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西洋史学について
知識として幅広い西洋史学、通史について知りたいと思い、読み出そうと思っているのですが、まったくの素人で何から読んでいいものか、この世界で高名、著名な学者はどなたなのかも分かりませんし、キリスト教からくる自然観、人間観についても知らなければいけないようですし・・・ 教えて欲しい範囲が漠然として広大なのは理解していますが、通史で捉えやすく、この世界では読んでいて当たり前、知っていて当たり前の研究者や学者について教えてくれると嬉しく思います。外国語で書かれたものだと手が出なくなるので、日本語、日本人の著者、訳書でも構いませんが、良書について教えていただけないでしょうか?
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まず、はじめて歴史を勉強する人に対して、 ほとんどの人が薦めるのが、 E・H・カー『歴史とは何か』(岩波新書)です。 また、AERAムックの『歴史学がわかる。』を拾い読みしたり、そこに載っている読書案内を参考にしてもいいでしょう。 それから、個人的な意見ですが、 はじめからブローデルにあたるのはどうかと思います。 歴史を見る目を養うことにはなるでしょうが、 何のために読むのかがわからなければ、 読んでいても苦痛でしかないと思います。 それに大著なので読みこなすのは大変です。 西洋史研究の代表者を知りたいそうですが、 竹原敬温・川北稔編『社会史への途』(有斐閣選書) を見てみてはどうでしょう? 最近の歴史研究の流れがつかめます。 もちろん、ブローデルの研究も載っています。 ただ、英仏独以外については書かれていませんが。 キリスト教も含めて、ヨーロッパで歴史の見方がどのようにつくられて来たのかや、変わってきたのかについては、 渡辺二郎『歴史の哲学』(講談社学術文庫) がいいと思います。 「哲学」といってもそれほど難しい本ではありません。 最後に。 いくら西洋史の研究者や研究動向を知っても、 具体的な歴史事象の知識に基づいたものでなければ、 その知識は生きてきません。 (逆についても言えるかもしれません) そちらの方の勉強もがんばってください。
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>藤原書店を見ると他にも興味深い著者 そうですね。私は国際関係を勉強していたのでウォーラステインからブローデルに行き着きました。 みすず書店、岩波書店よりも、本の装丁がすばらしくよいですよ。 なにしろ専門が国際関係なので、ブローデルだけ読んでいれば西洋史の通と思われるのかどうかは自信なし。 しかし、歴史学において「アナール派」的視野なるものはひとつのジャンルとして確立されているとおもいます。 あとはアンリ・ピレンヌとかかな?参考文献で呼んだ記憶があるのみですが・・・。ブローデルの紹介ページにもありますね。
お礼
ウォーラステインは社会評論などを書いている方ですね、国際政治・・・他の学問もそうですが社会科学は膨大な読書量を必要としますから、この質問で名前を知れるという意味ときかっけがあったので大きく得るものがありました。
私は、フェルナン・ブローデルの『地中海』シリーズがお勧めです。 あと西洋史を勉強するのであれば、ギリシャ、ローマなどの神話を知ることも、ためになりますよ。
お礼
ありがとうございます。 フェルナン・ブローデルという名前をはじめて知りました、藤原書店を見ると他にも興味深い著者がたくさんいますね(^^
- tempoprimo
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概説ものって、どうしても退屈してしまいますよ。教科書みたいで。御茶ノ水に聖書関係の書店がありますが、そこでキリスト教関係の本を買ってみては。 おすすめは創元社「新版 聖書の歴史」サムエル・テリエン著です。 それと、塩野七生の著書を片っ端から読んでみてはいかがでしょうか?ローマの歴史の通になれますよ。彼女の本は面白いから、飽きることはないでしょう。
お礼
ありがとうございます。 塩野七生さんの名前は聞き覚えがあるのですが、経歴を見ると文学部出の作家、作家は独自の史観が記述の前面に強く出るという先入観があるので、最初に読むべき著者とは・・・読んでみなければ分かりませんが 面白味は求めていないので、教科書的なものでも探して読もうと思います、事実や事跡を追いたいのだなと疑問点がはっきりとしました(笑) ただ、西洋史学の代表的な研究者って分からないのですよね(^^;
お礼
ありがとうございます。 キリスト教からくる社会通念と人間観、自然観は、アドルフポルトマンを読んだとき、背景となるダーウィンの進化論などが、現実の現象ばかりを自然と捉える儒教的で東洋的な視点しかない私にはかなり異質な感慨を与えての事。ナチスドイツを相手に哲学的な表明も意図されたものですから、割り引いて見なければならないかもしれませんし、もともと生物学からきているもののようですから・・・西洋史とはちょっと遠いですね(汗) ご指摘は心にちくりときた感がありましたが、たくさんの紹介に感謝をお伝えします(^^