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太陽電池で

太陽電池で発生する電流は、通常のダイオードの順方向電流と逆向きに流れる。その理由はなんですか? 詳しく教えてもらえたら嬉しいです。

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  • inara1
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回答No.1

太陽電池内部で電子と正孔がどのように流れるかは、ここ(http://kccn.konan-u.ac.jp/physics/semiconductor/diagram/a14.html)のアニメーションが参考になります。右端の「光の強度」と書かれたところにあるスライダ(長方形)をマウスで上に持ち上げると、PN接合の境界で発生した電子(青丸)と正孔(白丸)が傾斜に沿って流れていきます。スライダが上にあるほど光が強くなって流れる玉が増えていきます。絵ではどちらがP型か書かれていませんが、向かって左側がN型、右側がP型です。青丸はパチンコ玉で、白丸は水中の泡だと考えてください。パチンコ玉は低いほうに行きたがり、気泡は高いほうに行きたがります。電流の向きはパチンコ玉が進む方向と反対方向(気泡の進む方向)になるので、太陽電池外部に電流経路を作ると、電流(白丸の流れ)はP型からN型の方向になります。 一方、ダイオードの場合、ここ(http://kccn.konan-u.ac.jp/physics/semiconductor/diagram/a09.html)に同様のアニメーションがあります。右側のスライダが「0V」のところにあるときは、電子(青丸)は向かって左側の低くなったN型部分にたまり、、正孔(白丸)は向かって右側のP型部分にたまっています。スライダを上に持ち上げると(順バイアスをかけると)、P型とN型の間の傾斜が小さくなってくるので、電子は右側に正孔は左側に移動し始めます。スライダがあまり上にないとき、電子は坂道を逆に登っているように見えますが、電子は単に坂道の傾斜だけで動くのでなく(下り坂になっていればもちろん下に移動します)、多少上り坂でも、拡散という現象によって、電子が多いほうから少ないほうに移動していく性質があります(水にインクを落としたときのインクの広がりも拡散です)。正孔も同じで、多少の下り傾斜でも拡散によって右から左に動きます。傾斜が強いと拡散は起こりにくくなりますが、多少の傾斜なら逆走します。ダイオードの電流の向きは、太陽電池と逆で、正孔の流れる方向(電流の方向)はN型から外部に流れ出す方向になります。なお、このアニメの電池の向きはいつも下側が+になっていますが、これはスライダを下に下げたときの向きで、スライダを上に持ち上げたときはこれとは逆ですので注意してください。

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