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担保物権の追求力

担保物権の効力(優先弁済的効力等)とか性質(付従性等)とかの解説はありますが、追求力についてはどのように考えてたらよいのでしょうか?

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回答No.2

まず、「追及力」であって「追求力」ではありません。その上で、「抵当権の追及力」とは、「抵当権の効力の及ぶ目的物の範囲」だと考えられます。  そしてそれは、 (1)付加一体物(民法370条)→附合物・従物(民法87条)で、これには争 いがある(民法370条説・民法87条2項説等の対立)。 (2)果実(天然果実[利息等]は抵当権実行前には及ばないが実行後は及ぶ・法定果実[賃料等]は抵当権実行の前後を問わず物上代位によらねばならないが、及ぼさせる事が出来る) (3)その他、物上代位できる物(目的不動産の売却代金・目的不動産の滅失により抵当権設定者の受ける保険金等)  以上簡単に延べましたが、そもそも、「追及力」という言葉自体をあまり気にする必要は無いのではないのでしょうか。ご質問の目的が、司法書士等の資格試験のためなのかは分かりかねますが、もしそうなら「追及力」という言葉自体ではなく、上記のような「抵当権の効力がどこまで及ぶのか」という事を勉強された方がいいように思います。ちなみに私は司法書士試験受験経験者です。

a1b
質問者

お礼

懇切丁寧かつ的確な回答有難うございます。 少し調べてみましたが、「物権の追及効」という考え方はあるみたいですね。しかし物権の一般的効力とするもの、担保物権に共通の効力とするもの、先取特権、抵当権の効力とするもの等見解が定まっていないみたいでし、追及効という表現を持ち出さなくても、businesslawyerさんの仰るように、「抵当権の効力の及ぶ目的物の範囲」で十分に論じることができますね。 ちなみに私が見た資料からの印象では、抵当権についていえば、第三取 得者に抵当権を及ぼす場合は追及効といい、物上代位の場合には追及効とはいわないみたいです。 また、山林から分離物であるに立木ついては、追及力の問題としている みたいです。

a1b
質問者

補足

懇切丁寧かつ論理明快な回答有難うございます。 既に20点満点の回答を頂いていることとは思いますが、関連しまして1つ質問をさせていただきます。 >(2)果実(天然果実[利息?等]は抵当権実行前には及ばないが実行後は及ぶ・法定果実[賃料等]は抵当権実行の前後を問わず物上代位によらねばならないが、及ぼさせる事が出来る) についてなのですが、 天然果実について、不履行があった時から及ぶというのは分かります。 もしそれ以前から及ぶとすると、抵当権実行時に過去に遡って天然果実にも及ぼすのは酷であると思うからです。 一方、法定果実については、抵当権実行の前後を問わずに効力が及ぶとしますと、抵当権設定時から後の賃料等についても遡って抵当権を行使できることになるのでしょうか?

その他の回答 (3)

回答No.4

私の知識が少々古く、法定果実に関する事は民法371条の改正前(平成15年以前)のものだったようで申し訳ありません。  NO3さんが回答なさっていますが、民法371条にあるように、被担保債権に債務不履行があった時には、その後に生じた抵当不動産の果実に(抵当権の効力が)及ぶ、とされました。つまり、債務不履行になった時点以降の果実(これは天然果実・法定果実双方含む)に抵当権の効力が及ぶ、という事です。ですから、抵当権設定者が債務不履行となり抵当権者が抵当権を実行した場合、債務不履行になる前に生じた果実には抵当権の効力は及ばないが、債務不履行後に生じた果実には及ぶ、という事になります。従って、この場合抵当権者は、債務不履行前の果実から優先弁済を受けられないが、債務不履行後の果実からは優先弁済を受けることが出来る、という事です。

  • waosamu
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回答No.3

お聞きしたいのですが なんのために尋ねてるのですか? 本格的に担保物権について聞きたいなら基本書読むことです。 そもそも担保とは?とかそんなことはここではとても説明できません。 ドイツの投資抵当制度だとかスイス債務法やら 価値権論や換価権論だとか、そんなことは説明できません。  内田先生などの本を嫁!としかいいようがありません。  資格試験の類なら、一つの言葉にそんなにこだわっては前に進めません。そういう概念的なことは適当に飛ばして問題解くことです。  そしたら、なんとなくこんなもんかな?ってわかってきます。 >法定果実については、抵当権実行の前後を問わずに効力が及ぶとしますと、抵当権設定時から後の賃料等についても遡って抵当権を行使できることになるのでしょうか?  民法371条に債権の不履行から及ぶって書いてありますが・・・ ちなみに遡って効力はないでしょう。それだと、設定者の使用収益権を侵すことになりますからね。  但し対抗要件は基本は登記基準説だから、登記後の差押さえは登記優先ですね。ですから抵当権者の勝ち。  物上代位の判例は結構出てますから、チェックして下さいね。

a1b
質問者

お礼

回答有難うございます。 参考にさせていただきたいと思います。 ただ、今の私には実力不足のために、貴方の仰っていることが分からない部分があります。 もう少し勉強が進めば、その意図を容易に掴ことができると思うのですが・・・。

  • waosamu
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回答No.1

物上代位とか調べてみては?

a1b
質問者

補足

回答有難うございます。 追求力という言葉を初めて知ったのは、立木が山林から搬出された場合に抵当権が立木に及ぶのかという問題だったと思います。 この場合の追求力というのは、イメージとしましては、その物に抵当権がどこまでついて行くのかいう感じでしたが、どのような場合にこの言葉を使ったらよいのよく分かりません。 例えば、抵当権の登記された不動産を取得した人Aは抵当権の付着した不動産を取得することになるわけですが、この場合に抵当権の追求力という表現をしていいのか。 或いは、抵当権がこの場合の売買代金に物上代位することも可能ですが、これについて抵当権の追求力という表現をしていいのか。 結局は追求力の定義といいますか、意味がよく分かっていないのだと思います。