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○○大作戦!
よくテレビのバラエティ番組の企画などで「お掃除大作戦」だとか、「旦那改造大作戦」だとかいうキャッチフレーズが使われたりしますが、僕が思うに、どれも大した作戦ではないように感じます。 むしろ大作戦なんて銘打つと却っておちゃらけた、重要性のない作戦のような印象を受けてしまいます。 でも、それは現在のテレビ番組であまりに軽々に使用されたがゆえのことだと思います。 そこで、もともとの大作戦とはどういったものを表す言葉だったのか、ご存じの方がいたら教えてください。 できたら史実において実際に行われた作戦を紹介して、どうしてそれがただの「作戦」ではなく、「大作戦」なのか解説していただけるとありがたいです。
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戦争論では、実行フェーズでのカテゴリを次のように分けています。 大戦略 ・・・ 国家のヒト・モノ・カネなどの資源をどのカテゴリに配分するかの行為。日本は戦後、軍事への配分を極小にして、国力を拡充しましたし、明治維新直後は富国強兵を唱えましたが、そういうレベルでの話です。 戦略 ・・・ 既存の兵力、物資をどのように割り当てるかの行為。1つの戦争行為全体を指すこともあり、スパイ活動や第5列の形成なども含みます。 作戦 ・・・ 一連の計画に基づくひとつながりの軍事行為を指します。春のめざめ作戦などが有名でしょうか。 戦術 ・・・ 作戦の中で、敵に遭遇する個々の戦いを指します。天王山の戦いなど、具体的な目標地点の奪回などが分かりやすい例でしょうか。 戦闘 ・・・ 軍隊の最小単位で行われる戦いを指します。 で、大作戦ですが、複数の作戦をセットにして計画される軍事行為を指しています。いくつかの作戦の組み合わせで、成否が成り立っているものですね。 史上最も有名なモノは、D-Dayとか最も長い日で有名な、オーバーロード作戦かと。ノルマンディー上陸作戦は、その中の1つの作戦に過ぎず、他の上陸作戦や降下部隊による作戦、その後の行動などがセットされた一大作戦です。 また、その反攻作戦として実施された、ラインの守り計画、映画名バルジ大作戦も有名です。 国内でいうと、関ヶ原は、徳川家康が計画した大作戦ととらえて彼の行動を見ると面白いですよ。関ヶ原の戦いは、その中の1つに過ぎず、いくつもの軍師、武将が描いた作戦の中で、最も大きな絵を描けた武将は数人しかおらず、実行できたのが徳川家康だけだったと捉えることもできます。 また、上記の分類は、政治的には上下関係がありますが、軍事上の勝ち負けでは必ずしも上下関係はありません。大戦略や戦略、作戦など、上位概念で劣勢に追い込まれていても、戦闘で覆す可能性は残っていて、弱者の戦法ですね。成功例は桶狭間の戦い、失敗例は大坂夏の陣で、先の関ヶ原と合わせて、海外でも研究例がある特異なケースです。 基本的に、2正面作戦を1人の軍師が請け負った場合や、2人以上の軍師が別々のプランを実行している軍事行為は間違いなく「大作戦」と呼んで良いと思いますので、テレビで言っているものが、大げさかどうかは、個々によるかと。
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- snaporaz
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日本でそう呼ばれるようになったのは、歴史上の「作戦」ではなく、単に かつてのテレビドラマ「スパイ大作戦」(ミッション:インポッシブル)が 始まりなのではないでしょうか。 そもそも作戦って極秘に進められるものでしょうから、 大々的にやるのは映画かテレビの世界くらいで。 で、ミッションだから作戦、主人公はスパイ。 「不可能な任務」ではインパクト弱いし、「スパイ作戦」では 語呂が悪いから、邦題「スパイ大作戦」で決まり。 古き良き時代のネーミングセンスだと思います。
- potachie
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追加で。(他の方の回答を否定しているようにも読めてしまったので) オーバーロード計画は、上陸後3か月までの目標を詰め切った作戦ですが、これ自身をノルマンディー上陸作戦としているものもあるようですね。 また、ノルマンディー上陸作戦を上陸作戦のみの部分ととらえても、いくつかの海岸ごとの上陸作戦のセットですので、これ自身も大作戦ですね。 オーバーロード計画の中で、ドイツ軍が勝った(と見える)作戦の中に、マーケットガーデン作戦があります。 なお、オーバーロード計画が史上最大の大作戦かというと、敵軍・味方の合計の規模なら、バルバロッサ計画もこれ以上のものがあります。これも大作戦のひとつですね。
こんにちは。 >史実において実際に行われた作戦を紹介して、 歴史の専門家でなく一般人です。 過去に、第二次世界大戦中、連合軍の手で、ノルマンディー上陸作戦が行われました。フランスのノルマンディー海岸だったと思いますが(?)、そこから連合軍が上陸を開始して、ナチスドイツ軍が敗走するきっかけをつくりました。史上最大規模の上陸作戦だったようです。 これを「史上最大の作戦」という映画にした映画会社がありました。 この映画会社は、当時の噂では倒産寸前で、この映画に社運をかけたと言われています。映画は大ヒットし、映画会社は息を吹き返しました。二重の意味で「史上最大の作戦」だったのかも知れません。 最近では、「プライベートライアン」という映画がノルマンディー上陸を扱っていたと思います。不確かな記憶で申し訳ありません。
お礼
回答ありがとうございます。 史上最大の作戦が略されて大作戦と呼ばれるようになったということでしょうか? 確かに連合軍からしたら、ノルマンディー以上に衝撃的で鮮烈な作戦はなかったでしょうね。
お礼
回答ありがとうございます。 なるほど、軍事用語としては「大作戦」は数個の作戦の総称を指すことなのですね。 つまり○○大作戦というのは、正式な呼称で使われたことはないのですね。 参考になりました。