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なぜ日本では経済学部は文系なのか?
私は理系のものなので、経済学の知識というものはほとんど高校レベルです。というわけでほとんど経済を学んでいないのにこのような質問をして大変恐縮ですが、回答いただけたら幸いです。 日本では、経済学部は文系の学部であり、高校では数III.Cを学ぶ必要もなく、また私大などでは数学が受験科目に必要ない学部が多いと聞きます。これはおかしいのではないでしょうか? 別に、大学で学ぶような高等な代数学や幾何学などは必要ないと思いますが、単純な微積分や微分方程式、統計学に必要な数学の知識は経済学に必須だと思います。なのに、大学入試段階であたかも数学が必要ないかのような選抜のされ方をするのはなぜでしょうか? 経済学(Economics)は社会科学(social science)です。つまり、本来は理系(science)に分類されるはずのものだと思います。 アメリカの友人に 日本では経済学は文系の学問だ と言ったら、すごいビックリしていました。やはり日本の分類の仕方はおかしいのではないでしょうか?(別にアメリカの分類は正しいとは言いませんが) 回答をよろしくお願いいたします。
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西欧的な考えからすれば、人間とはなんぞや?(哲学などの人文科学)という価値観・手法によって、社会を分析するのが社会科学であり、自然を分析するのが自然科学。サイエンスとはラテン語の「知ること」から来ており、理系がサイエンスということではない。 日本的分類は、ある程度西欧での科学の分岐が行われた後、日本という後進国が効率的に西欧の科学を導入するための便宜的な手法でしかない。その際に、言語として表象されるものを 文、統治制度を 法、表には出ていないものを 理、としました。これは、中国の漢字文化による援用です。人とは文なりというニュアンスが、文にあり、諸子百家の一つ法家から統治制度は法だし、表には出ない形而上の現象を理とよぶ、朱子学の理解から 理とした。 これが、日本への西欧学問の中国概念による導入です。 で、経済学は、経世済民からきているように、統治方法の一つとして日本人は理解された、理解したので、経済学を日本に導入するのは、法学部が行った。東大の経済学部は法学部からの分離として成立しています。これが日本における経済学部の始まり。1908年。 まだこの段階では、金融工学はおろか、ケインズもいません。 この体制が、基本的に戦後もずっと残っているから、経済学部は文系に入れられています。 戦後の経済学部 経済学部といっても、大きく分けて二つあると私は思います。一つはエコノミクスをやっているところと、サラリーマンを作っているところ。前者ではちゃんと受験に数学を必要としています。後者はまぁ大学に入れればいいという感じ。前者の大学はちゃんと数学を受験科目にしているところが多い。また、東大では昨年から理一理二から経済学部進学への枠を拡大させています。
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- vantice
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なるほどーと思ってしまった。 私は初め数学が好きだった。 しかし経済に興味持った。 微分積分ぐらいは入試に入れてもいいかもしれない。
お礼
回答ありがとうございます。 >微分積分ぐらいは入試に入れてもいいかもしれない。 そうですよね、そもそもあの高校数学のカリキュラムが理解できません。
- gungnir7
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#2です。 あなたの主張通り、高校での分類分けの問題が大きいのです。 理系と文系の中間の要素を持ったクラス編成を考えた方がいいのでしょう。 併せてこういうクラスは経済や農工学部へ進む可能性があると説明すれば問題は解消されます。 高校生では経済と経営の区別すら難しいと思います。 それで株式とか凄そうだし、会社経営の勉強もできるからと経済学に進んできてしまいます。 いざ入学してみたら、何か数学が色々出てきて勝手が違うぞという人もかなりいると思います。 (私は理系ですが上記のように思っていた一人です) 昔から自分が本来必要なことを自主的に学習してこそ真の勉強だといわれます。 そして大学以上の教育はその理念に沿って展開されるべきでしょう。 ところが数学の場合は非常にギャップが大きいのが現実です。 文系のものが独学で数学を勉強するにはあまりにもハードルが高いです。 文系・理系の分類の仕方は確かに現状にそぐわないものだとは思います。 それは高校サイドで柔軟に対応することで、かなり対応できると思われます。 分類云々は国の機関の仕事ですので、すぐに変えるというのは無理ですが、 高校サイドの話は現場レベルの話なので今日からでも対応可能です。
お礼
再度ご回答ありがとうございます。 そうですよね、やはり時代の流れとともに教育のあり方も柔軟に対応していかなくてはならないものだと思います。 とりあえず、高校側が自主的にこのような問題意識を持って取り組んでくれることを願うばかりです。
- ask_tks
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経済学部=文系=暗記ってのがそもそも勘違いではないですか? 間違いというか、質問者さんが勝手にそう先入観を持って文系をみてるから、違和感を覚えるのだと思いますが。 それに、あくまでも経済学を学ぶ上で数学は必要なツールではありますが、必須の知識ではないですよ。 ハイエンドなら別でしょうが、初学ならロジックの部分の理解で十分対応できます。 それに社会科学が本来は理系に分類されるはずのものなのであれば 今文系といわれていてそのまま文系と言える科目がほとんどなくなりますよ?
お礼
回答ありがとうございます。 >経済学部=文系=暗記ってのがそもそも勘違いではないですか? 私の勘違いだったら、すいません。が、私は少なくとも今までの日本社会の認識としてはそのようになっているように感じますし >それに、あくまでも経済学を学ぶ上で数学は必要なツールではありますが、必須の知識ではないですよ。 ハイエンドなら別でしょうが、初学ならロジックの部分の理解で十分対応できます。 そうなんですか?私は、本当に大学の教養課程で経済学的なことをほとんど学ばなかったんですが、間違って取ってしまった計量経済学の授業とかは様々な公式があり、それらは大分めんどくさい計算で導き出されていた気がするんですが…(もう記憶に残ってませんが) 経済学部の人に教科書を見させてもらったんですが、微積や行列計算、統計などさまざまな数学的な説明がされてあった記憶があります。(正直、生物の教科書に比べればよっぽど数学的です。) というわけで、経済学に数学の知識は必要…というのが私の考えなんですが、それは偏見なのでしょうか?
- gungnir7
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経済学は物理と同じ概念です。つまり自然界の法則を数式でモデル化したのが物理なら 社会の経済活動を数式でモデル化したのが経済学です。 だから経済を分析的に研究するのなら数学、特に微積や行列演算の知識は必要不可欠です。 だからといって必ずしも高度な数学が必要かというとそうでもなく、 社会の経済の動きは数学の知識がなくても数値が読めれば経験則で予測は可能です。 例えば景気が悪くなってきたから株価は下がるだろう。 アメリカ経済が悪くなったから中国経済も悪くなるだろう。 これらは机上で数学を駆使して分析された結果よりも、 より直感的で一般人にも分かり易いものです。 経済学はこういった二面性があるので私は文理系とよんでいます。 英語で言えばハイブリッドということになるでしょう。 経済学もより上級の部門、例えば金融工学などの分野に進めば、 そこに工学という名前があるように理系でなければ到底務まりません。 どちらかというと理系が圧倒的に選択肢がありますが、 株式市場の分析に流れてみたり経営コンサルタントになってみたりと 特に数学が強くなくても就職できる分野もたくさんあります。 経営や会計学と結びつく部分も少なくなく、全体としてはやはり文化系寄りでしょう。
お礼
回答ありがとうございます。 >経済学はこういった二面性があるので私は文理系とよんでいます。 なるほど、こういう言い方が一番適切なのかもしれませんね。私は、大学入学前に文系、理系という二分法でわけられてしまう(もっと言えば高校教育でも)のではなく、もっと別な枠組みが本来は必要だと考えております。 ちょっと私の言葉の使い方が問題でしたね、私も経済学には文系的な要素(何が文系的か…は微妙ですが、数式などでは割り切れないの意)もあると思いますし、あるべきだと考えております。 が、しかし私が思うに大学で教える内容はかなり理系的な色が強いものが多いと思います。ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学、ゲーム理論、統計学…etc だったら、(あえて文系、理系で分けるのだとしたら)文系よりも理系なのではないか?ということです。 確かに、実際の就職先や就職内容を考えるとそこまで数学の力は必要ないのかもしれません。が、大学で経済学を学ぶ(内容を理解する)には数学の力はいるはずです。 繰り返しになりますが、私も小難しい大学の数学までしっかりやる必要はないと思います。が、やはり大学の経済の授業内容を理解するには、最低限の微積や行列演算や統計学は必要なはずです。それなのに、経済学部の数学教育(というより選抜方式における数学)はないがしろにされているような気がします。
- Splatter
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理屈や方程式だけで経済がうまくいくんなら苦労は無い。 経済学を『理系』と決め付けることが、そもそもの間違いです。 文系、理系という分け方自体、うさんくさいとしか思えない。 高校で習う前提などに、どれほどの意味があるのですか? 理系と言っても天文学や獣医学も理系です。 文系には心理学や教育学もありますね。 しかし高校で習ったことがどれだけ役に立ちますか? たまたまその学部を受験するのに必要な科目が違うだけで、 必要な知識を、必要なときにオンデマンドで習得する。 これが実際のところではないでしょうか。 経済を学ぶ上では統計や微積分などは『目的のための手段』の 一つであり、それが自体が主体ではありません。 時には人間の集団心理、国毎の歴史的背景や、さまざまな要素が 関与する科目なのですから、完全理系の科目にはなり得ません。 数IIIと数Cまで必須で学んでくるぐらいなら、 世界史と数II、数Bぐらい予備知識で持っていてくれたほうが 経済学向けなんじゃないの?と個人的に思います。
お礼
早い回答ありがとうござます。 >文系、理系という分け方自体、うさんくさいとしか思えない。 実際、私もそう思います。だから、正直今の日本のように~は文系、~は理系という二分法自体が私は理解できません。 >たまたまその学部を受験するのに必要な科目が違うだけで、… 学部の受験科目というのは、本来はその学問に必要な科目を行うべきだと思います。逆に、工学部や理学部の受験科目に数学がなかったらおかしいと思いませんか?私は、経済学を学ぶには数学が必要なはずなのに、受験でないがしろにされている(ところが多い)ことが理解できないわけです。 私は、経済の仕組みなどをすべて数値計算や方程式で片付けろ、とは言いません。むしろ、それは非常に危険だと思います。 が、しかし実際に大学の経済学部で教えていることはなんですか? ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学、ゲーム理論、統計学… どれも、数学が必要なことは明らかです。つまり、大学の経済学を学ぶためには、数学の知識が前提となっているはずです。それなのに、現在の日本のように経済学部=文系=暗記 のような公式が成り立っているのが理解できないわけです。
お礼
回答ありがとうございます。 なるほど!そういう経緯だったんですね。正直なところ、そういう歴史的背景についての回答をいただけるとは考えていませんでしたが、おかげさまで経済学部の歴史を知ることができました。ありがとうございます。 >サイエンスとはラテン語の「知ること」から来ており、理系がサイエンスということではない。 そうでしたか…私は今まで、理系=Science という風に英訳を覚えていたので、そこは間違いでしたね。恥ずかしい限りです >東大では昨年から理一理二から経済学部進学への枠を拡大させています。 そうですね、あと文二があまりにもみんな勉強しないために(“猫文二”の異名をとる)文二からの進学に進振りが導入されて、最近では文二からの進学と理系からの進学にそこまで差がないという話は聞いたことがあります。