「日本はドイツの歴史教育に学びなさい」
以前から読んでみようかなと気になっている本に、石田勇治『過去の克服―ヒトラー後のドイツ』というのがあります。ユダヤ人の大量虐殺など、血塗られたナチズムの歴史を持つドイツが、いかにしてその過去を受け止め、後世に伝えていくか、そういった戦後ドイツの歴史清算の歩みをまとめた本のようです。
私は歴史のド素人ですが、日本にも虐殺とか侵犯の歴史がありますよね(虐殺はなかった、「侵略」ではなかったという見解もあることは承知していますが、あえてこの表現をします)。その本を読んでないし、詳しい事情もわかりませんが、日本も学ぶべきところがあるのでしょうか。
つまり、小泉首相なんかが靖国神社を参拝すると、必ず日本の歴史問題が取りざたされて、中韓などの近隣諸国から「謝罪しなさい」と非難されているのを見ています。
じゃあ、日本にも歴史の清算が必要なのか、そうであるならば、日本の歴史の清算とは何か、つまりどのような条件を満たせば、近隣諸国から咎められなくなるのか、と素朴な疑問を持ったりします。その点で、ドイツの「過去の克服」は参考になるのかな、と思ったわけです。
歴史教科書問題においても、主に左翼の方から、日本はドイツの歴史教育に学べ、大量虐殺行為も行ったのだから、キッチリ清算しろ、過ちを認めて教科書に明記しろ…というようなことも言われました。
一方で、保守の方からは、日本とドイツとでは根本的に事情が異なるという反論が出ました(忘れてしまったので、どう異なるかもぜひ教えて欲しいのですが)
うまくまとめられませんが、日本が歴史清算をしなければならない、という前提の上で、ドイツの歴史清算は参考になるか、なるとすればどの点か。ならないとすれば、どういう理由でか。先の石田勇治氏は、意図的に日本の問題には触れなかったようです。やっかいな問題だとは思いますが、入門程度で構いませんので、教えてください。