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乾性油を下描きに使うのはよくないのでは?
こんにちは。油絵を描いています。 はっきりと覚えていないのですが、ホルベイン社のペトロールやテレピンの容器の注意書きに、「固着力が弱くつやも失せるので、単独での使用は下描きだけにとどめて、上に塗り重ねるときは他の溶き油と併用して下さい」というようなことが書いてありました。 しかし、下描きに固着力の弱いものを使ってしまうと、その上に塗った絵の具が剥がれ易くなってしまわないでしょうか。本当に下描きにペトロールやテレピンを使っても良いのでしょうか? 更に、クイックベースの注意書きを見ると、「粘りを弱めるときにはペトロールを加えて調整して下さい」とありますが、ましてや強固さが求められる下塗りにペトロールを使うなんて大丈夫なのでしょうか?
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乾性油というのは、顔料(色の粉)を接着する空気で硬化する樹脂です。 チューブの油絵の具は、顔料を乾性油(他の成分も若干入りますが)で練ったものです。 乾性油以外に顔料を固着するものには、ニスのように固形の樹脂を揮発油で溶いて液状にしたものもあります。(揮発油が蒸発すると固まります) ペトロール(灯油)テレピン油などの揮発油とは、文字通り揮発(蒸発)すると油分は無くなる油で、絵の具を薄めたり筆を洗ったりするのに使います。 #2の方が述べられているようにチューブ絵の具には乾性油が含まれていますので通常の薄め方なら問題ないでしょうが、あまり揮発油で薄めすぎると接着剤である乾性油の量が少なくなってしまいますので顔料が落ちやすくなることもあります。 絵の具に乾性油を加える場合は、樹脂の量はそのままに絵の具に透明性を持たせる時などに用います。 乾燥(硬化)しても目減りしません。 揮発油は絵の具の粘度を下げるために用います。(乾燥すると目減りします)
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- kouboupa
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絵具にもオイルが入っているので 良く混ぜ合わせれば問題ないです。
お礼
絵の具の乾性油が固まって固着するということですね。薄く延び広がっても固着力は変わらないと解釈いたしました。どうもありがとうございました。
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質問のタイトルに「乾性油を下塗りに使うのは良くないのでは?」とありますが、「乾性油」ではなく「揮発性油」の誤りでした。
- 147-so
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経験上、下描きにペトロールを使っても剥離などは起きませんでしたよ。 むしろ、ペトロールで描き進めた下絵は非常にざらざらしている(つやがない)ので、 上から塗った絵の具もうまく食込んでくれるような感じがします。 仕上げまでペトロールだけで描く・・・といったような極端な使い方をしない限りは大丈夫なのでは? (あえてそういう技法を行っている方もいるようですが) ちなみに、他の油とペトロールを混ぜる時は、塗り重ねるに従ってペトロールの割合を減らす必要があります。 そうしないと、下の層より上の層が先に乾いてしまい、画面にしわが入ってしまいます。
お礼
剥離も心配ですが、非常に長期に渡って見た場合の耐久力という点においてもどうなんだろうと心配です。とりあえず数十年レベルの期間の剥離については気にする必要はないということですね。 今まで固着力ばかりに気をとらわれていましたが、乾くスピードとしわの問題があるとは知りませんでした。どうもありがとうございました。
補足
質問のタイトルに「乾性油を下塗りに使うのは良くないのでは?」とありますが、「乾性油」ではなく「揮発性油」の誤りでした。
お礼
すいません、質問のタイトルですが、揮発性油と書くべきところを乾性油と書いてしまいました。 とても分かりやすい解説でよく理解できました。 >あまり揮発油で薄めすぎると接着剤である乾性油の量が少なくなってしまいますので顔料が落ちやすくなることもあります。 ということは強固な下地を作り、絵画に耐久性を持たせようとするには揮発性油より乾性油を用いたほうが本当はよいということでしょうか? 頂いたご回答に対して更に問いかけをするのはご迷惑かと思いますが、もしよろしければもう一度ご返事頂きたく存じます。実はそのような質問を他に設けてあります。そちらにご回答下さっても結構です。勝手なことを書いて申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。