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東欧諸国のEU加盟
東欧諸国のEU加盟が世界に及ぼす影響はあるのですか? またEU全体のメリット、デメリットはありますか?
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経済的には、まだ資本主義経済が行き届いていない東欧を取り込むことで、(1)安い労働力と(2)未開拓で成長途上のマーケットの両方を得ることになるので、これまでEUの中心だった独仏伊との補完関係ができ、ユーロ経済圏がさらに強化されると思います。 外需だのみの円と違い、内需の大きな通貨となるので、ドルと肩を並べる世界通貨としての立場を確保して、世界経済におけるEUの立場が大きくなっていくと思います。 20世紀後半はヨーロッパの没落とアジアの隆盛がみられ、21世紀はアジアの世紀と言われていましたが、EUの経済的成功でヨーロッパの地位が相対的に復活すると思います。 EUにとってのデメリットとしては、東欧を自分の庭だと思っていたロシアとの緊張関係が深まること、これまで経済的にも政治的にも大国だった独仏伊を中心としていたEUの重点が、東に寄ってしまうために、独仏のリーダーシップが弱まって政治的には却って不安定になってしまう可能性がある点がデメリットでしょうか?
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前の回答者達が優秀なので、彼らの意見にかぶらないようなことを書きます。 もともとEUは二度の悲惨な世界大戦の原因が、国民国家体制にあるから、これを解消していこうという所から始まりました。主にフランスとドイツ対立を解消しよう、というのが主因でEU議会がストラスブール(だっけ?)におかれるなど、国民国家体制が始まった所から、新たな体制が生まれている、という解釈ができると思います。 なので、東欧諸国を加入させる、ということは平和を希望する上で重要かもしれません。しかし、他民族や他宗教徒などが多く住んでいる地域もあるため(イスラームなどもしかり)、国際犯罪者がEU内を自由に移動し、各地の治安が悪化する事なども懸念されるでしょう。 ドルの信頼が失墜した今、EUには頑張って欲しいですが、慎重にことを運んで欲しいです。
- kt1965
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東欧諸国は、それまで衛星国としてソビエト連邦によって監視・管理が行われていました。一つのヨーロッパを掲げている、EUへの加盟は悲願だったようです。EUに加盟すると、自動的にNATO(北大西洋条約機構)に加盟する事になるため、ロシア連邦がEU及びNATOの東方拡大を恐れているようです。 EU全体のメリットとしては、市場規模が拡大します。東欧加盟前の推定人口は、3億3千万人。東欧加盟後は、5億人。いきなり、日本と同じくらいの人口が増えます。デメリットとしては、労働コストが安い東欧へ企業等が移動してしまい、古い加盟国では産業の空洞化が起こることです。 まあ、これが原因で、EU憲章が国民投票で不可欠になった国もあります。 各国が対等の立場で、一つのヨーロッパを作るという大実験が今も続いているのです。