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HPLCのカラム

基本的なことだと思うのですが、こちらでよく紹介されている、某「S」社の、液クロの入門講座を見てもよくわかりませんでした。 「強陽イオン交換樹脂をH型にしたもの」で「-SO3-H+」これが、陽イオンを交換するのはなぜなのでしょうか? 「H+」の陰イオンがくっついてしまうような気がするのですが。 「有機酸の分析はイオン排除と分配吸着モード」の両方を使っていて、「イオン排除モードは、試料とゲルの陰イオン同士の反発を利用している」と暗記はしているものの、理解できていないのです。 思いっきり噛み砕いて、説明いただけると助かります。 よろしくお願いします。

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  • akuz
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回答No.5

 #3です。 > イオン排除モードの場合、溶離液に中性のものを使ったら、どうなりますか? > 「水流してもいんだよ」という話しを聞いたことがあるのですが。 > 水は炭酸ガスでやや、酸性側だから水でもいいということなのかも知れない > けれど、pH7に調整したものを使えば、どうなのでしょう? ◇回答-結論  1)純水ならば、有機酸の種類によって測定できる場合ありますが、分離性が悪いです。  2)PH7では、分離性が悪い(解離定数が小さいため)恐らくピーク個々の分析は   無理と考えます。    (2)の回答は緩衝液や窒素ガス雰囲気中での実験しなかったので、推測です。)   => 分析時の溶離液は、カラム同様、非常に重要なファクターです。     この選び方にノウハウがあるといっても過言ではありません。        ◇解説   確かに、純水には空気中の炭酸ガスが溶解する為、必ず酸性を示します。 そこで、カラム表面を覆うーSO3-H は一部解離現象を起こす為、-SO3-が露出します。 また同様に、有機酸も非常に僅かながら解離いたしますので、イオン排除モードが 発生する条件は整います。  しかし、有機酸の存在量に対して解離する分子数が少ない為、明確な有機酸の 分離は望めません。  従いまして、ピーク情報から計算する場合、不正確な値を計測することが起こります。  最悪では重なり合い、一般に使われる屈折率の相対変化を捉えるRI検出器では、 微妙な変化に追従できず、ピークの裾野は重なり合って観察されます。  従いまして、縮重した構造をもつ有機酸の場合、入口から出口までの時間 (RT;リテンション タイム)は、似たようなピークが重なります。 従って裾野は広がり、不鮮明になります。  よって、再現性ある定量データは取れない場合が多いです。  さらにPH7 に調整した溶離液の場合には,それぞれが解離定数を持っている為 微視的には、イオン排除機構は働くが、上記以上に益々検出し難い傾向が顕著になります。 従って、分離検出困難といわざる得ません。                            以 上

kasutera
質問者

お礼

再登場ありがとうございます。 No3も、今回の回答も、私レベルの人間にも納得できるように、見事に噛み砕いた説明で、感動を覚えました。 特に >さらにPH7 に調整した溶離液の場合には,それぞれが解離定数を持っている為 微視的には、イオン排除機構は働くが、 この辺が「なるほど!!」って感じです。 言われてみれば何も難しいことではないのでしょうが、 ここまでトータルには考えられませんでした。 今後とも、よろしくお願いします。

その他の回答 (4)

  • rei00
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回答No.4

rei00 です。  お礼拝見しましたが,ヤッパリお読みだったんですね。失礼しました。本来のご質問については,#3 さんの見事な説明で納得されたようですので,下記の点について一言。 > イオン排除モードの場合、溶離液に中性のものを使ったら、 > どうなりますか?  基本的には,酸性の溶離液でも中性の溶離液でも,起こっている事は同じです。中性の水であっても,イオン交換基や有機酸は解離した状態としていない状態の平衡で存在するはずです。  pH が変わって異なるのは,各有機酸の解離度です。#3 さんの表現を借りると,有機酸の解離度が変わるという事は「弾き飛ばされる」回数が変わると考えられます。当然,回数多く弾き飛ばされる化合物ほど早く溶出しますね。  後は分離したい有機酸の間での解離度の差がどの程度でるかですね。中性の溶離液中で解離度の差が生じなければ,分離は悪くなると思います。  ご参考まで。

kasutera
質問者

お礼

再登場ありがとうございます。 >中性の溶離液中で解離度の差が生じなければ,分離は悪くなると思います。 そうでもなければ、わざわざ過塩素酸を使う意味がないですよね。 S社のサイトを読んでもわからなかった私に見切りをつけず、再度、回答くださり、本当にありがとうございます。

  • akuz
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回答No.3

あえて専門家のご指摘を受ける覚悟で書くと・・・ ◇溶離液の存在忘れずに・・・。 -SO3-H+のタイプのカラム表面は、溶離液が過塩化物の場合 H+が取れて、スルホン酸-SO3- のマイナスになります。 有機酸もまた溶離液の過塩化物によって、末端のカルボキシル基(-COOH)は -COO- とH+ に分かれます。(一部がイオン化(解離という)する) さらに、H+は過塩化物と反応して持ち去られる為、有機酸の末端は -COO-となり、マイナスに帯電します。 そうなるとカラムと有機酸は共にマイナスなので、反発しあいますが、 有機酸は高分子のカラムに比べ非常に小さく軽いため、弾き飛ばされます。 この弾かれ方は、分子構造によって決まる為、入口から出口まで一定距離ならば 順番や移動時間は常に決まります。 これが分離や分析が出来る原理です。 例えると・・・ kasuteraさんと他の方は、大勢の男性乗客の中に松島菜々子さんが いる満員電車の先頭車両から最後尾まで移動競争した場合、 恐らく、男性乗客のところは素早く通り抜け、松島さんの近くでは 立ち止まると思います。もし、ファンで無いならそのまま通り過ぎる かもしれません。 各人の順位や移動時間は、同性や異性の魅力が 異なりますので、移動速度の差として現れます。    これが某S社説明を噛み砕き過ぎた?HPLCの原理です。             以 上

kasutera
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 「溶離液の存在」・・・・・、確かに私は忘れていました。ゲルとサンプルのことばかりに目を奪われていました。 「オッ!」って感じの答えでした。 後半の部分の噛み砕いた説明も、なかなかおもしろかったです。ありがとうございました。 できれば、教えていただきたいのですが、イオン排除モードの場合、溶離液に中性のものを使ったら、どうなりますか? 「水流してもいんだよ」という話しを聞いたことがあるのですが。水は炭酸ガスでやや、酸性側だから水でもいいということなのかも知れないけれど、pH7に調整したものを使えば、どうなのでしょう?

  • rei00
  • ベストアンサー率50% (1133/2260)
回答No.2

> 某「S」社の、液クロの入門講座を見ても > よくわかりませんでした。  との事ですので,Shodex のページはご存知かと思いますが,一応下に出しておきます。  このページの「液クロSOS」は御覧になってるでしょうか? 「21.有機酸分析の原理」に説明があります。  ご参考まで。

参考URL:
http://www.sdk.co.jp/shodex/japanese/contents.htm
kasutera
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 >このページの「液クロSOS」は御覧になってるでしょうか? 「21.有機酸分析の原理」に説明があります。 ここはかなり何度も読んだのですが、それでもよくわかりませんでした。 これを読んでも理解できないのなら、理解するのは絶望的だったりして。 rei00さん、いつもありがとうございます。 今後ともよろしくお願いします。

回答No.1

陽イオン交換樹脂を活性化した末端部は、「―SO3-」で、飼料中の「―H+」等の陽イオンに作用します。 ですので、「―SO3-H+」という結合ではなく、「―SO3…H―」(…は、イオン結合)の方が理解できるのでは? ちなみに、SHODEXという液クロ機器会社も、解説ページを出しています。 http://www.sdk.co.jp/shodex/japanese/kouza.htm あと、西川計測という会社も解説HPがあります。 http://www.nskw.co.jp/bunseki/mg7/lc.htm

kasutera
質問者

お礼

すばやい、回答ありがとうございます。 実は「強陽イオン交換樹脂をH型にしたもの」で「-SO3-H+」の部分はSHODEXの「Shinoちゃんの液クロSOS]からのコピペです。 tochi-kun_001ちゃんの解説だと良く理解できるのですが。 ちなみに、そこのサイトを見ていただいて、補足くださればうれしいです。http://www.sdk.co.jp/shodex/japanese/dso025.htm それと「西川計測」というのは知りませんでした。 早速見てみます。 ありがとうございます。

kasutera
質問者

補足

すみません。 お礼を投稿してから気がついたのですが、なんと、お名前を「ちゃん」づけしてしまいました。 どうも「Shinoちゃん」とつい混同してしまったようで・・・。 失礼しました。