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ATC自動列車制御装置とは何ですか? 某鉄道の路線で使われて

ATC自動列車制御装置とは何ですか? 某鉄道の路線で使われていた信号機の点灯が消えました。鉄道会社によると、信号システムをATSからATC自動列車制御装置に切り替えたから、古い信号機は使わないという事です。ATC自動列車制御装置とは何でしょうか。またATSとは?両者の違いは有りますか。鉄道信号に詳しい方、回答よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.5

こんばんは。 鉄道会社で電車運転士をしており、信号回路や構造を学科教習でも習熟しております。 【ATS】 ○オートマティック・トレイン・ストップ(←「オート・トレイン・ストッパー」ではない)の頭文字で、日本語に直すと“列車を自動で止める装置”になります。 ○赤信号を冒進し追突事故を防ぐ装置で、列車の速度調節する機構は後の時代に付加。 ○最初、旧国鉄に採用されたモノは、【赤信号に近付くと警報音が鳴る⇒運転士が確認ボタンを押すと鳴り止む。無視すると電車が非常ブレーキで止まる】というモノで、確認ボタンを押した後は防護する機構が無かったため、追突事故防止には必ずしも万全ではなかった。 ○同時代、私鉄に採用されたATSについては、当時の運輸省から「速度照差機能(速度超過している際に自動でブレーキを掛けて速度調節する機構)」の付加を指導される。運輸省が旧国鉄と私鉄とで求める課題のレベルが異なるのは、運輸省も国鉄もどちらも国が経営しているもので、自分で自分の首を絞める決まりは作らないという背景から。 ○のち、旧国鉄のATSはその安全性が問題になり、現在のJRでは速度照差機能のあるATS-Pなどの速度超過などの際に速度を自動で調節するメカニズムに。 【ATC】 ○オートティック・トレイン・コントロールの頭文字で、日本語に直すと“自動列車制御装置”。 ○信号の現示(条件)に応じて、速度超過の場合にその現示(条件)の速度まで自動で調節する機構。 ○ATSは「列車を止める装置」で、赤信号を冒進することを防ぐのに対し、赤信号の冒進を防ぐのは勿論のこと、更に速度の調節(速度照差)をする機構。 ○ATCには、線路に建植されている信号機に応じて速度調節をする「WS-ATC(ウォッチサイドATC)」と、信号機が無く代わりに速度計に速度を指示する「CS-ATC(キャブシグナルATC)」の2種類がある。 ○WS-ATCは、以前地下鉄日比谷線・東西線などで採用例があったものの、東京の鉄道では既に採用例は無くなりました。私鉄のATSは、実質上既にこのWS-ATCと同等の機能が備わっています。(私鉄のATSやJRの新しいATS-P≒WS-ATC) ○CS-ATCは、新幹線のほか、見通しの取れない地下鉄、山手線や埼京線、最近発表されたのは京王線で採用する予定。信号機の代わりに速度計に許容の速度を指示する方法。 ○常に速度を監視するシステム。 既に現代では昔のATSはほぼ無くなり、実質上WS-ATCと同じになっています。 質問者様の、 >信号システムをATSからATC自動列車制御装置に切り替えたから、古い信号機は使わないという事です。 ATS⇒CS-ATCになるため、信号機で速度や運転条件を指示するのではなく、速度計に許容速度を指示する方式になるので、古い信号機が要らなくなるのです。

noname#109784
質問者

お礼

詳しく教えて頂きありがとうございました。 (^O^)とても分かりやすいです。ATCの方が安全に運行出来るのですね。方式はいくつも有るのですね。勉強になりました。

その他の回答 (5)

回答No.6

ATSとATCについては皆さんが詳しく説明されていますので省きますが、質問者さまは電車の運転席の後ろに乗っていて、「ジリジリー!」とベルが鳴った直後に「ピコピコ」という音が鳴っているのを聞いたことがないですか? あれがATSの音です。ピコピコ音の間に運転士が確認ボタンを押します。 古いタイプでは一旦押してしまえば、ATSが解除されるので、追突事故が起こる可能性は残り、実際に1988年に総武線の東中野駅で追突事故が発生しています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%B8%AD%E9%87%8E%E9%A7%85%E5%88%97%E8%BB%8A%E8%BF%BD%E7%AA%81%E4%BA%8B%E6%95%85

noname#109784
質問者

お礼

東中野の事故!覚えています。乗客に死者がでましたよね。JRは怖いなぁと正直思いました。回答ありがとうございました。

  • ooyoto
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回答No.4

元々鉄道では、乗務員が信号機の現示を目で見て確認し、運転操作をしていました。ところが、人の注意力に頼るしくみでは、不注意による見落としが事故につながります。 1956年の参宮線六軒事故(単線区間でダイヤ乱れによる行き違い駅変更で臨時停車するはずの列車が出発信号の停止を無視して冒進、脱線して本線をふさぎ、ここに対向列車が突っ込んだ)を契機に、停止信号を無視して突っ込んだら車内にブザーが鳴る装置(車警)の導入が決定されました。 1962年には常磐線の三河島事故(下り貨物列車が臨時停車を無視して出発信号停止を冒進、脱線して下り本線を支障、そこに下り電車が突っ込んで脱線し、上り本線を支障、さらに上り電車が突っ込んで脱線大破、160人死亡)でATSの導入が決定されました。ATSは自動列車停止装置で、先の車内警報が鳴る条件で強制的に非常ブレーキを作動させて、列車を停めてしまおうというものです。 初期のATSでは、停止信号の冒進を防ぐくらいの機能しかなかったのですが、新幹線の登場で、列車に多段階の速度指示を行い、速度超過の場合にブレーキをかけて指示速度まで減速させる(指示速度以下になったら自動的にブレーキはゆるむ)しくみが導入されました。これがATC(自動列車制御装置)です。なお、ATCと車内信号は関係ありません。新幹線では、地上の信号を確認するのが難しいことから、車内に信号(指示速度)を表示する方式としましたが、大阪の地下鉄(御堂筋線など)では地上信号方式のATCを採用しています。

noname#109784
質問者

お礼

ありがとうございました。

noname#132927
noname#132927
回答No.3

鉄道従事員です。 ATS装置(オートマティック・トレイン・ストッパーの略です)  日本語で自動列車停止装置と言います。古い話ですが、昭和30年代に三鷹で夜中、駅に停車させてあった車両が無人で走行し、他の同型車両に衝突する事故がありました。63系による無人電車暴走事件なのですが、この事故がきっかけで開発されました。  信号機の手前に地上子を置き、この地上子から停止信号の時は一定の信号電波を発信。車両床下に着いている受信器(車上子)でこの信号電波を受け取ると、車上装置が台車に設置した速度計からの速度信号とを照査し(比較し)、0キロでない場合は運転士の意思とは関係なく非常ブレーキをかける装置です。  その後各鉄道会社毎に改良がされ、今では信号の種類によって制限速度を変化させるなど多機能になっていますが、基本的に動作したときは非常制動を掛けます。 ATC装置(オートマティック・トレイン・コントロールの略です)  ATSを発展させ多様な装置で、新幹線建設時に開発されました。新幹線は信号を目視したくてもホンの一瞬であること、停止信号を見てから非常制動を掛けても2.2キロ走ってしまうため、この装置を開発したと言います。  信号については複数の方式があります。車外に設置された灯火式信号機を併用する方式、車内の速度計に今はここまで速度を出して良いよという制限速度を表示する速度指示の方式(運行開始頃の新幹線や、初期に設置した地下鉄、私鉄、国鉄のATCがこの方式)、進行信号としては細かい速度の指示をする方式のデジタル方式(現在、山手線や京浜東北線で使用されているD-ATCなど)、運転台の速度計部分に細かい最高速度と灯火による信号を表示するCA方式(キャブシグナル方式)などがあります。  速度指示を出すポイントにATS同様に地上子を設置したり、線路に断続的に信号電波を送れるようにしたりして、列車の車上子で速度指示信号を受信させます。運転台の速度計に信号表示や速度指示表紙を行ない、運転士が指定された速度で走行しなければならない地点までに減速するための速度制御を行なわない場合、装置が自動的にブレーキをかけます。  ATSと異なるのは、指示された速度以下になると自動的にブレーキが緩解され(ブレーキが解除されること)、再び力行できるようになることです。 新幹線のみの特殊なところとしては、新幹線は速度指示による減速の際は基本的にATCによる自動制御ブレーキで減速を行ない、運転士は力行(加速)以外の操作はしません。ただし、時速30キロになると手動での制御をするかを選択でき、手動制御にすれば停車させたい位置で停車、自動のままにすると停車はしますが、停車位置を運転士が指示できません。 当然列車前方に障害物があれば、装置が非常ブレーキをかけます。 運転士の意思と関係なく速度制御ができるので、安全性ではATCの方が上です。安全性では一瞬で信号を通過してしまい見落とす可能性がある路線脇の灯火信号を併用する車外信号方式は使われることなく、運転台に速度指示等を出す車内信号方式が使われています。 双方の違いは、ATSは万が一の時に止めるだけ、ATCは細かい速度指示で電車を運転士の意思と関係なく速度制御し、必要なら非常停止、速度を変更させるだけなら記事速度以下になったら自動ブレーキを緩解する機能を持つことです。まあ、最近のATSは多機能で、かなりATCに近い機能も持ってますが。  信号機が無くなって不安になられたと思いますが、信号機はこれまで5灯式(5つの信号用電球、3種の色の組み合わせで、進行、減速、注意、警戒、停止を指示する。信号毎制限速度がある)やほくほく線の6等式(5等式に青1灯を追加し、5等式では表示しない青2灯点灯という高速進行信号が表示される)信号方式で必要だった線路脇の信号を、ATCでは車内で表示する信号(速度指示)に買えているので、線路脇の信号機は不要なのです。

noname#109784
質問者

お礼

詳しくありがとうございました。参考になりました。

  • kuma-gorou
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回答No.2

訂正 No1はスルーして下さい。 簡単に言うと、ATSは信号機を誤認する人為的ミスをカバーし、事故を未然に防止するものに対し、ATCは、その名のとおり自動運転に近いものと考えたら良いと思います。 例えば、新幹線をイメージすると解り易いと思いますが、軌道回路上の信号速度を車内で現示し、その速度以下で運転し、安全を確保するものです。 ただ、一言でATCと言っても、その詳細は、鉄道事業者は異なります。

noname#109784
質問者

お礼

ありがとうございました。

  • kuma-gorou
  • ベストアンサー率28% (2474/8746)
回答No.1

簡単に言うと、ATCは信号機を誤認する人為的ミスをカバーし、事故を未然に防止するものに対し、ATCは、その名のとおり自動運転に近いものと考えたら良いと思います。 例えば、新幹線をイメージすると解り易いと思いますが、軌道回路上の信号速度を車内で現示し、その速度以下で運転し、安全を確保するものです。 ただ、一言でATCと言っても、その詳細は、鉄道事業者は異なります。

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