単位時間の塗布液量が一定だと仮定します。
言い換えれば、単位時間に使う塗料の量が一定だと仮定します。
速度を2倍にする→単位時間に塗られる面積が2倍になる→使う塗料の量は同じ→厚みが2分の1になる
速度を3倍にする→単位時間に塗られる面積が3倍になる→使う塗料の量は同じ→厚みが3分の1になる
速度を4倍にする→単位時間に塗られる面積が4倍になる→使う塗料の量は同じ→厚みが4分の1になる
速度を5倍にする→単位時間に塗られる面積が5倍になる→使う塗料の量は同じ→厚みが5分の1になる
速度を2分の1にする→単位時間に塗られる面積が2分の1になる→使う塗料の量は同じ→厚みが2倍になる
速度を3分の1にする→単位時間に塗られる面積が3分の1になる→使う塗料の量は同じ→厚みが3倍になる
速度を4分の1にする→単位時間に塗られる面積が4分の1になる→使う塗料の量は同じ→厚みが4倍になる
速度を5分の1にする→単位時間に塗られる面積が5分の1になる→使う塗料の量は同じ→厚みが5倍になる
と、言う事は
「速度の倍率×厚みの倍率=1」と言う事です。
両辺を「厚みの倍率」で割れば「速度の倍率=1÷厚みの倍率」です。
厚みを1mmから0.9mmにしたなら、厚みの倍率は「0.9分の1」ですから「0.9倍」です。
「速度の倍率=1÷0.9」から、厚みを0.9mmにするには、速度を1.111111111111…倍すれば良い事になります。
「速度の倍率=1÷0.8」から、厚みを0.8mmにするには、速度を1.25倍すれば良い事になります。
「速度の倍率=1÷0.7」から、厚みを0.7mmにするには、速度を1.428571428571…倍すれば良い事になります。
「速度の倍率=1÷0.6」から、厚みを0.6mmにするには、速度を1.666666666666…倍すれば良い事になります。
「速度の倍率=1÷0.5」から、厚みを0.5mmにするには、速度を2倍すれば良い事になります。
それぞれ、分速10mから、分速11.11111111111…m、分速12.5m、分速14.28571428571…m、分速16.66666666666m、分速20mに加速すれば良いです。
以下蛇足。
速度を上げるなどして走行モーターに負担をかけたりせず、単位時間の塗布液量を減らして調整するのが「正しい調整方法」な訳ですが。
そうすれば「厚みが変わっても、単位時間の生産量は変化しない」ので「生産ラインの、他への影響」を最小限に抑えられます。
もし「走行速度を2倍にして厚みを半分にする」とかすると、単位時間の生産量が2倍になってしまうので、塗布した後の生産ラインの作業効率も2倍にしないと追い付かないとか、乾燥装置も2倍の早さで乾燥するように改造するとか、塗布後の巻き取り機も速度を2倍にするとか、色々と影響が大きすぎます。