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過剰CaCO3の飽和CO2状態のH2O内でのpHは?
25℃でpH 5.6状態の大気CO2を飽和させたH2Oに過剰のCaCO3を溶解させます。 推論では、 CO2のH2Oへの溶解と解離反応 H2O ←→ H^+ + OH^- CO2 + H2O ←→ H2CO3 H2CO3 ←→ HCO3^- + H^+ HCO3- ←→ CO3^2- + H^+ CaCO3の解離反応 CaCO3 ←→ Ca^2+ + CO3^2- CO3^2- + H+ ←→ HCO^3- HCO3^- + H^+ ←→ H2CO3 CaCO3 + H2CO3 ←→ Ca^2+ + 2HCO3^- Ca(HCO3)2は単なるCO2飽和H2Oでは生成しませんよね? CaCO3の加水分解反応 CaCO3 + 2H^+ +2OH^- ←→ Ca^2+ + Ca(OH)2 + H2CO3 H2CO3 ←→ HCO3^- + H^+ HCO3^- + H^+ +OH^- ←→ H2CO3 + OH^- は考慮すべきでしょうか? 分かりにくく書いてしまっているかもしれませんので申し訳ございません。 以前の類似投稿を参考にさせていただいたのですが、それらの計算よりも実際はもっと低いpHになってしまい、新たに式を追加させて考えてみたのですが・・・。 また、不親切な紹介になってしまっているかもしれませんので、併せてお詫び致します。 実際に調製してみたらpH推移は10.0→8.1程度と減衰していきました。 なので、単純なCaCO3の解離反応だけではないと思ったのですが。 以上、ご教示いただきますようよろしくお願い致します。
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- nious
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とりあえず純水にCaCO3を加えて沈殿が生じているときの溶液のpHを求めてみましょう。 CO2のpK1=6.35, pK2=10.33 [Ca^2+][CO3^2-]=Ksp=4.7・10^(-9) pKw=14.0 とします(25℃)。 CaCO3の溶解度をs(M)とすると、 [Ca^2+][CO3^2-]=s・{s・K1K2/([H^+]^2+K1[H^+]+K1K2)}=Ksp より、 s=√{Ksp・([H^+]^2+K1[H^+]+K1K2)/(K1K2)} と表せます。 電荷収支より、 [H^+]+2[Ca^2+]=[HCO3^-]+2[CO3^2-]+[OH^-] 式を[H^+]で書き換えると、 [H^+]+2・s={s・K1・([H^+]+2K2)/([H^+]^2+K1[H^+]+K1・K2)}+(Kw/[H^+]) この[H^+]の方程式を解くと、[H^+]=1.12・10^(-10)、pH=9.95、s=1.26・10^(-4)M これに対して大気中のCO2(約0.03%)が25℃で飽和したとすれば、[CO2]=10^(-5)M となりこれは定数と見做せます。 [CO2]を定数と見做せるので特に、 [HCO3^-]=K1・[CO2]/[H^+] [CO3^2-]=K1・K2・[CO2]/[H^+]^2 と簡単に表せます。 同様にして、[Ca^2+][CO3^2-]=s・(K1・K2・[CO2]/[H^+]^2)=Ksp より、 s=[Ca^2+]=(Ksp・[H^+]^2)/(K1・K2・[CO2]) 再び電荷収支より、 [H^+]+2・s=(K1・[CO2]/[H^+])+(2・K1・K2・[CO2]/[H^+]^2)+(Kw/[H^+]) この方程式を解くと、[H^+]=4.66・10^(-9)、pH=8.33、s=4.89・10^(-4)M になります。これは全て計算上の話です。
お礼
大変遅くなって申し訳ございませんでした。 なるほど、よく分かりました。 CaCO3だけの解離なら簡単に解けるのですが、単純にCO2に関する項を加えるだけでよかったのですね。 実際調製したものよりも高くなったのは純水中のアニオンが完全に除去されていないからかもと思いました。 懇切丁寧にありがとうございました。