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なんでこんな簡単に世界的不況になっちゃうの?
100年に1度の金融危機だとか、景気の良いときにはさっぱり聞かれなかった(100年に1度の好景気、みたいな)セリフが大盤振る舞いで紙面に踊っていますが、なんだってこんな極端に不景気になっちゃうんでしょう。極端すぎて不思議なんですが。 金融危機とか流通事情悪化とか、単語だけは聞きますが、いきなりすぎませんか?トヨタが売上マイナス70パーセントって何?どうしてそんな冗談みたいに状況に急になっちゃうんですか?予兆みたいなものって本当に無かったんですか? 世界は不景気だとか大災害だとかに備えて発展してきたんじゃないんですか?なんでこんななす術もなく転落してしまうのですか? 展開が極端すぎて全然現実味が感じられません。 ・どうしてこんな急に不景気になってしまったんですか? ・今回はどういうカラクリで不景気になったんですか? そのへんが知りたいです。 なんだかバブル崩壊以降景気が良かった記憶がついぞないんですけど。 大丈夫ですか?地球。
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原因はみんなが「もうだめだー。地球終わりだー」と言っているからです。 比喩や精神論ですらなく、実は我々の生活を支える金融経済というものは そもそもそういうシステムを取っています。 金融資本主義(金融経済)ってなぁに?というと 「お金を貰う権利や将来儲ける権利を売ることができる」 システムです。将来儲ける権利を売ることで、機械を買ったり 人を雇ったりして会社が出来ます。会社はその機械と人で どんどん儲けを出し、最初に権利を買ってくれた人から貰った分 以上のお金を生み出すことができます。最初の約束どおり、儲けを分配しつつ 会社はさらに儲けるためにお金を集めていきます。 こうして、経済はどんどん発展していきました。 何も無いところからお金が出来るというだけで、悪口を言う人もいますが 金融のシステムは、今話題の「格差」を無くす素晴らしいシステムです。 つまり、最初はお金を持っていない人でもお金を集めて会社を作ることが できるのです。こういうシステムが無ければ、最初からモノやお金を持っている人 じゃないと会社を作れなくなってしまいますよね?あるいは、弱いところはどんどん 大きいところに負けてしまいます。特に日本という国は資源が他国に比べて 乏しい国ですから、暴力を使って奪いでもしない限り、モノを持った国に どんどん負け続けることになります。 日本に限らず、先進国は戦争が嫌いな人たちの集まりですから、 そういう奪い合いをやめて、一緒にお金儲けをすることになりました。 質問者さんのお父さんやおじいさんの世代はこうして 日本と世界を発展させてきたのです。 (実態経済を重視~とか言っている人は既に金持ちかあるいは戦争好きなのでしょう) ただし、ここで重要なのは権利を売る人の信用度です。 きちんとした人が運営すれば、きちんと会社が出来て経済はどんどん発展します。 ところが、中には大失敗してしまう人も居ますよね。こうなると儲からないわけで 権利を買う人から見ても、こういう人にはお金を出したくないわけです。 そしてもちろん、「分け前を多くしてくれるなら、信用の無い人にもお金を出すよ」 という人もいます。一気に儲けたい人と少しづつ儲けたい人は投資先を選ぶことで 住み分けをしてきた経緯があります。 今回のサブプライムローン、つまり低所得者向けへの債権(お金を返してもらう権利) は後者のタイプです。リスクは高いものの、その直接的な被害額は 実はあまりたいしたことが無かったという分析結果もあります。 ところがサブプライムローンの特殊なところは、「信用度の高い債権と混ぜて売る」 というスタイルにこそあります。計算上は信用度の高い債権でサブプライム分の補填が 出来るため、格付け会社さんたちも「この債権セットなら買ってもいいよ」とお墨付きを 与えました。ところが数年後、大問題が発覚します。 予想通りサブプライムローンは回収できなくなったのですが、 債権を混ぜすぎて「いくら損をしたかわからない」という事態になってしまったのです。 ここで、この債権を買った人たちは不安になってしまいます。 「もうだめだー。この債権セットは終わりだー。」と持っている分を売り払います。 すると市場も反応し、その一部が下がったのを見た人たちが 「もうだめだー。債権市場は終わりだー。」と株を売り払ってしまったのです。 すると銀行も反応します。 「もうだめだー。会社は終わりだー。」と出資していた分を回収し始めます。 すると会社も反応します。 「もうだめだー。経済は終わりだー。」と人を解雇し機械を売り払います。 このような現象を『信用不安』といいます。これが急激に経済が悪くなったカラクリです。 この事態を完全に予見していた人はごく少数です。 皆がここまで経済をわかっていないとは思わなかったというのが専門家の弁でしょうし 皆がここまで経済を信用していないとは思わなかったというのが企業家の弁でしょう。 最後に我々が「もうだめだー。地球終わりだー。」ということにならないために 経済を知って、みんなを信用したほうがいいと思います。 周りが儲かれば、自分も儲かる。周りが幸せになれば、自分も幸せになる。 これが自由主義経済のあるべき姿なのです。 悪い奴が掠め取っている、世界には格差がある、なんて経済の悪評を流して 経済を知る機会を奪い、お互いを信用できなくした人の責任が一番重いと思います。
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- GOOD-Fr
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マスコミに振り回されていると、こういうことを平気で言えるんでしょうね。そして、自分が首が切られる番になると「世間が悪い」と言い始める。 > ・どうしてこんな急に不景気になってしまったんですか? べつに急になってないですよ。 こうなることは何年も前からわかっていました。正確に何月何日に、などという予測は当然できませんでしたが、わかっていたことです。良識ある人たちは少なくとも3,4年前から警告していたと思います。警告を聞き入れないのはあなたの自由ですが、聞き入れないでおいて後になってから「そんな話は聞いていない」と言われても困るのです。 > ・今回はどういうカラクリで不景気になったんですか? それだけで本が書けます。つまり、簡単に答えられません。 今回の不景気はアメリカ発ですが、こうなることがわかっていて「とりあえずの儲け話」に乗ったのは世界中の国や企業です。「せっかくの儲け話に乗らないやつはバカだ」とマスコミはあおって、この話に乗らない企業を「投資価値が低い」と責めていたのです。そう言われると企業側もいろいろ問題になるので、投資することになってしまい、どんどん巻き込まれていったわけです。そして、起こるべくして不景気になり、不景気だから企業の業績が悪化するわけです。後半部分は教科書どおりなので、不思議な点はありません。 > 世界は不景気だとか大災害だとかに備えて発展してきたんじゃないんですか? 少なくとも、そういう事実はありません。脊髄反射で生きてる日本のマスコミでさえ、そんな報道はしていないと思いますよ。「不景気に備えて発展しよう」なんて政党のスローガン、聞いたことあります? > なんだかバブル崩壊以降景気が良かった記憶がついぞないんですけど。 それは定義によります。 現在では「景気がよい」というのは、「不景気でない」という意味で使われます。あなたは、「最近、急に不景気になった」と言っているのですから、「それまでは景気がよかった」と言っていることになります。「記憶がない」のは、個人の問題なので、回答は控えさせていただきます。 > 大丈夫ですか?地球。 傲慢な人ですね。地球はあなたに心配されなくても平気です。たかが人類が滅亡した程度で地球がどうこうなる心配はないでしょう。
- cse_ri2
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超簡略化すると、1990年代の日本の土地・株バブル崩壊が、世界レベルで起こったということです。 日本の場合は影響は日本一国で済んだのですが、サブプライムローンはアメリカが震源地ですが、サブプライムローンにアメリカのみならずEUやその他の国の金融機関も手を出していたため、影響が全世界に広がってしまいました。 >なんだかバブル崩壊以降景気が良かった記憶がついぞないんですけど。 発想が逆です。 日本の高度経済成長からバブル崩壊までが異常だったのです。 景気というのは波があり、好調のときもあれば不調のときもあります。 それが自然な姿なのであり、1980年代後半の日本の土地バブル、2000年に入ってからの中国の株バブルのように、長期間に渡って急激な経済成長が続く方が、異常な事態なのです。
お礼
わかりやすい説明ありがとうございます >長期間に渡って急激な経済成長が続く方が、異常な事態なのです。 でも「後進国」がある限り世界のどこかで起こることでもありますよね。異常というよりは必要な「ゆらぎ」なのかもしれませんね。
- celtJapan
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大企業は徹底的に合理化を図ります。 合理化と言うのは言い換えるなら環境に対する自己の最適化です。 つまり、現状の環境に対して自らを徹底的に最適化するのです。 そうすると、その環境の変化に対して脆弱になるという副作用が発生します。 株主資本主義と呼ばれるシステムが、現状の環境に対する過度な最適化を要求し、それを実現した企業がその環境の変化に耐えられずに急速に悪化する。 それがトヨタの赤字転落の本質です。
お礼
わかりやすい説明ありがとうございました。 企業の最適化は生物に似ていますね。 環境への適応力を特化させすぎた生き物は自ら滅びに向かっていく。 1企業さえも細胞の一つとみなして発生した今回の金融危機は確かに予想が難しそうですね。 予想だけ出来ても危険を立証できない予測では人間は動きませんし。 深刻です。
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お礼
>皆がここまで経済をわかっていないとは思わなかったというのが専門家の弁でしょうし >皆がここまで経済を信用していないとは思わなかったというのが企業家の弁でしょう。 どっちも無責任な発言だと思います。 >これが自由主義経済のあるべき姿なのです。 悪い奴が掠め取っている、世界には格差がある、なんて経済の悪評を流して経済を知る機会を奪い、お互いを信用できなくした人の責任が一番重いと思います。 まさしく情報のテロリズムですね。言い換えれば世界は流言蜚語で壊すことが出来てしまうくらい脆弱になってきている、ということなのでしょうか?