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寒冷地の動物や寒い海の中で生きる魚が寒さに耐えられるのは、細胞にも特徴
寒冷地の動物や寒い海の中で生きる魚が寒さに耐えられるのは、細胞にも特徴があるからですか?それとも温暖な地域の生物の細胞と同じですか?もし、寒冷地の生物の細胞に特徴があるのなら、どう違うのか教えてください。よろしくお願いいたします。
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専門家というわけではないですが、いくつか思い当たることがあるので答えてみます。 ・大学の食品化学の講義で、寒冷な海域の魚の脂肪は低温でも固まらない脂肪成分が多いと習いました。 変温動物かつ、温度の低い海中に住む魚の脂肪は、低温でも固まらない融点の低い脂肪酸が主成分となっているというわけです。さもないと、すぐに脂肪が固まって死んでしまいますから。 また、魚介商社の友人に聞きましたが、陸上家畜(牛、豚、ニワトリなど)に比べて温度の低い海の魚の脂は低温(人間の体温以下)で溶けるため、口の中で旨味成分が溶け出しやすいので、刺身などの生食でも美味しく食べられるそうです。不飽和脂肪酸というやつですね。 脂肪は細胞膜の主成分ですし、コレステロールは細胞膜を強化したり、各種ホルモンの材料になりますから、固まってしまっては生きていけません。ですので、寒冷地域の動物は、まず、脂肪を構成する脂肪酸が融点の低い不飽和脂肪酸が多いと考えられます。 脂肪以外にもなんらかの工夫はあると思いますが、申し訳ないですが、知りません。 ・魚以外については、あまり知識がありませんが、哺乳類や鳥類などの恒温動物は、細胞レベルの違いではなく、単純に毛皮や分厚い皮下脂肪、体表への油の分泌による体温低下の防止などがあったと思います。 ・節足動物については申し訳ありませんが全く分かりません。 ・低温細菌については、0~4℃ほどで活性を持つ酵素で生命維持を行っています。 そのため、低温細菌の酵素は低温下で使用できる薬剤として工業に応用されていたと思います。 (ちなみに70~80℃で活動する高温細菌の酵素なんかも同じように研究されてたりします)
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- suiran2
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極地海洋生物等の耐寒性の極めて高い生物は、独特の耐凍性を獲得しています。細胞が凍結しますと生命活動は維持できません。ですから凍結しない仕組みが発達しています。 (1)脂肪酸の不飽和化による耐凍性 #1さんのご説明のように、不飽和脂肪酸からなる脂質の方が融点が低く凍結しません。細胞を構成する細胞膜自体が脂質です。流動性が失われると生命活動に支障を来します。 (2)凝固点降下物質による耐凍性 細胞質に不凍液と同じ作用をする物質を溶かし込み、細胞質の凝固点を降下させ凍結しないようにしています。具体的には、AFP(不凍タンパク質)と呼ばれます一連のタンパク質が知られています。単に凝固点降下させるだけではなく小さな氷の結晶に結合して凍結を防ぐタンパク質のようです。 メープルシロップはご存じと思いますが、糖も不凍に一役買っています。糖カエデはメープルシロップで凍結を防止していますし、もっと身近では寒さにあたったホウレンソウの方が甘くておいしいですが同じ理由です。 これら多数の仕組みによりまして、極地動植物は、-30℃程度でも凍結しないで普通に生活できる動物もいるようです。
お礼
なかなかログインできずにお礼が遅くなりました。申し訳ありませんでした!とても分かり易くて助かりました!細胞の構造、というよりは脂質の耐凍性なんですね!勉強になりました。教えていただき、ありがとうございます。
お礼
なかなかログインできずにお礼が遅くなりました。申し訳ありませんでした!細胞の構造に特徴があるのかと思っていた私には納得の回答でした。すぐさま教えていただいた事、とても嬉しく感謝しております。ありがとうございました!