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金融危機における流動性の危機とは?

大前研一氏の本に、金融危機には3つのフェーズがあり、 フェーズ1は「流動性危機」、フェーズ2は「不良債権処理に伴う債務超過の危機」、フェーズ3は「金融機関の貸し渋りによる事業会社の危機」とあり、これが順番に起こるようなことが書いてあったのですが、この分析は正しいのでしょうか? フェーズ1の「流動性危機」とはどういうことでしょうか? 対応策として、90年代のスウェーデンなどのように、ER(緊急救命室)を設置して、資金流動性を確保すること、と書かれていました。

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  • ベストアンサー
  • merkjet
  • ベストアンサー率59% (36/61)
回答No.3

各局面の度合いをフェーズで表していますが、どの局面でも底辺は流動性があります。流動性とはモノが流れる様(様子)を表し、経済学ではお金が順調に流れているかという様子なのです。 フェーズ1は、銀行間で資金を融通し合いますが、お互い相手先金融機関を疑って資金の貸し手にならない、貸出金利を上昇となってしまうのです。 その症状が短期金融市場で起こりました。外資系金融機関に対して邦銀の貸出金利は上昇しました。日本がバブル崩壊した時も日本の金融機関が不良債権を多く保有していたのでジャパンプレミアムとして海外金融機関より高い金利でしか調達できませんでした。 国際的に業務を行うインターバンクがありますが、ロンドンにLIBOR(ライボー)と言う銀行間取引市場があります。通常は各国の国債利回りにスプレット(上乗せ金利)を乗せて取引しているのですが、このスプレットが上昇しました。インターバンクの信用が落ちたわけです。 インターバンクは各国に対すれば日本のメガバンクに相当するものですから地銀より更に上位行の信用が剥がれ落ちたことになるわけです。 まず、最初に銀行が資金を上手く融通できなかったことをフェーズ1としているわけです。 この対策としてイギリス首相が国が銀行を保障するとしました。これに対して米国は民間金融機関の保障にのる気ではありませんでしたが、リーマン、シティ、AIGと次々危機がきて銀行取引に保障をしたのです。 スプレットについて 各国の国債利回りは、日本は1.28% 米国2.6%です(現在値)。これに銀行の与信として0.数パーセント乗せて取引してますが、LIBOR金利が5%以上に上昇したのです。信用の失墜ですね、金融の川上でこのような状態ならば企業への融資は更に困難になることは見えてます。 国債は日々取引されています。買われれば利回りは低下し、売られれば利回りが上昇します。この利回りが基準となって企業に融資したり住宅ローン金利を決めているのです。政府が国債を大量に売り出すと(政府が財政出動)と金利上昇をもたらし景気にブレーキをかけてしまいます。だからこそ日銀やFRBは長期金利を低下させるために国債を買い入れているのです。銀行は短期金利で資金を調達し(政策金利並み)長期金利で運用しているので、黙っていても利益がでますが、融資先の資金焦げ付きや保有有価証券の下落が収益の足を引っ張っているわけです。 米国10年債りまわりTNXの指標や為替をみればFRBが30兆円分の国債買取を表明した時点で大きく変動している様子が分りますよ。

その他の回答 (2)

  • denden321
  • ベストアンサー率27% (88/322)
回答No.2

「この土地は3千万の土地だ」という風な表現がされることがあります。 でもこの「3千万の土地」というのは 買い手と売り手が互いに値段を決める相対取引ですから 今のような買い手不在の不動産市況ですと どんどん地価が下がってしまう。 企業の面から見ると 地価が下がれば、金融機関なら担保物件の価値が下落する。 つまり金融機関の損失へつながり、銀行の企業へ対する 貸し渋り、貸しはがしが増える。 個人の面から見ると 地価が下げ止まらないなら、まだ住宅を購入するのは早いとなる。 住宅が売れないとなると、家具、キッチン、エアコン、冷蔵庫などの 家電製品も売れなくなる。 付け加えるなら、少しでも頭金を多く貯めようと消費活動を 抑制するかもしれないね。 不動産価格だけでも、このようなことが起こる可能性があります。 ちなみに株式市場でも日経平均株価が下落すると投資を行なっていない人の 消費意欲が低下するという話もあり、やはり景気にマイナスに働きます。

  • akik
  • ベストアンサー率33% (93/277)
回答No.1

金融危機の進行については的確に表現していると 判断していると考えて良いのではないか。 買い手が極端に不足して、資産価格が減少することです。 株式市場のように公平で公開された市場だけならば、 流動性危機が明確になるのですが、不動産市場や、あの CDS、モーゲージ関連商品は市場を通さない、相対取引 になるので、相対で行われる市場が一旦収縮し始めると 売るに売れない状況になります。 取引が成立しないので、売買も成立しない。お金が 動かない状態で、塩漬けになることをさします。

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