- ベストアンサー
ベネズエラの為替切り下げ
ベネズエラの為替レート切り下げについて教えて下さい。 先月10月にチャベス大統領は為替レート切り下げは行わないと公言しましたが、為替レート切り下げ時のメリット・デメリットについて(1)一般論と(2)ベネズエラ固有の事情、で教えて頂ければ有難く。宜しくお願いします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
一般論で為替の切下げは、輸出相手国で価格競争力が出て有利になる反面、輸入品が国内通貨では高くなる。 切り上げした場合は、その逆、輸入に有利というのは普通の消費財を貿易している場合です。 ベネズエラは、南米にあり南米全体が地下資源に恵まれています。 したがって消費財の輸出は、ほとんどなく資源輸出で国内の経済を支えています。 特に石油及び石油製品は、総輸出の80%を占める。 残り20%はボーキサイトなど鉱物資源です。 反対に食料の輸入は50%を越える。 この国で為替を切下げれば、国民の食生活に大きな影響がでます。 輸出は、石油やアルミの原料であるボーキサイトなどで国際価格がドルで決まるのであまり影響が出ないという特徴がある。 日本も輸出の過半は資本財といって製品を造るための母材や機械がほとんどであることから為替変動にあまり連動していない。
その他の回答 (2)
- gungnir7
- ベストアンサー率43% (1124/2579)
通過の切り下げによってドル高方向に調整されます。 このメリットとして他の方が言われているように輸出が有利、輸入が不利になります。 ベネズエラの主力は石油であり、この儲けを拡大するには一番てっとり早い方法といえます。 2番目のメリットとして政府債務を減らすことができます。 国の債務が重度の赤字になりますと切り下げの圧力が強まってきます。 現在、ラトビアを筆頭に東欧諸国で通貨切り下げの圧力が強まっています。 実は1980年代は南米で頻繁に通貨切り下げが行われて大問題になりました。 確かに政府の債務をてっとり早く減らせるなら魅力的な手段に映ります。 裏を返せば融資した方は損害を被るのですから、半ば徳政令のようなものです。 現在ではIMF体制が強化され、当然のように貸し渋りというしっぺ返しがあります。 しかも国内の外資も引き上げが予想され、これは途上国にとって致命的です。 結局、途上国では切り下げによって輸出での儲けを狙うよりも、 国家の信用失墜、ドル高基調による輸入材の高騰によるダメージが甚大になります。 一度でも通貨切り下げを行えば、インフレのスパイラルに自ら入り込んでいくだけです。 その最期はジンバブエがいいモデルです。 ジンバブエでは今年に入って1/1兆の通貨切り下げを行っており、 貧しい者は食糧を買うにも四苦八苦、医者にはかかることはできません。 平均寿命は37歳まで低下しており、食糧がないないと言われる北朝鮮よりも更に悲惨な状態です。
お礼
ご返信有難う御座います。 また、返信が遅れ申し訳御座いませんでした。大変参考になりました。 マクロの視点でのご解説を賜り、大変勉強になりました。
- 0909taka
- ベストアンサー率28% (47/163)
1・切り下げによるメリットは輸出に有利になるです 特に国内産業を盛り上げる。または失業率を下げる時に途上国は(先進国でも)よく切り下げをやります この時、外貨建ての借金が少ない事も切り下げの条件になります 政府に外貨建ての借金があると切り下げは即国家破綻に繋がります 2・オランダ病という言葉があります これは資源大国が陥る国家の病気です 通常輸出大国(日本など)の通貨はドルに対して価値が上昇します ただ、この場合は自国産業力も上昇してるので「国力(産業力)=通貨上昇」になるのですが、資源大国の場合、国力(産業力)が上昇してないのに資源輸出によて自国通貨が上昇してしまします これをオランダ病といいます 産業力が上がってないのに通貨だけ上がると産業の輸出競争力が大幅に下がり、自国産業が衰退してしまいます 高いくせに性能の良くない製品など誰も輸入したいとは思いませんから
お礼
早々のご回答有難う御座います。 今のベネズエラは、オランダ病にかかっているように思えます。
お礼
詳細なご説明を頂き有難う御座います。 年率30%のインフレにベネズエラは苦しんでおり、更にレート切り下げが来れば、食生活のインフレは更に高いものになるでしょう。 なんとなくイメージが掴めました。有難う御座いました。