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「ゆう」とは?言うの正しい表記は?
- 「ゆう」という表記は何を意味するのか、多くの人が疑問に思っています。質問文中や他の掲示板でも見かけるこの表現について、正しい表記はどれなのかを知りたいと思う人は多いでしょう。
- この表記は、「いう」を「ゆう」とひらがなで表現するものですが、その理由や使用方法にはいくつかの考え方があります。正しい表記を知ることで、読み手として違和感を感じることがなくなります。
- 一つ目の考え方は、「ゆう」が正しいという認識です。一部の人は、この表現を正式な表記として使っているようです。なぜ「ゆう」が正しいとされているのか、その根拠についても気になるポイントです。
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自分自身はめったに使わないので,1~3のどれかと聞かれても困りますが,本来なら「発音通りに表記する」場合に限って使うべき書き方だろうと考えています。 「てゆうか」「てゆーか」や,「~だっちゅーの」などは,元々の「と言うか」「だと言うの」が崩れた言葉ですので,その崩れた感じを表そうと思ったら,こういった発音通りの表記のほうが感じが出るのだろうと思います。 また,大阪弁の話が出ていますが,方言を表記する場合も,その表現の言い回しをなるべく忠実に文字にしたいという気持ちから,「ゆう」といった書き方になるのは自然なことだと思います。 そういう場合でない,きちんとした書き言葉の場合は,本来の現代仮名遣いのルールである「いう」を使うべきだと思います。 「です・ます」調や「である」調の中で「とゆうことです」という書き方が出てくると,特に何らかの効果を狙ったのなら別ですが,普通はかなり変に感じられます。 発音としては,東京でも,「いう」(終止形・連体形)が「ゆう」と読まれるのはごく普通です。 ただ,それが「ゆわない」「ゆった」「ゆえば」など他の形にも及ぶかというと,そういう言い方をしている人もいますが,東京弁の中では,やや崩れた形という感覚があります。 一方,他の地方では,今のように全ての形に対して語幹「ゆ」が確立している地域もあるのでしょう。 したがって,そういった地域では,No.2のシャレ「嘘と坊主の頭はゆったことがない」が成立しますが,「ゆった」という言い方をしない地域では,そもそもシャレ自体が成り立たないわけです。 となると,このシャレ自体が「ゆう(言う)」という動詞の存在を前提にしているわけですから, “「いう」と表記しなければならないとすると、「嘘と坊主の頭はゆったことがない」という表現が出来なくなってしまいます。”とは必ずしもいえないと思います。 方言と同様,こういった場合の書き方は現代仮名遣いの規定の範囲外だと考えられるからです。 No.7: >「しつこい」を「ひつこい」 これは江戸弁です。「し」と「ひ」が混同されるのは江戸言葉の特徴の一つです。 私は東京郊外で育ちましたが,水などを掛けられて「冷たい!」というとき,「しゃっけえ」と叫んでいました。「ひやっこい」のことです。 ただ,書く時は(よほど江戸弁の響きを強調したい時でなければ)「しつこい」と書きます。 >「気をつける」を「気よつける」 こういう書き方をしている人っていますか? さすがにこのレベルになると,書いているとしたらわざとでは? 発音が「きよつける」となっているというのであれば,[kio]の[io]が[jo]になるのは自然な現象です。 厳密に「きおつける」と発音しろ,ヤ行の音の片鱗も響かせるな,というのはかなり酷な要求でしょう。 No.3: >言葉というものは変化するものだと思います。 No.11: >古くから「ゆう」という言い方はあるようです。 >つまり間違っているというわけでもないし、最近の流行というわけでもありません。 その通りです。発音としては,[iu]→[ju:]という変化はごく自然ですし,実際昔からそのような発音があったわけですね。 ただ,いま問題になっているのは,発音ではなく,文字に書いた時の話です。 なぜ現代仮名遣いでは「ゆう」ではなく「いう」と書くか。 それは,文法的な一貫性を考慮しているからです。 中学の国語の文法でも出てきますが,動詞や形容詞などの活用する語(用言)は,「変化しない部分(語幹)+変化する部分(活用語尾)」に分けられます。 例えば,「おもう」なら「おも-わ(ない)」「おも-い(ます)」「おも-う」「おも-う(とき)」「おも-え(ば)」「おも-え」「おも-お(う)」となるので(カッコ内は動詞の後ろに続く別の語),「おも」が語幹,「わ・い・う・え・お」が活用語尾,となります。 これにならって書くと,「い-わ(ない)」「い-い(ます)」「い-う」「い-う(とき)」「い-え(ば)」「い-え」「い-お(う)」となり,語幹「い」+語尾「わいうえお」ですね。 ここでもし,終止形・連体形を「ゆう」「ゆう(とき)」としてしまうと,語幹が「いorゆ」と変化してしまいます。 まあそういう例外的な単語だということにしてもいいのでしょうが,書き方は「いう」のままにしておいて,発音する時は「ゆう」と読む(読んでもよい)ということにしておいたほうが,活用の仕方がすっきりしますね。 一方,「ゆ-わ(ない)」「ゆ-い(ます)」などの形が一般的に聞かれる地域では,語幹「ゆ」+語尾「わいうえお」ですから,その発音をそのまま生かして書けば,「ゆう」という表記になるでしょう。 No.10の例「有名(いうめい)」にもあるように,旧仮名遣いでは「いう」と書いて「ゆう」と読む場合はたくさんありました。 「遊女(いうぢょ)」「休暇(きうか)」「収入(しうにふ)」「よろしうお願ひします」「うつくしうございます」「獣医(じうい)」「宇宙(うちう)」「日向(ひうが)」「流行(りうくゎう)」「牛乳(ぎうにゅう)」 これらは,現代仮名遣いでは基本的に,「ゆう」「きゅう」などと書かれるようになりました。 これらの大部分は漢字の音読みであって,活用しない(「休(きう)」が「きあ」とか「きい」になったりしませんよね)ので,文法的にどうこうということを考えずにすんだわけです。 また,「よろしう」「うつくしう」は,「よろしく」「うつくしく」のウ音便です。個人的には,語幹が「よろし/よろしゅ」と変化してしまうのはあまり気持ちがよくないので,もとのままにしておいて発音だけ「しゅう」になるんだよ,としたほうがすっきりしていたような気もしますが,まあ数が少ないし,そうしょっちゅう出てくるわけでもないので,例外ということにしたのでしょう。 そんな中で,「いう」だけは,使われる回数も多いし,活用した形もしょっちゅう出てくるので,語幹「い」という形を無視できなかったのだろうと思います。 (いろいろな回答が出てきたので,少し整理して書こうと思ったのですが,かえって長ったらしくなってしまいました。どうもすみません)
お礼
回答ありがとうございました。 puni2さんの回答を読ませていただいて、とっても勉強になりました。 下の方々へのお礼にも何度も書きましたが、やはり文語体での表現と口語体での表現は、きちんと区別するべきではないか、と私は思っています。 最近仕事で、10代後半の人達の書いた文章を大量に読む機会があったのですが、漢字・送り仮名の間違いと共に、文語体と口語体の区別が全く出来ていないことに愕然としました。 母国語である日本語ですから、私自身も含めて、正しく使えるようになりたいものです。