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体温計と血圧計のしくみ
1 水銀を用いた体温計のしくみを教えてください. なぜ非可逆なのでしょうか? 2 血圧計のしくみを教えてください. 最高血圧と最低血圧をどのような原理を用いて 計測しているのでしょうか?
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普通の水銀体温計と、病院などで、聴診器で音を聞きながら測定する血圧計のことだとします。 1)水銀の非可逆性 水銀は、液状ですが、実は金属で、かなりの「表面張力」があります。つまり、狭いところをくぐり抜けるのは困難なのです。 体温を測ってゆくと、水銀が貯められている部分(この部分を脇の下などに挟みます)の温度が上がり、膨張した水銀は、圧力を持って、狭い隙間をくぐって、水銀柱として表示される柱の部分へと流れ込みます。 水銀貯蔵部の温度が体温と等しくなると、これ以上、水銀の温度は上昇しなくなります。従って、水銀が膨張して、柱部分へと流れ込むこともなくなります。 この時点からすこしして、水銀体温計を取り出すと、水銀はすでに冷え初めています。しかし、冷えても、水銀貯蔵部と柱の部分の細い領域は、表面張力があるので通り抜けることはできません。 (温度が上がっているときは、圧力が高まるので、無理にくぐり抜けることができたのです。しかし、温度が下がってきても、圧力は下がる一方で、そのため、柱部分に移動した水銀は、元に戻らなくなるのです)。 そこで、この柱の部分の水銀の分量を見ます。どれぐらい水銀が柱の部分に入ったかは、どれだけ、水銀貯蔵部の温度が上がったかを示すので、体温が分かるのです。 柱の部分の水銀を、元の貯蔵部に戻すには、水銀温度計を、貯蔵部を先にして、強く振ります。すると、柱部分の水銀に、遠心力による力が加わり、圧力が増えるので、狭い部分をくぐり抜けて、元の貯蔵部分に戻り、柱部分には、なくなるのです。 2)血圧計の測定 腕を水平にし、腕の血管の周りに、ゴムで作られたチューブを巻き付けます。このチューブを「カフ(腕帯)」と呼びます。 カフには、円形の空気貯蔵袋(ブラッダー)が付いており、ポンプのように、ここに空気を圧縮して貯めることができ、また、空気を抜くことができます。 まず、カフについた袋に空気を入れ、カフのなかの空気の圧力を高くします。次に、聴診器のベル(音を聞くのに当てる、鐘の形をした先端部分)を、腕の骨の近くの動脈の上にぴったり当てます。普通、聴診器を耳に当てて聞いても何も音はしません。 そこで、カフの袋から空気をゆっくり抜いて行き、カフの圧力を減らして行きます。ある時点で、ベルを通じて、音が聞こえ出します。このとき、カフの内部の圧力を表示している水銀圧力計を見ていて、その数字を記憶します。これが、「最高血圧」の値です。 つまり、カフの圧力が強すぎたときは、血液は止められているので、音は聞こえないのです。圧力を下げて、最高血圧に達したとき、血液が流れ始め、この振動音が、カフのなかの空気と共鳴して、聴診器を通じて聞こえるのです。 しばらく音を聞きながら、カフの圧力を更に下げて行くと、音が聞こえなくなります。この聞こえなくなった瞬間の水銀圧力計の示す圧力が、「最低血圧」になります。 血圧のある範囲内で、カフの空気とのあいだで共鳴が起こるのですが、カフの空気圧が、血圧の最低圧以下になると、共鳴は起こらなくなり、音が聞こえなくなるのです。 精密には、「共鳴」について、もう少し詳しい話が必要ですが、カフの空気圧が、血液の最高圧と同じになると、共鳴が始まり音が聞こえ、血圧の最低圧以下に、カフの空気圧がなると、共鳴しなくなって、音が聞こえなくなるので、最低血圧値が、そのときのカフの圧力を示す水銀圧力計の数値で分かるのです。 (血圧計については、少し自信がありません)。 >http://www1.odn.ne.jp/~aak70130/ginzamed/tisiki/disease/answer/HT_BP.htm
お礼
ありがとうございました. 参考になりました