奥田道大はコミュニティを「住民が主体的に創造し共有する普遍的価値意識にもとづいて行動する事によって新しく形成されるもの」としています。
地域共同体との共通点は、行動様式…つまり人々の主体的自発的な活動性から成り立っているという点です。
違いに関しては「普遍性」の有無が挙げられます。
地域共同体に比べコミュニティは「地域」という枠がありません。
最初は「地域」という枠ではじまったものでも、他のコミュニティや他の文化をもつ人々と交流し、無限に広がる可能性を持っています。
それに比べ、最初から「地域」という枠がある地域共同体の方がより排他的、ローカルといわざるをえません。
でも、ローカルな組織のほうが都合が良い面も沢山あります。
「措置制度」は利用者に画一的に一定レベルのケアが保証されてはいますが、地域事情や個人のニーズを鑑みたユニークなケアはできません。
しかし、より地域に密着した組織ならより細やかなケアが可能となります。
つまり「画一的なケア」で生じる「利用者には余計と感じるサービス」をカットし、その経費を「本当にその利用者が望むサービス」に充てる事ができるのです。
この方法は福祉先進国であるスゥエーデン等近隣諸国での主流の方法です。
わが国でもそれを取り入れ「地域分権一括法」のような法をもって国や都道府県が行っていたサービスを市町村に任せる方法に変わってきています。
利用者保護には市町村だけでなく社協も一役かっており、「地域福祉権利擁護事業」で更に細やかなサービスが実現可能になっています(有料)
お礼
お答えいただきありがとうございます! 大変わかりやすく、とても参考になりました!