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時効寸前でも不逮捕特権は有効になるの?
ある犯罪者の超凶悪犯罪を起こし時効が残りわずかにもかかわらず、 突然国会議員に当選し、しかもその時効が国会開催期間中に実効される場合、その人は時効が成立したと考えていいの? それまでに逮捕できたかどうかという議論はスルーで。 それがありえるかありえないかの議論ではなく、そうなったときに 緊急性を要する不逮捕特権が有効か無効かで答えてください。
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- nep0707
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おおむね正解が出そろっているので、整理の意味での回答のみします。 まず、俗に言う時効は正しくは「公訴時効」なので、起訴できるまでのタイムリミットを意味します。 起訴に逮捕は必ずしも要件ではないことはすでに回答のあるとおりですし、 憲法50条は起訴されないことまで保障されているわけではないとされています。 (昭和37年1月22日東京地裁判決・判例百選に載っています) なので、不逮捕特権があっても時効は進行するでしょう。 次に、憲法50条に言う不逮捕特権は、 もともと自由(=政権に対して批判的な意見表明)な議員活動への行政や司法の干渉を防ぐ、という目的があります。 (戦前の行政による言論活動への不当な弾圧の例は枚挙にいとまがないでしょう) なので、議院の逮捕許諾を得れば逮捕できます(国会法33条)し、 議院の許諾は「不適法・不必要な逮捕」な場合を除いて無条件でしなければならないとされています。 (昭和29年3月6日東京地裁判決、これも判例百選に載っています) 質問の趣旨から外れますが、凶悪犯罪容疑による逮捕許諾申請が適法かつ適切に行われる限り、議院が拒否することはまず考えられないです。
- japan-no1
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国会議員の場合 不逮捕特権は、「所属院議長」の逮捕許諾でなくなります。 時効が成立する直前の場合、所属院議長に逮捕許諾請求を都道府県警察本部から提出されます。
- expect25
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憲法上の問題としては、 犯罪行為による刑罰<民意による選挙の結果としての国会議員としての地位 ということになります。 quad_coreさんとしては“<”に釈然としない思いがあると思いますが、 その点は国会の判断(=自律)に委ねることになります。 つまり、逮捕状が出ているという司法の判断に対する国会の意思に委ねるということです。 「その国会が信用できない」という思いがおありになると思いますが、その点については、 「選挙で選ばれた以上、有権者はその結果について責任を負う」ことになります。 それが多数決の原則の意味するところです。 「私は○○候補に投票しなかったから関係ない」といういい訳は通用しないということです。 ちなみに、逮捕に条件をつけることも可能と解されています。
不逮捕特権を認めない場合、法律に規定があるはずですが、公訴時効が迫っているなどの場合に不逮捕特権を認めないという規定はないのではないでしょうか?聞いたことがありません。 また、逮捕をもって時効が停止するわけではないので、逮捕することに緊急性があるのかどうかもちょっと疑問です。
- utama
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刑事事件の時効は「公訴時効」といって,公訴の提起,つまり,起訴できるかどうかです。 起訴する前に逮捕しなければならないという決まりはありませんので(在宅起訴という言葉はニュースで良く聞くでしょう),不逮捕特権があるからと言って時効を延長する理由にはならないと思いますが。