日本のセイフティーネットがとても貧弱であるためです。そしてそれは政府の意識の反映であり、その政府は国民の代表として選挙によって選ばれた人たちでもあります。どこまで国民の意識が反映されているものなのかは分かりません。
雇用問題やセイフティーネットの整備が高度経済成長を前提としたような制度設計になっており、また小泉内閣などが更に競争原理促進などを行い、状態悪化をもたらした事、これが大きな要因の一つでもあるでしょう。
また医療分野でも厚生労働省が医師を減らす政策を長年続け医師不足になるような政策を続けてきました。そのため医師不足であると同時に医療静止状態であったりもします。医者の免許は車の免許のように更新される事もないので、10年前20年前の治療を未だに行う医者がおり、患者はそれすら知らない人も多いです。
また心療内科などの精神科がどこも混雑しており、これが「現代はストレス社会である」などとマスコミが評する理由付けになっています。が、心療内科に訪れる多くの患者の実態は心の問題などではなく体の問題によって心療内科などに通院しています。
現在の病院はどの科であっても、大多数の医師はちょっとした検査をして理由が分からなければ、すべて「ストレスが原因」と結論づけをします。
患者が病院へ行き何らかの症状を訴えれ、医者は簡単な問診をして写真とりマニュアルに当てはまるものがなければ、それらをすべて「ストレスが原因」と結論付けを行うという流れが当然のようになっています。（現在どのよう医科であってもその症状がストレスが原因で有るのか否かを判断する検査は存在しません。）
その為、多くの患者さんは「自分の症状はストレスが原因」と思い込むようになり、そして精神科などを通院するようになります。その為、現在精神科はどこも混雑しています。そしてまた精神医学というのは科学的とは言い難いほどの内容のものが非常に多いため、その医師によって診断が大きく違い実質的には医療とは異なるような場となっています。
こういった事が折り重なって、穴だらけのセイフティーネットからこぼれ落ちる人たちが、自殺などに追い込まれてしまうという状況です。
