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サービス収支とは何でしょうか?

今日の日経で貿易黒字が数年ぶりに減少に転じたというニュースを見て思い出したのですが、経常収支というのは「モノ+サービス収支」と「所得収支」の二つで成り立っていると大学受験の際に勉強した記憶があります。 ここでいうモノ収支というのは貿易(輸出入)収支のことですよね??だとしたらサービス収支とはどんなものなんでしょうか?サービスの貿易というのがいまいちイメージ出来ません。どなたかぜひご教授願います。

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  • ベストアンサー
  • omeger
  • ベストアンサー率66% (204/306)
回答No.1

サービス貿易とは何かというと難しくなるので、用語解説が参考になるはずです。 外務省のWebページから引用させてもらうと、 「皆さんが「貿易」という言葉を聞いたときに、まず最初に思い浮かべるのは 自動車やテレビなど家電製品の輸出入だと思います。しかしながら、このよう な目に見える製品の輸出入以外にも、各国のサービス産業によるサービスの貿 易が様々な形態によって行われており、現在では世界の貿易(輸出額)に占め るサービス貿易の割合は約20%にまで達しています。また、各国の国内におい てもサービス分野の比重はますます高まっています。特に、先進国では国民総 生産や就労人口のおおむね6割以上がサービス産業に関連しています。  そもそもサービス産業にはどのようなものがあるかと言えば、皆さんが日常 的に利用しているバス、電車などの運送サービス、銀行・保険などの金融サー ビス、電話・ファックスなどの通信サービス、デパートなどの流通サービスな どが挙げられます。皆さんがこれらのサービスを、何らかの方法により日本の 会社以外の業者を利用して受けた場合、サービスの貿易が行われたことになる のです。  もちろん、サービスの貿易の場合、外国製の家具や果物などのように製品が 国境を越えてくるのが明確に分かるものではありません。そこでWTOにおいて はサービスの貿易の形態を以下の四つに分類しています。 (1)ある国のサービス事業者が、自国に居ながらにして外国にいる顧客にサー ビスを提供する場合(越境取引=第1モード) (2)ある国の人が、外国に行った際に現地のサービス事業者からサービスの提 供を受ける場合(国外消費=第2モード) (3)ある国のサービス事業者が、外国に支店・現地法人などの拠点を設置して サービスの提供を行う場合(拠点の設置=第3モード) (4)ある国のサービス事業者が、社員や専門家を外国に派遣して、外国にいる 顧客にサービスを提供する場合(自然人の移動=第4モード) 」(1) それでもって、サービス貿易なるものは重要なのかというと、 企業の多国籍化に伴う企業内貿易や、情報通信技術の進歩による 国際サービス取引の活発化によって、今後も拡大が見込まれる分野になっています。 世界のモノ貿易は輸出13兆5700億ドル、輸入13兆9400億ドルに対して、 世界のサービス貿易は輸出3兆2600億ドル、輸入3兆0600億ドル、 (WTOの2007年速報値、輸出と輸入の合計が合わないのは統計上の問題) 日本のモノ貿易は輸出7130億ドル、輸入6210億ドルに対して、 日本のサービス貿易は輸出1360億ドル、輸入1570億ドルとなっています(2)。 モノは黒字、サービスは赤字というのが長年の日本の貿易の伝統。 逆にアメリカは世界最大のモノ貿易赤字国ですが、世界最大のサービス黒字国。 (でも合計すると世界最大のモノ・サービス貿易赤字国ですが) ドイツは世界最大のモノ貿易黒字国ですが、世界最大のサービス赤字国。 でも、黒字を増やせば国が潤うとかいうものものではなくて、 黒字だったら良いとか赤字だったら悪いとかいう解釈は不適切。 サービス収支は、もっと細かく分類すると、 旅行収支・輸送収支・その他サービス収支に分けられます(3)。 旅行収支は、外国を訪れた/外国から来たヒトの分の収支計上。 非常に大きい金額が移動する分野になってきています。 2006年の日本の旅行赤字は184億ドルで、 世界で3番目に大きい旅行赤字国らしいです(4)。 旅行黒字の大きい国は、スペイン、アメリカ、フランス、イタリア。 日本はこれまで出ていく人数が入ってくる人数より大幅に上回り、 長年のサービス赤字の最大要因でしたが、 近年は観光立国の成果か(?)、近所が豊かになったためか、円安のためか、 訪日外国人数が増加したため赤字額が以前より縮小しています。 輸送収支は、国家間の輸送の絡むもの。 その他サービス収支は、建設・金融・保険・通信・情報・特許等使用料・ その他営利業務・文化興行・公的その他サービスに分けられるらしいです。 技術貿易として重視されている特許等使用料では、世界の黒字の大部分がアメリカ(5)。 日本では最近になって特許等使用料の収支が赤字から黒字に転じています。 なお経常収支の関係式は、 経常収支 = (モノ)貿易収支 + サービス収支 + 所得収支 + 経常移転収支 経常収支 + 資本収支 + 外貨準備増減 + 誤差脱漏 = 0 (1)外務省「サービスの貿易とは何か」 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/wto/service/service.html 経産省「通商白書2007」より、 「世界経済のサービス化とサービス産業のグローバル展開」も参照。 http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2007/2007honbun/html/i3110000.html (2)WTO: developing, transition economies cushion trade slowdown http://www.wto.org/english/news_e/pres08_e/pr520_e.htm (3)項目別サービス収支の推移 http://www.mof.go.jp/bpoffice/bpdata/s2bop.htm (4)世界各国の旅行収支 (収支尻~受取超過) http://www.iti.or.jp/stat/3-030-3.pdf (5)世界各国の特許等使用料 (収支尻~受取超過) http://www.iti.or.jp/stat/3-046-3.pdf

aoao7777
質問者

お礼

回答を頂いたのを気がつきませんで、お礼が遅くなってしまいました。とても詳しいご説明、ありがとうございました。特に後半の各収支別の解説は大変興味深かったです。しっかりと読み込んで必ず今後何かに生かせるようにしたいと思います。

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