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事故米のメタミドホス濃度
農業に携わっているものとしても信じられない事件が起きていますが。 ニュース等で「メタミドホスの濃度が基準値の倍以上あったが、健康被害は報告されていない」などといっていますが、残留農薬の影響で健康被害(腹痛や下痢、頭痛など)がすぐ現れる場合は、よほど多量を摂取しないと出ないんではないかと思いますが、どうなんでしょうか。 それよりも体内に蓄積されていく方の影響が多いと思いますが、いかがでしょうか。また、カビの入った米の方はあまり話題になってませんがなぜでしょうか。
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> 、残留農薬の影響で健康被害(腹痛や下痢、頭痛など)がすぐ現れる場合は、よほど多量を摂取しないと出ないんではないか そのとおりです。 ですから、今回、健康被害は報告されていない、ということで、つじつまはあっています。 > それよりも体内に蓄積されていく方の影響が多いと思います それは考え方でしょう。一度に大量摂取するのと、毎日ごく少量ずつ摂取するのではどちらが影響が大きいか、と言われても判断できません。 大量摂取で致死量を超えていれば、そちらのほうが影響が大きいですし、一度きりしか摂取せず致死量に達しなかったため、入院だけですみ後遺症もないのであれば、毎日少量ずつ摂取していずれ死に至るほうが影響が大きいと言えます。 このふたつは別々に考える必要がある数値です。 > カビの入った米の方はあまり話題になってませんがなぜでしょうか まず最初に「カビの入った米」というのは正確ではありません。「カビ毒で汚染された米」というほうが正確です。(もちろん、カビがはえているだけの米もありますが、それだけなら大した影響はありません) カビ毒が大きく取り上げられない理由は、はっきりいいますが、日本のマスコミのレベルが低いからです。 彼らは餃子の話で「メタミドホス」という言葉を覚えて、この言葉に過剰に反応するようになっています。ところが「カビ毒」についてはいまだ理解しておらず「家庭でもカビはやしちゃうことあるよね。じゃー、それほど問題じゃないじゃん」としか思っていません。(実際にテレビ局に確認をとりましたが、まったく理解できていませんでした) 今回問題になっているカビ毒は「アフラトキシン」と呼ばれるもので、熱帯地方などでしか生育しないため、日本国内での被害は(表立っては)ほとんどありません。輸入された穀物や果物などからのみ検出される毒物です。が、アフラトキシンは「自然界では最強の毒物」と言われています。強い発がん性と催奇性を示す毒物で、その強度は「ダイオキシンの10倍」とされています。また、マウス実験では、アフラトキシンを摂取したマウスは「100% の確率で肝臓がんを発症した」という結果が出ています。あまりにも強力な毒物のため、「一日許容摂取量(ADI)」はいまだに定められていません。つまり、「このぐらいなら口に入れても大丈夫」という量を決めることができないほど危険な毒物であり、「餃子の濃度よりずっと低かった」などと簡単に言えるメタミドホスのような「軽い毒物」ではないのです。(メタミドホスは ADI が決定されていて、今回はこの ADI を元に計算されている「規準値」よりも濃度が2倍高かった、ということが問題になっているだけ) したがって、「回収された製品から検出されなかった」ということが、「食べても安全だけど念のため回収した」と言い切れるメタミドホスとは異なり、「検出できなくても、食べて安全とは言い切れないアフラトキシン」ということもできます。 日本における肝臓がんによる死亡者は 1995年ごろに突然、前年より 2000人ほど増えていますが、その直前の 1993年にいわゆる「コメ騒動」が発生したため、1994年から米の輸入自由化となったのはご存じのとおりです。そして、輸入されたのは熱帯地方からの米で、一部が「カビに汚染されていた=アフラトキシンを含む可能性がある」猛毒性の事故米だったことがわかっています。事故米を食用に転用していたのは「少なくとも10年以上前から」と、今回マスコミ向けに発表がありましたが、輸入自由化の1994年以降、事故米が適切に処理されたかどうかはいまだに不明のままで、今後の調査が待たれています。(が、マスコミはいまだにメタミドホスにしか注目していません。「報道規制がかかっている」という話があるようですが、残念ながらそのような「高い見識」をもってマスコミや農水省は行動しておらず、たんに危険性に気づいていないだけです。「致死率100% の猛毒」が市場に流通しているのを「パニックになるかなー、って思ったので黙ってました」は、いくらなんでも通らないでしょう)
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- sirokiyat
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あなたの言うとおり、あの程度では急性中毒は出ません。基準値は、安全性を見込んで、毒性が発生する濃度の何万分の1(正確には、知りません。例示です。)になっているので、大丈夫です。今回の濃めで中毒をする為には、その米を、1度に何十キロ、何百キロ食べないと行けないと思います。 その前に、食べ過ぎで死ぬと思います。 米では、カビ毒は報告されていないので、まずいだけで問題ありません。
お礼
回答ありがとうございます。 ただ、一時的にみると、健康被害は無かったですむでしょうが、これらの米を継続して食べ続けた場合はどうなんだろうと、疑問に思っています。 カビ毒は小麦とかでも合ったと思いますので、米は大丈夫といわれても?が残りました。
- doi3desu
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http://okwave.jp/qa4322569.html のほうで、私見を述べていますが、コメから乳牛へと話題が移り、消費者にパニックが起きるためだと私は思っています。ただでさえ日本の酪農家は大変な状態であり、つい先日、国内酪農家の一割が経営を止めたと報道があったばかり。この状態で、アフラトキシンが乳牛に入っている恐れがあり、それを全くチェックしていないということになると消費者がパニックを起こす恐れがあるため、報道各社が慎重になっているのではないかと思われます。農水省が悪いのです。酪農家の責任ではありません。 http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/166/syuh/s166066.htm
お礼
酪農にまで及んでいるとは考えもしませんでした。わかりやすい話をありがとうございました。
お礼
詳しい解説をありがとうございました。