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ラグビーは番狂わせがない?
私はスポーツでは野球がダントツで好きです。野球ではよく番狂わせがおこるのですが、ラグビーではまず実力どおりの結果になると聞きました。 実際そうなのですか? そしてそれはなぜですか?
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ラグビーで今まで起こった最大のアップセット(番狂わせ)は、1999年ワールドカップのセミファイナルでフランスが絶対的な優勝候補だったニュージーランドに勝った試合とされています。まあ、こういった番狂わせが伝説化するほど、番狂わせの少ないゲームであることは確かでしょう。 ラグビーは接触プレーによって相手を消耗させながらボールと陣地を奪う競技です。で、接触プレーというのはフィジカルとフィットネスの優劣が出やすいのです。強い相手と消耗戦を繰り返せば先にへばるのは弱い方です。ですから、長い時間これを繰り返せば、強い側がより有利になり、弱い側は走れなくなってきます(これを「足が止まる」と表現します)。 もう一つ、人間の心理面の問題があります。ゲームが進むにつれ、身体の消耗とともに緊張感とチームへの忠誠心が失われ、タックルなどの積極性が無くなっていきます。こうなると強い側はやりたい放題になり、大差の試合になってしまいます。この状態を「切れる」と言う言葉で表現します(若者のキレルとはちがいます)。 弱い側におこるのは上記二つの現象が主なものです。前半はそこそこ互角に善戦していたのに後半突き放されてしまい、最終的には大差になってしまうため、「ラグビーは実力通り」と言われやすいのですね。 ラグビーで大きなアップセットが起こる場合、ほとんどは手に汗を握るような守りあいで、ロースコアのゲームが多いです。弱い側が切れずにしつこくタックルを続けてゴールラインを許さずノーサイドまでがんばるというケースです。こういう試合って、負けた側を応援者していても悔しくありません、「いいものを見せてもらった」ですし、「勝った奴らは良い練習したんだろうな」と思います。 ラグビーはラッキーヒットがほとんど無い競技で、野球のように出会い頭のホームランで勝負が決まることもありません。 素質(これは残念ですが)と練習がすべてと言っていいでしょう。仲間への信頼も練習でしか築けません。逆に言えば、個人競技を除けば、これほど練習が試合を裏切らない競技もないかもしれません。そして、それがラグビーファンを引きつけているのだと思います。