありがとうございました。
本件では、裁判所は甲地と認定していますが、建物は乙地に跨っています。
それを裁判所が見過ごしていました。
「建物等の利用に必要かつ十分な程度の広さに及ぶ」とのことであれば、現段階では甲地と乙地が合筆されている乙地と思います。