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バンド間遷移とトンネル効果の違い
最近ツェナーダイオードを通して、トンネル効果の現象について学びましたが、頭の中がこんがらがって、よくわからなくなってきています。 発光ダイオードは電子が伝導帯から価電子帯にバンドギャップを超えて 移動するときに失われたエネルギーが発光として形に表れる仕組み、すなわちバンド間遷移によって発光が起こりますよね? エネルギー障壁をバンドギャップとしたら、バンドギャップにトンネルを掘って伝導帯から価電子帯へ電子が移動したことになり、このバンド間遷移はトンネル効果と言っていいのでしょうか?また光電効果もトンネル効果??? なんか色々な用語がたくさん出てきて頭の中がぐちゃぐちゃになっています。 トンネル効果とバンド間遷移の明確な違いってなんなんでしょうか? こんな私でもわかるような易しい回答で、どうかよろしくお願い致します。
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いい質問ですね。 #1さんも#2さんも一般論の答えとしては正しいのですが、 この場合は、ツェナーダイオードなので、高電場がかかっていることが味噌です。(と言ってもSiのバンドギャップは1.1eVなので電圧が1.1Vより大きくかかっていればいい。) #1さんの言い方をすれば、急な坂道に建っている家です。 坂の上から来た人は、いきなり2階に入れます。坂の上の方が 2階より高いから。 たとえ話と異なる点は坂の上から来た人が2階に入るときに 状態のない場所(バンドギャップ)を斜めに越えることになり、 ここがトンネル効果になります。電圧が上がると実質的なバンドギャップの厚さが薄くなるので、つまりバリアの厚さが薄くなるので、トンネル確率がずっと増えます。 この場合、エネルギー的にもつじつまが合うので、#2さんがおっしゃられるように無視できるような小さな確率ではなく、充分に 観測できます。江崎さんのトンネルダイオードなんかがあるでしょう。 >トンネル効果とバンド間遷移の違い? そう考えると少し難しいですね。 トンネル効果の遷移行列要素が<f|i>なのに対して バンド間遷移は<f|er|i>となることでしょうか?
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#1のお答えは、正しいのですが。 トンネル効果は「有限の」エネルギー差を持った「励起状態」への移動も、少ないながら起こさせます。ゼロではありません。問題になるぬほど小さいので蛇足ですがね。
バンドギャップというのは、いわば1階と2階の床の高さの違いです。 1階から2階に行くには、階段を上らなければなりません。 元気のある奴だけが2階に上がれます。 あるいは、2階いる奴は1階に「落っこちる」ことができます。 このときにエネルギーを放出します。 トンネル効果で移動するのは、同じ階の別の部屋へ、です。 部屋は壁で仕切られていますから、壁を乗り越えないと隣の部屋へは行けないのですが、その壁にドアがあるのを見つけた奴は、壁をよじ登らなくてもドアを開けて隣の部屋にいけるのです。しかし、このドアは巧妙に隠されていてなかなか簡単には見つからないのです。 ごくわずかな幸運な奴だけが壁を越えられます。