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wikiにおける金瓶梅について。
wikipediaの『金瓶梅』の項目にある、 「タイトルの「金瓶梅」は主人公である西門慶と関係をもった潘金蓮、李瓶児春梅の名前から一文字ずつ取ったものだが、それぞれ金(かね)、酒、色事を意味するとも言われる。」 という文章の裏付けなどをご存知無いでしょうか。レポートに使いたいのですが確証が無いので困っています。よろしくお願いします。
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ソースは魯迅です。 ちなみに下記のURLの記事の元は国際日報という新聞ですね。 http://www.chinesetoday.com/news/show/id/18491 簡単に内容を書くと --------------------- 魯迅先生曰く「この本の中の潘金蓮、李瓶児と春梅はみな重要登場人物なので題名が「金瓶梅」というのだ。」 情景的な観点でこの題名を解釈をしている人もいます、すなわち金色の花瓶の中に満開の梅の花をさしていると、実際作中にも金の花瓶と梅の花に関する描写はいくどもなされています。 ~中略~ もしも修辞学上象徴の意味について考えれば「金瓶梅」が指すのはこの三人だけでなく、男にもてあそばれた美しい全ての女性に広義的に解釈することもできます。~略~ しかし「金瓶梅」という題名がこの作中の三人の登場人物の名前をつなげたものであるという理解の方が事実に近い。(なぜなら)「金瓶梅」が世に登場したあとしばらく、作中の登場人物の名前を作品名にするということが流行したからです。例えば「玉驕李」「平山冷燕」など。 --------------------- それぞれ金(かね)、酒、色事を意味するとも言われる。という話は見当たりません。日本のwikiでの説明は中国のwikiを翻訳したものなので、中国のwikiにある参考文献のなかのどこかにそのことが書かれてる可能性は大きいと思います。 中国のwikiに書かれた参照文献 1.魯迅「魯迅全集」第九巻「中国小説史略」第十九編、「明之人情小説」 2.鄭振鋒「中国文学研究」、p226 3.毛沢東小範囲解禁金瓶梅←外部リンクですがざっと見たところ題名とは関係ないかと思われます。 4.夏志清「中国古典小説導論」p216 5.夏志清「中国古典小説導論」p204 6.韓南(Patrick Hanan)、「『金瓶梅』素材探源」 誤訳があったらすいません、どうにも簡体字というものが苦手で… それでは、健闘を祈ります。
お礼
こんなに丁寧な回答をいただけるとは思ってもみませんでした。 中国のwikiに書かれた参照文献も当たってみますね。 本当にありがとうございます、頑張ります!