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自然対数の起源
自然対数 e の起源を教えてくれませんか。どのようにして、いろいろの分野に使われるようになったのでしょうか。
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- gef00675
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自然対数の底eはまたの名を「ネイピア数」ともいいます。 「ネイピア数」で検索すると、いろいろわかると思います。 対数はジョン・ネイピア[1550-1617]が発見したといわれており、彼の著書「驚くべき対数規則の記述」という本で世に広まったといわれています。10を底とする対数は掛け算に非常に便利で、天文計算に革命的な進歩をもたらしました。つい40年ほどまでは(電卓が身近になるまでは)掛け算を対数で計算することは、技術者など、プロの計算屋たちは普通に行っていました。 指数関数e^xや、自然対数log_eを発見したのは、レオンハルト・オイラー[1707-1783]です。eという記号も彼が用いたもので、それが今でも使われています。オイラーは解析学の王者とでもいうべき人で、今日われわれが高校から大学初年次に習う微分・積分の公式の多くを発見しています。彼は、対数関数の逆関数としての指数関数の導関数がdy/dxに比例するということから、 e^x = lim(1+x/n)^n log x = lim n(x^(1/n) - 1) という定義を編み出したそうです。 微分の考えは自然科学上の現象を記述する必要性から発展してきたという事情があります。そのためには、微分方程式の解を計算するのですが、そのためにはeを用いるのが実に便利なのです。例えば、有名なオイラーの公式、 e^ix = cos x + i sin x は、指数法則と三角関数の加法定理が、複素数の世界では同一であるということをいっています。 オイラーは、自然現象を関数で表現するということを推し進めた人でもあり、弦の振動の様子を表す式も得ています。おそらくこの時代にはeは科学者たちの常識になっていたのではないでしょうか。