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「鐘楼」の 読み方について教えてください
旅行で寺を見に行ったときに知人から鐘つき堂は鐘楼と書いて「しゅろう」ともいうと教えられました。 鐘楼はずーっと「しょうろう」と読むと思っていましたのでいろいろ調べてみたら 漢和辞書では「しょうろう」「しゅろう」どちらでも良いと書かれています。 ATOKの変換では「しょうろう」だけが正しく変換され 「しゅろう」は「酒楼」と変換します なぜ読みが違うのでしょうか? 読みの違いによる使い方の違いなどあるのでしょうか? 歴史的変化なのでしょうか? 多分5年や10年に一度ぐらいしか使わない言葉ですが気になったのでしつもんいたしました。 気長に待っていますので、ご存じの方がいらっしゃいましたら、 お手すきの時にでも教えてください。よろしくお願いします
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- Samantabha
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「鐘楼」を「しゅろう」と読む、ということを、初めて知りました。もう20年以上、仏教に関わっているのですが。 でも、今、『佛教辞典』を引いてみると、たしかに「しゅろう」という読みで載っていました。また、「しょうろう」とも載っていましたので、読み方としてはどちらでもOKということになります。 辞書を見る限り、読み方による意味の違いはないと思います。 では何故「しゅろう」と読むのかですが、仏教では多くの場合、漢字を「呉音」で読みます。 「鐘」は、漢音だと「しょう」、呉音だと「しゅ」と読むようです(手許の『新字源』には呉音は載っていませんでしたが、『広辞苑』CD-ROM版附属の漢字辞典には呉音「しゅ」が載っていました)。 この「呉音」読みに従えば「しゅろう」となり、現在比較的一般的と言える「漢音」読みに従えば「しょうろう」となります。 それにしても、どうして仏教で一般的な「呉音」読みが定着せずに「漢音」読みが一般的になったのか。どこでどのように変化したのか。ナゾです。 「しゅろう」が言いにくい、あるいは他の言葉(例えば「酒楼」)との混同を避けるために「しょうろう」が通例の読み方になったのかもしれません。 もしかすると「鐘楼」はもともと、例外的に「漢音」読みしていたのだけれども、「仏教は“呉音”読みなのだから“しゅろう”と読むべきだ」という説が登場したという可能性もないとは言えないと思います。 いずれにしても、まったくの推測ですが。 とにかく、私が今まで出会った仏教学者、お坊さん、仏教に詳しい方々、誰一人として「しゅろう」と読んだ方はいらっしゃいませんでした。 「しゅろう」という読み方もあるということが、とても衝撃的でした。 勉強になりました。ありがとうございました。
お礼
ていねいな回答ありがとうございます。 >仏教では多くの場合、漢字を「呉音」で読みます。 なるほど、これだけでもおおいに勉強になりました。日本語って奥深いですね。 教えて頂いたことを参考にもう少し調べてみたいと思います